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とある軍隊の飛翔弾丸

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Assassin 第2章 14話 「力の差」

時刻は8時37分
辺りは闇に閉ざされた平原だ
その闇に光を射し照らし進む2台のジープに乗っている浩二は、いつでも出撃出来るようにとタクティカルベストを着用し、MP5SD6サブマシンガンを装備していた
後ろに乗っている佐藤も、同じ装備で周りを警戒していた
桜木がふと外に身を乗り出した
「・・・敵襲だ」
桜木は4人の中でもずば抜けた視力の持ち主で、5,0というマサイ族並みの視力を誇る
浩二は運転手のソルに車を止めて戦闘準備に入れと指示した
ソルは少し笑いながら後方のジープと連絡を取った
「敵襲だそうだ。とりあえず、すこし向こうの林まで行って車を止める」
「了解した」
後ろのジープを運転しているバイも少し喜び気味で返事をしていた
この2人は戦うことが生きがいのようだ
2分ほどすると、車は止められ、全員武装して戦闘準備に入った
「こちら暗殺者、正体不明の敵を殲滅する。殺人蜂、応答せよ」
「・・・こちら殺人蜂。どうした」
「敵はどこら辺にいた」
「ここから北に1キロほど先の丘の上だ。さっき一瞬だが何かが不自然に光った。おそらく昼間のスナイパーだろう」
「了解した。サイクロン、応答せよ」
「俺か、なんだ」
「さっき村で尋問した時に奴が言ってたことを教えてくれ」
「昼間狙撃してきたメリモスの事か?」
「そうだ。詳しく知りたい」
「分かった。ちょっと待っててくれ」
バイはそういうと無線を切った
浩二はあたりを警戒していた
後ろに人の気配がした
さっきまでなかったはずの人の気配が
浩二は左足を軸にして振り向きざまに回し蹴りを入れたが、避けられた
「浩二、やめてくれ。俺だ」
気配の正体はなんとバイだった
浩二は苦笑しながら手招きした
「よし、浩二。まずは、メリモスの事を話す前にミラ軍の構成を話しておこうと思う」
「あぁ、頼む」
「まず、ミラ軍の頂点に立つもの。それがお前の知ってる通りミラだ。こいつの暗殺が俺たちの目的なんだが、その前には大きな障害がいくつかある」
「それがなきゃ倒しがいがない」
「威勢がいいな。まぁその障害っていうのの一つに、3人の将軍がいること。これが頭に来る。その次に、この3人の将軍は、独自に軍を作り、動かし、戦闘を展開することを許されている」
「そいつは厄介だ」
「3人の将軍の呼び名は、殺戮の女王ニア、神の狙撃手メリモス、悪魔の守護神アレイっていう感じに名前がついてる。ニアは、2000人の特殊部隊を持っている。武器庫を襲撃してきたのはこのニアの特殊掃討軍だ。次に、今目の前にいる敵メリモスは、あらゆる狙撃銃を自由自在に操っての狙撃を得意とする。こいつは、ちゃっかり一番重要な攻撃軍の将軍をやってやがる。第1軍、第2軍合わせて5万5000人だ」
「5万!!」
浩二はあまりもの人の多さに思わず驚いた
「あぁ。そして、アレイ。こいつはメリモスと同じ数の守備軍を持ってる」
「だから守護神か。笑わせる」
「それだけじゃない。アレイは、一度も戦闘で傷ついたことがない」
「そんな馬鹿な。流れ弾とか、そういうのには一度くらいは当たっててもおかしくないはずだ」
「それが、アレイの実力だ」
「・・・」
浩二は絶句した
それを流すように、緊迫した無線が入った
「こちら大佐だ。聞こえるか、暗殺者」
「どうした」
「斥候で、フライ、ラムサレアス、爆弾狼、殺人蜂を出した」
「それで」
「今連絡が入ったんだが・・・使用してる武器が武器だ。すぐに射程距離内から逃げた方がいい。さもないと、確実に全員ミンチだ」
「どういうことだ」
「狙撃手が一人と、砲台らしきものが一つ、護衛の兵士が30人ほどいたらしい」
「砲台?」
「まず、狙撃手の使ってるライフルは、おそらくシャイタックM200だ」
「何!!」
浩二が驚くのは無理もない
シャイタックM200は、事実上最強の対物ライフルで、408CheyTacという専用弾を使用し、銅合金の単材から削りだされた弾頭をおよそマッハ3というすさまじい速度で飛ばしてくる。射程距離は軽く2キロを超え、弾丸の運動量はおよそ1万2000ジュールと、7,62ミリNATO弾の3~4倍程度のエネルギーを持っているこの弾丸が、人体に触れただけでも瀕死の重傷になるのは目に見えている
「そして・・・砲台のようなものが・・・」
「どうした、はっきり報告しろ」
浩二は何か嫌な予感がした
「改造して、陸上でも使えるようにした62口径76ミリ速射砲だった」
「そんな・・・馬鹿な」
62口径76ミリ速射砲は、62口径の76mm× 900mmという大口径の弾を全自動で吐き出す本来は軍艦などに取り付けられるものだ。射程距離はおよそ1万6300m、初速は925m/s。これは体のどこかを掠るだけでも肉片へと変化させる。想像しただけでも身震いが止まらなくなってくる
「・・・総員に告ぐ。ただちに撤退する。これ以上敵を刺激するな」
浩二は思わず地面を殴った
これほどまでに圧倒的な力を見せつけられ、何もせずに撤退。これほど屈辱的なことは他にない
「浩二、もう行くよ。いつまでも子供みたいに殴ってないでさ」
薙咲が浩二の腕をつかんだ
(必ず借りは返してやる)
浩二はそう誓いながら、引き返した
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by dokkanogunmania | 2012-04-12 23:19 | 小説「Assassin」