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とある軍隊の飛翔弾丸

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ここは廃人のブログです(笑)

Assassin 第3章 25話 「神の狙撃手、再び」

油断
よく考えれば忘れてたな
浩二はそう思いながら地面に伏せている
たまたま転びそうになったのが幸いし、左腕を掠めただけで済んだ
だが、ものすごい量の血があたりに散乱しているところを見ると
改めて対物ライフルがいかに危険かを思い知らされる
もし胴体に命中していたら、間違いなく即死だっただろう
掠めただけでも重傷ですから
・・・スラム制圧後、意気揚々と岐路についた浩二たちは、油断をしていた
てっきり敵を殲滅していたのだと思い込んでいたからだ
それもそのはず。橘の光線弾によって敵の本拠地と思われる場所は跡形もなく消え、残りの敵は降伏したのだから
さらに、裏門と呼ばれてた侵入口も光線弾の熱で溶け、塞がれた
まさか今さら狙撃はされないだろう
そう思ってた矢先に
転びそうになる
そんで
ビシュッ!
腕を超音速で掠めた弾は血とともに地面に刺さった
忘れてた
神の狙撃手「メリモス」の存在を
浩二は思わず苦笑する
いや、そもそもここ笑うとこじゃない
と、自分の中で突っ込む
だんだんと、意識が遠のいてく中で
ふと、何かが横切る
それは
見えない何かをぶつけて消える
「痛っ!!」
浩二は周りを見渡す
弾が掠めた左腕は
肉が一部もぎ取られてる状態だったらしく、一部がへこんだようになっている
ここは・・・拠点
どうやら運ばれたようだ
橘たちは見当たらない
手当が施されてあったので、おそらく外で
バン!バァン!
交戦中。予想は的中
浩二は起き上がり、腕の様子を見る
痛みが走るが、ほとんど問題ない
紅剣を背負い、近くにあったAF2011A1を装備する
インカムも外されてあったが、机の上に置いてあるのをみると
「・・・起きたら行けってことか。つくづく厄介なやつらだ」
浩二は苦笑しながらそういうと、インカムのスイッチを入れた
「こちら殺人蜂。全員状況報告」
「爆弾狼。エリアC1クリア。現在C2の敵と交戦中」
エリアを分けている
おそらくそこに置いてある地図に書いてあるだろう
浩二はそれを頭に叩き込み、連絡を取り始める
「・・・遅くなった。こちら暗殺者」
「おい!大丈夫なのか?無理はするな」
橘の声が聞こえた
「あぁ、大丈夫だ。それより状況を知りたい」
「こちら殺人蜂。今さっきミラ軍が正門から攻めてきた。その数およそ2000人。そのため、今正規軍が広場で戦ってる。それを援護するために私たちが動いてるって感じだ。暗殺者、行けるか?」
「状況をおおよそ把握できた。俺は南東のエリアG7を攻める。いいか」
「了解。武運を祈る」
「お互いにな」
通信を終えると、浩二はそのまま外に出た
ババババババ!!
ガガガガガが!!
至るところから銃声が聞こえる
浩二はとりあえず武器庫に向かい、銃を調達しに行く
さすがにこの銃だけでは火力負けするので、浩二はアサルトライフルやら何やらを貰いにきたのと
今着てる将校用の服も、来てるだけでイライラしてくるので、替えに来た
そして、倉庫のドアを開ける
中にはもちろん誰もいない
と思ったら
人の気配が微かだがする
(この気配・・・まさか)
そう思った時には手遅れ
いや違う
浩二は咄嗟に横にステップする
プシュッ!という、独特な銃撃音
サイレンサー付きの銃で撃たれているようだ
しかし、この気配は違う
普通の兵士ではない、特別な空気
浩二は思わず紅剣を出す
「・・・ハハハ。やっぱりそうか・・・」
奥から聞き覚えのある声
「ソル・・・いや、メリモスか」
浩二は紅剣を構える
足音はしないが、確実に近づいてくるのが分かる
そして、姿を現したメリモスは
黒い布を纏っている
スナイパーライフルのM700を肩にかけ、手にはやはりサイレンサーのついた拳銃
だが、デカい
浩二は目を細めてその銃を見た
「Mk23。SOCOMピストルか」
45口径の弾を発射する大型拳銃
通称「ソーコムピストル」
「よく分かったな。褒めてやる」
そういうと、メリモスは銃を捨てた
「・・・どういうつもりだ。今さら投降なんて受け付けないぞ?」
「馬鹿馬鹿しい。スナイパーだからって俺が近接戦闘が出来ないとでも思ったのか」
メリモスは、背中のM700も近くのコンテナに立て掛け、代わりにというばかりに近くに隠してあった矛を取り出す
「紅矛だ。その紅剣と同じ素材のやつだ。これで、お前を殺す」
そういうと、構えた
その構えに隙はない
浩二もこれは予想外としか言えなかったが
「殺るなら真剣にやれ。つまんねぇ動き見せたらダルマにしてやる」
浩二はそう言い放って飛びかかる
右の剣を叩き込む
だが、弾かれた
その反動で左の剣を薙ぐ
これは紙一重で避けられた
「防御だけか」
浩二はメリモスを挑発する
「俺が何の軍を動かしてると思うんだ」
メリモスは矛を振う
その速度は・・・尋常じゃない
なんとか避けるが
地面・・・コンクリートが簡単に粉になる
「お前こそ逃げ腰のチキンだな」
そう言われた浩二は
黙った
決して無視していたのではない
今までにない
「何か」を手に入れたような
そんな感じだった
その感覚は、体の芯が火照るような
燃えるような痛み
そしてとてつもない高揚感
「う・・・あ・・・」
メリモスは首を傾げた
「泣くなら外で泣け。俺は男の泣き顔なんざ見たか」
「うあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
浩二は発狂する
今の浩二は浩二じゃない
もはや「悪魔」だった
逆手に持ってるほうを持ち替え、構える
飛びかかり、襲う
メリモスはそれを何なく矛の柄の部分で防ぐが
「!?」
メリモスは異変に気づく
その剣はさっきの数倍は重い
弾き返すこともままならず、そのまま後退した
「ああああぁぁぁぁぁ!!!」
浩二はまた声を荒げ、飛びかかる
そして、メリモスは矛で防ぐのではなく
斬りかかる!
フォン!
その矛は、浩二を「すり抜けた」
ガン!!という、コンクリートが砕ける音
それとともにバシュッ!!
その音と同時に、メリモスは膝から崩れ落ちる
「な・・・殺られたの・・・か」
メリモスの背中からは、血が噴き出ている
もう助からない
痙攣を起こし、体が思いっきり仰け反ったかと思うと、息絶えた
浩二はそれを見届けると、矛を奪い取り
ダンッ!!
首を刎ねた
「・・・」
浩二の眼はもはや人ではない
何か獲物を探すように
あたりを見回す
「覚醒」した
浩二に秘められたスキル「暗殺者」の暴走状態である
その状態は、薙咲と同じ
身体能力や筋力などが格段に増す
そして、痛みを感じなくなる
浩二の場合はそれだけではない
暗殺者の暴走モード
そう、それは
一瞬にして相手を殺す
頭の中にはそれだけが回る
なので、言葉が話せなくなり、発狂するようになる
防御はしない
その代わり、恐ろしいスピードで避け、その反動で敵の背後にまわり首を取る
正気に戻るまでにはそれだけの時間を要する
今の浩二は敵を探し求めている
それは全てを喰らう悪魔
気の済むまで殺戮を繰り返すか、あるいは死ぬ
それをしない限り多分正気には戻らない
「うぅ・・・あああああぁぁ・・・」
浩二は黒い戦闘服に着替えた
そして、近くにたまたま置いてあったマシンガン。M60を持ち
「あはははははははっ!!ああああああああぁぁぁ!!!」
浩二は発狂しながら外に飛び出る
そして、引き金を引く
バババババババババババババババッ!!!!!
M60を構えながら弾幕を張る
たまたま近くにいた敵は
もちろんアウト
浩二は敵を見つけては蜂の巣にする
だが
バァン!!という音とともに
M60の機関部に穴が開く
タァン・・・
対物ライフルでの狙撃
浩二はそれを捨て
笑う
「そこまでだよ」
そう言われ、振り返ると
薙咲が立っていた
その後ろのは、橘がいる
「武器を捨てて投降しろ。敵の過剰な殺戮はこの国では違法だ」
橘がそういうと・・・
浩二は、剣を抜く
「殺・・・す・・ぞ」
そう言った途端に
ガシャガシャッ!!
囲まれた
盾を持った兵が100人近く
その後ろには、M4を持った兵士がいる
浩二はこの時
ある程度覚醒が解けてきた頭に
裏切りという単語が出てきた
「ふ・・・ふざ・・・」
浩二は怒りを爆発させた
裏切りを2度も
もう耐えきれない
その思いが
今ここで解き放たれた
「ざけんじゃねぇぞ!!この裏切り者がぁあああ!!!」
剣を素早く振り、地面を叩く
舗装されてる地面に亀裂が入る
「お前は少し落ちつけ。私たちは、裏切ったのでは」
「ああああああぁぁぁぁぁ!!!」
橘の話を断ちきり、発狂する
そして
その時
一瞬だけ聞こえた橘の声
「殺れ」
その瞬間に
浩二の意識が飛んだ・・・
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by dokkanogunmania | 2012-05-03 04:11 | 小説「Assassin」