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とある軍隊の飛翔弾丸

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ここは廃人のブログです(笑)

Assassin 第3章 28話 「新たなる敵の乱入」

ダダダッ!!
路地裏に銃声が立て続けに響く
敵は2人。メイン武器はAK47
ミラ軍の残党だが、それももう反対派の部隊や橘が片づけてしまったせいで
ほとんどいない
おそらくこの2人が最後と見ていいだろう
建物の陰から必死に銃口を向け、撃ってくるが
焦っているため、当たらない
まるで自分の体を避けるように飛んでいくと笑うのは
黒い戦闘服の上に、IH製の防弾コートを着ている浩二
紅剣は背中に隠し、いつでも抜刀出来る状態にしてる
こちらのメイン武器は、P90
AK47と決定的に違うのは、貫通力と殺傷能力。そして弾数が圧倒的に多いこと
弾はFN社が銃の開発と共に独自に制作された5.7×28mm弾を使用する
その貫通力は、200メートル先のケブラー製ヘルメットを貫通させるほど
それと、人体などの軟体に当たっても弾の比重により貫通するのではなく周囲の組織を押し広げるように破壊していくために、殺傷能力も極めて高い
そして何よりも
弾数が多い
その独特なマガジンの装弾数は50発
銃の取り回しも良いこの銃は
正に脅威だ
「おい・・・何こそこそと隠れてるんだ?」
浩二は笑いながら
引き金を引く
900発/分で発射された弾は
容赦なく敵が隠れているコンクリの壁を貫き
敵の体に着弾する
短い悲鳴が2つ
浩二は銃を弾が切れるまで撃ち、マガジンを交換しながら
敵の安否を確認するが
案の定頭がバラバラになっていた
「こちら暗殺者。ターゲットの撃破に成功した。裏神、応答せよ」
「・・・こちら、裏神。どうかしたか?」
「敵が弱すぎる。これは俺の勘だが・・・おとりじゃないのか?」
「何?」
橘は一瞬戸惑う
「もしこれが本当だったとしたら・・・そろそろ何かが来るはず・・・?」
浩二は話を途中でやめ、近づいてくる音を確認してから
「今すぐ合流する。拠点に戻れ」
と、全員に指示を送った
爆音は
確実に近づいてくる
それも、かなりの『数』
拠点に合流した3人もそれに気づいてたらしく
少し緊張していた
もちろん橘は問題ないが・・・
「とりあえず・・・雷希と芽衣はこれで撃て」
そう言って取りだしたのは
地対空ミサイルの『FIM-92スティンガー』
そう
爆音と言うのは
攻撃ヘリの事だ
「・・・浩二は?」
薙咲が不安そうに見てきたので
「俺は問題ない」
そう言って取りだしたのが
『M47ドラゴン』
こちらは対戦車用の誘導型のミサイルなので、射程距離が1kmほどとなる
まぁ頑張ればヘリの1機や2機くらいは撃ち落とせるだろう
浩二は真顔で作戦を話し始めた
「これから、ヘリを撃ち落とす。目標は全機破壊だ。最終的には橘がいるから問題ないが、出来るだけこっちで攻撃しよう」
「分かったわ・・・!!」
いきなり薙咲が会話を止めて、目を見開く
そして、生唾を呑んだ
その透き通った瞳には
恐ろしいものが映ってる
浩二も冷や汗をかいている
恐る恐る・・・後ろを振り返った浩二は
「・・・ッ!!」
思わず腰が抜けそうになる
鮮血に染まった『脚』だけが
歩いてる・・・!!
こちらに気付いた様子はないが、見つかれば間違いなくヤバい
とりあえず浩二はそいつをやり過ごすと
・・・その場に座り込んでしまった
「橘。今のはなんだ」
「あ・・・あれは・・・『血足』と呼ばれる融合可能のブラッドポイズンだ」
「融合・・・ってことは、まだ別の部位がどこかにいて、合体すると」
「恐ろしい攻撃力を持つブラッドポイズンに生まれ変わる。だが、まさかここに現れるとは思わなかった」
橘はそのまま周りの様子を窺い、近くにあった高いビルに入る
浩二たちもそこに入ると
住人が怯えながら座っている
浩二は武器を下し、手を挙げる
「俺たちは敵じゃない。大丈夫だ」
そういうと、そこにいた住民たちは静かに頷く
浩二は橘と薙咲をその場に残し、最上階へ
ここのビルは40階まである
周りにもそれ以上高いビルはそんなにない
エレベーターで最上階にたどり着くと
「・・・!?」
サイレンサーのついたAK74を持った敵がいた
浩二はその場にM47ドラゴンを置き、素早くガバメントを抜く
敵がそれに気付き、銃を構えたが
それより早く、桜木が何故か持っていたナイフを投げる
短い悲鳴と共に一番左にいた兵士が倒れる
それに気を取られた隙に、浩二はガバメントを連射する
1発撃つごとに敵が1人ずつ倒れていく
あと1人!
だがここで
カチッ!カチッ!
・・・ジャムを起こした
要するに弾詰まりを起こしたガバメント
浩二は焦る
それに気づいて我に返った敵兵は
構わず撃ってきた
(もう・・・無理かッ!!)
浩二は目をつぶり、死を覚悟する
だがここで
「反射」
そう頭の中で聞こえた
その声はとてつもなく冷たい。感情の籠ってない声
それが恐怖に変わろうとした瞬間
ぐあッ!!
敵が倒れた
「・・・何が起きた?」
浩二は敵の死体を見る
心臓部には銃創がある
即死だ
「裏神、応答せよ」
「こちら裏神・・・どうかしたか?」
「お前の仕業か?」
「いや・・・何もしてないぞ?」
その返答に息が止まる
じゃあ誰が?
浩二はその場で立ち止まる
音がシャットアウトされ、無音の世界に足を踏み入れる
考えてることはただ一つ
誰の仕業か
あれは俺が?
まさか。そんなわけがない
「・・・おい!伏せろ!!」
無音の世界に桜木の緊迫した声が入る
それで我に返る浩二が後ろを振り向こうとした時
バリバリバリバリバリバリッ!!!!!!!
重機関砲が火を噴く
窓が粉々に砕け、弾が飛び交う
浩二は咄嗟に壁に隠れる
「こちら暗殺者。全員大丈夫か」
「殺人蜂。異常なしだ・・・攻撃ヘリのAH-64が1機こちらを攻撃してきた。さっき目視で確認したのは8機だ」
「・・・『アパッチ』が8機?どこの部隊だ?」
「こちら裏神。多分ニアの特殊掃討軍のヘリ部隊だろう。あいつらを撃ち落とせば特殊部隊軍と後々戦わなくていい。今からそっちに応戦・・・?!」
「どうした裏神」
「・・・奴が・・・いる!」
橘の声は、震えている
「あの血足ってやつか?」
「うん・・・でも、攻撃対象は私たちじゃない」
そう言った途端に
ドォーーーーン!!!!
外で大規模な爆発が起きた
爆風が浩二たちを襲う
「ヘリが爆破されたぞ!どういうことだ!」
「これが血足の特殊能力『加速砲弾爆撃』だ」
その言葉通り、音速を超えた何かがヘリにぶつかり、爆発
それを繰り返し、数分後にはヘリが全滅した
「こいつを止めないとヤバいことになりそうだな。裏神と爆弾狼、聞こえるか?」
「聞こえてるわよ。あの血足っていうのと戦うつもりなの?」
「もちろんだ。あれがブラッドポイズンなら戦わない理由はない。あの化け物を倒していかないとあとあと困りそうだしな・・・」
浩二はそういうと、M47ドラゴンを外に向かって撃つ
弾頭は橙色に輝く太陽のほうに向かい、爆発する
その時
遠くの地面が一瞬光る
「・・・伏せろ」
浩二が察した通り、血足のターゲットが浩二たちに向いた
その証拠に、浩二の真後ろで爆発が起きた
光った場所は約1.2km先
学校のような場所から何かが射出された
おそらくそこに『あいつら』がいる
浩二はそう確信して、無事だったらしいエレベーターに乗った
「・・・総員に告ぐ。今から標的を変更する」
浩二はにやける
その隣にいる桜木も・・・笑っていた
下に降りると
橘が真剣な顔で待っていた
その手には、恐ろしいくらいに研ぎ澄まされた紅剣
属性が含まれているのか、群青色の粉が剣を這うように舞っている
「あいつは『巣』から攻撃してきた。こちら側から行かないと出てこない」
「その『巣』ってのは・・・」
「ここから1.2km先の廃校だ。だが嫌な予感がする」
「まさか・・・他の奴がいるとか?」
「あぁ。瞬間移動を能力とする血手と、合体することでそいつらの能力を飛躍的に高める血体と・・・」
「頭がいるのか?」
「非公式だ。こっから先の情報は未確認だが・・・透明の血頭って言うのがいるらしい・・・能力はステルスと、破滅波を繰り出すことが出来る」
「破滅波?いかにもヤバそうな感じの能力だ」
「破滅波を最低ランクとして、その上に2つの技がある。『死滅波』と『滅亡波』だ。技によって半径は違うが・・・その半径内にいるものなら確実に死に至る技だ。ちなみに私も禁じ手ではあるが、一応全て繰り出せる」
「・・・もうヤバいな。対処法とかはあるのか?」
「私の反射で繰り出した奴が即死だ」
そう言って橘は笑う
すっかり忘れてた。こいつの「言葉にしたことを全て現実に適応する能力」を。とてつもなく戦いが混沌化してるのは気のせいだろうか
浩二はいろんな意味で泣けてくるが
ここでくじけるわけにはいかない
「突撃は今から2時間後の午後8時ジャスト。その時間はあいつらの活動が活発化するけど・・・攻撃力が半減する」
シャッ!と
剣を収めた橘はそのままビルを出る
所々地面が抉れているのを見ると
どうやら血足が音速で飛ばしたのはただの石らしい
石ころで攻撃ヘリを一撃で破壊するほどの脚力
それがもし合体して完全体になった場合
おそらくこの街は
「破滅するだろうよ・・」
!?
その声は、目の前のビルの・・・上
夕日に照らされる、スキンヘッドの男は
TシャツにGパンというラフな格好だ
背中には小さい剣が2本収まっている
そのスキンヘッドの男は
およそ5m上の屋上から軽々と飛び降り、浩二たちの前に立ちはだかる
その顔には殺気は含まれておらず、笑顔だ
「あんたらって・・・日本人だろ。最近来て活躍中の騙された新入りさんってとこか?」
男はそのまま膝をはたくと、警戒心もなく浩二に近づく
「何者だ」
浩二は相手の腰についてるホルスターに収められてる銃を見る
コルトのSAA・・・通称『ピースメーカー』
迷彩塗装された銃身が露になっている
「あんたは見る目がいいな。この銃が気になったのか」
「早撃ちでもするつもりか?」
浩二は笑いながら聞くが
警戒はしている
早撃ちされればひとたまりもない
まぁ橘が動けば別だが・・・
「元々早撃ちが好きだったんだが・・・この弾は最近開発された対ブラッドポイズン用の弾丸の試作品でな。俺は身軽さ命でこの仕事をやってるからな」
そこに、聞いたことのない単語が
対ブラッドポイズン用の弾丸?
試作品ということはまだ実戦配備されてないということか?
浩二の頭の中で行き交う言葉をまるで理解したように
「この国ではかなり前から研究されてた。まぁそういうのはとにかく後回しってとこだ。また落ちついたら説明する」
「・・・ならまず名前を名乗れ」
浩二はナイフを抜こうとするが
それに気づいた男は笑う
「まぁまぁ落ちつけ。俺は敵ではない。血足を狙ってた同業者がいたからついでに手伝ってもらおうとしただけだ。名乗ればいいんだろ?」
男はそのまま剣を取り出す
それを振った瞬間に
ガッ!!
50センチほどだった短刀が、1メートル以上に伸びた
「伸縮紅刀の使い手の工藤斬魔。それと、お前は自覚がないが、俺はスキル『暗殺者』を持つ人間の1人だ」
剣を横に伸ばし
何かを斬った
工藤はそのまま宙に舞い、剣を振り下ろす
グシャッ!!という音と共に血が降り注ぐ
そこに落ちたのは
最初に見たブラッドポイズン・・・
『ホロイ』だった
「こんな腕で仲間になれってのは少々無理があるが・・・協力させてくれ」
そういうと工藤は刀を収め、握手を求める
浩二はそれに応えるように、その手を強く握りしめた・・・
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by dokkanogunmania | 2012-05-18 22:19 | 小説「Assassin」