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とある軍隊の飛翔弾丸

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ここは廃人のブログです(笑)

Assassin 第3章 30話 「貫く槍、迸る鮮血」

中心都市クラウスト
その中心部にある学校は小中高一貫らしく、広い
所々に薬莢が落ちてるのを見れば
ここで戦ってたというのが分かる
しかも弾幕戦だったのだろう
暗闇でも一目で分かるくらい至るところに薬莢が落ちてる
浩二が率いるブラッドポイズン討伐隊(仮)は、学校を拠点にしたブラッドポイズン
血足、血手、血体の合体阻止も兼ねて倒しに学校に潜入した
広すぎてどこにいるか分からない
浩二は少しため息をつきながら、チェックした場所をクリアリングしていくのであった
浩二と工藤が主戦力
薙咲が敵を引きつけ、攻撃
橘と桜木はバックアップを務める
さっきの工藤の説明で振り分けが幾分楽になった
浩二はとりあえず一番怪しい「体育館」に入ることにした
だがここで
『気配』がする
あいつらの
いかにも気づいてるという感じだ
殺気が膨らみ始めてる
「・・・敵いる可能性が極めて高い。突入準備」
浩二は囁くように命令した
そして、カウントダウンを心の中で済ます
「殺るぞ・・・!!」
ダンッ!!!
ドアを一気に開放し、散開する
そして、異様な光景
驚くことに、3体全てがここに集まっていた
即座に抜刀した浩二と工藤は
まるで長年パートナーとして組んできたような連携を見せる
血手に浩二は目をつけ、左の逆手に持った剣を薙ぐ
バッ!!
一瞬で浩二の視界から外れた血手は
浩二の真後ろに回り込み
その鋭い血にまみれた鉤爪で襲いかかる
だが
シャッ!!
工藤の伸縮紅刀が振り下ろされ
当たった
爪が切り落とされた
血手は急いで扉から逃げて行った
「くそ!逃がしたか!!」
浩二はその時
一瞬と言う刹那の時間
敵から完全に目を逸らした
それは・・・油断
薙咲が駆ける
全力で!!
最後の一歩で
思いっきり踏み込み、浩二を
薙いだ
フォン!という音で浩二は
「斬られた」のではなく、吹き飛ばされた
刀で言う「峰打ち」状態だ
浩二はその行動に目を見開き、言葉が出なくなる
そして
グシャッ!!という生々しい効果音があってもおかしくないほどに
薙咲が吹っ飛ばされた
ダンッ!
床に叩きつけられた薙咲から、鮮血が飛び散る
体中の傷口が開く
それに加え、背中には裂傷
血手の瞬間移動による
囮攻撃だったのか・・・
浩二は
怒りに震える間もなく
頭から血の気が引く感覚に襲われた
「・・・浩二?私は・・・」
薙咲のか弱い声が聞こえる
その顔は血にまみれている。だが
笑顔だった
「大丈夫・・・だからさ。きっと、こういう運命だったんだよ」
その声は
恐ろしく純粋で
逆に浩二の怒りの感情を掻きまわす
「・・・ふざけんな・・・お前はァ!!!!」
!!!
全員の顔が引き攣る
その一喝に込められた思いは
殺気になって
辺りに飛散する
「薙咲。お前は今俺を守った。その報酬を受け取らずにどこに逃げるつもりだよ」
浩二は剣を持ち替える
その眼は鋭く、研ぎ澄まされた閃光・・・
そこから放たれる赤黒い殺気は、血足、血手、血体に向けられる
「雷希は死なせない。絶対に・・・」
浩二はそう囁き、目を閉じる
「橘、雷希を頼む」
そう言って
真剣に向き合った
対する血手たちは感情なんてものはない
「う・・・」
呻き声を上げる浩二の眼はすでに人ではない
「・・・覚醒したか。全員下がってた方がいい」
工藤はそう言って、橘の反射が効く場所まで後退した
桜木も、下がろうとするが
ターゲットを急遽変えたらしい血体が目の前に来た
仕方なく桜木は剣を抜き、倒そうとする
「・・・!!」
それは「死」
死神は突然現れるものだ
それは予想外、油断という穴から出てくる
この場合は『予想外』
血体は基本的に能力の上限を解除するものだけに使われるものかと思っていた
故に攻撃能力は皆無
その予想外という穴から
死神が這い上がってきた
常人では見切れない
これもまた『一瞬』という時間
そこで起きたのは
血体の胸が突如開き
そこから
赤黒い
血の塗装を施した槍が

ザシュッ!!!

桜木の体を貫き通す
その音はあまりにもリアルで
ある一つの単語を連想させる
『即死』
その言葉が浩二のリミッターを外し、さらには
全身の血液の流れが加速するように
暴走を始めた
桜木はそのまま
薙咲と同じように
地面に叩きつけられる
穴が開いた胸からは
血が溢れだしていた
「・・・即死だ。くそったれがッ!」
工藤は床を殴る
橘は・・・その紅い眼から大粒の涙が
こぼれた
「・・・うああああああああああああああああああ!!!!!!!」
浩二は発狂しながら
剣を振う
パァン!!という爆音とともに敵に迫る刃は、音速
それを目の当たりにした血手は
悠々と移動をする
斬撃はそれを追う
だが、近づけない
音速と光速では
意味が違う
そして、この時も
油断が生じていたのかもしれない
バンッ!!という音で
気がつけば
体育館の床が抉れ、破片が
浩二の脇腹を飛ばした
「浩二!!!」
工藤は倒れた浩二を引きずる
今の一撃は血足
浩二は油断をしていた
2度も
そして、1人の女を瀕死に
いや、既に死んでるかもしれない
「・・・ぐ・・・ぁ・・・」
浩二は剣を取ろうとするが
血が噴き出て、そのまま意識を失いかけた
完全に失わなかったのは
多分
この音があったからだろう
バリバリバリバリバリバリバリ!!!!
突然重機関銃が火を噴く
驚きを隠せない橘に
笑顔で
「俺が呼んでおいた。ブラッドポイズン掃討部隊だ」
攻撃ヘリは、昼間見たアパッチだが、色が違う
重機関銃が開けた穴から見える色は・・・漆黒
黒いアパッチから放たれた銃弾は、おそらくブラッドポイズン用
破壊力がすごい
浩二は薄れていく意識の中
それを見届ける
サッ!!
その攻撃力に驚いたのか
3体のブラッドポイズンは逃げ出す
しばらくすると、黒い戦闘服を着て武装した兵士が来た
全員武器はまちまちだが・・・
驚くことに、ミニガンを装備してる兵までいる
まぁ2人がかりで持っているが
そして、浩二はなんとか応急処置をされ、一命を取り留めた
だが
薙咲は既に危篤状態
心肺停止の状態だった
近くの病院で緊急手術を受けることになった
そして
桜木は
既に死んでいた
瞳孔に光はない
見開かれた目をそっと閉じた浩二の手が
震えていた
「くそ・・・ったれが!!何で・・・こいつらが・・・!!!」
浩二を見ていた橘が、少しばかりか
微笑んでいた
「浩二。安心しろ。橘の能力があれば死人を生き返らすことは出来る」
工藤はそう言ってその場を離れようとする
「・・・どこに行く」
浩二は低い声で聞く
「仇打ちだ。すぐに首を持ってここに戻る」
そういって、手を挙げながら
闇の中に消えた工藤を
見送るのであった・・・
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by dokkanogunmania | 2012-05-20 15:40 | 小説「Assassin」