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とある軍隊の飛翔弾丸

assassin44.exblog.jp

ここは廃人のブログです(笑)

カテゴリ:小説「Assassin」( 34 )

日が昇り、辺りがだいぶ明るくなった午前5時
中心都市のちょうど真ん中に位置する、半径約100メートルの広場
そこに重装備の兵士が集結している
先頭は防弾盾を持った兵士が集結し、そのすぐ後ろには
モスバーグM590を持った兵士がたくさんいる
さらにその後ろには、M4カービンを装備した兵士
最後尾には、M700ボルトアクションライフルを装備した兵士が並んでいた
ざっと見たところで1000人近くはいる
ここまでしないと無理なのかと思うと、いささか気が重くなる
浩二たちも、支給された防弾のベストを下に着込み、動きやすくしてる
装備は各自に任せてある
浩二は紅剣2本を背中に背負い、懐にはガバメントを隠してある
桜木と薙咲は、倉庫で見つけたらしいベレッタM1934を隠し持ち、タクティカルナイフを2本ずつ持っている
橘は、何も持たないと言っていたが、懐にMkⅡ手榴弾が隠されてる
そして、全員がOKサインを出すと同時に、インカムを装着する
「・・・こちら暗殺者。準備完了だ」
「こちら爆弾狼。OK」
「殺人蜂。完了。あとは・・・」
そういや橘のコードネーム決めてなかった
浩二はどうする?という感じの顔で橘を見る
「私は・・・裏神と呼ばれてた。それを使う」
空気を読むのが上手い
浩二は少しだけだが、そう思った
「よし。では、打ち合わせ通り、俺たちがまず入るぞ。先頭は殺人蜂」
「殺人蜂、了解」
そういうと、桜木たちはスラムの入り口に向かった

午前5時29分
突入まであと1分を切った
向こうの兵は既に配置が終わっており、所々から銃口が見える
狙撃兵が監視し、指示を出すらしい
桜木が立ち上がり、準備体操をすると
無線から
「突入せよ」
と、声がかかった
浩二たちは、陰に隠れながら門をくぐり、入っていく
さすがに汚いな
こういう場所は
浩二はそう思いながら進む
この時間はちょうどハイになったスラムの住民が寝つくころだという
夜中に襲うとハイになった連中がところ構わずサブマシンガンをぶっ放すとか
そういうことも頭に叩き込み、スラムの中心に向かう
そして、軍の狙撃兵の死角になる場所に
入ったとたん
(こいつはやばいな)
浩二以下3名、苦笑
バットやナイフを持った男たちが2~30人はいる
だが、銃は持っていない
狙撃兵の存在を知っていての行動であろうか
だが、銃を持っていてもおかしくはない
おそらく、浩二たちと同じで隠し持っているのだろう
さぁ、武器を出し戦う準備を・・・
とはならない
はっきり言えば、雑魚
特に薙咲や桜木にとってはこんなのは子供より弱い存在
武器などは必要ない
1人の男が前に出てきた
「おや~?こんな時間にここを歩きまわるなんて随分物好きだねお譲ちゃん~。おじさんたちと遊びたかったのかな~?」
わざとらしい
明らかな挑発
だが、これに乗るほど馬鹿なことはない
相手が出た瞬間を狙うつもりだろう
桜木たちから殺気が漏れ出てるのに気付いた
「それともぉ~?おじさんたちを殺りに来たのかな?」
その瞬間
その男が懐から
トカレフを抜く
それと同時に
桜木が前に飛び出し
その勢いで
ハイキックを繰り出す
メキッ!という音とともに男の首が「もぎ取れた」
その光景に、周りの男たちが一瞬凍りつく
それを合図に
薙咲は両手を手刀にし、前の2人の頸動脈を引き裂くように振り払う
それをされた男たちは、悲鳴を上げる間もなく瞬殺された
橘は・・・やばい
近づいては何かを飛ばして殺している
もう何だかカオスな戦いになってきたので
思わず浩二も、参戦した
まず、前の男の鳩尾に蹴りを入れ前のめりになったところをミドルキックで瞬殺。そして、足を反転させて後ろで固まってた男の顔に回し蹴りを入れ、止めとばかりに首を折った
そんなことをしているうちに
いつの間にか周りには浩二と薙咲、桜木と橘しか立っていない
その周りに、首がもぎ取られてる死体
これは桜木
首筋が引き裂かれてる死体
これは薙咲
胸に小さな穴が開いてる死体
橘の能力
あとの首が折れてるやつは言うまでもない
どうやらここは制圧したようだが・・・戦闘力高いな
怖いわ。こんなとこにいたら俺も死ぬ
そう思いながら浩二は先に進む
すると
バババババババババババババッ!!!
短機関銃MAC10
しかも、音からしてかなりいる
それに応戦するかのように
ガガガガガガガガガガガガがガガガガガッ!!!!!
M4カービンで撃ってる兵士が見えた
弾幕戦
凄まじいことになってるな
このままだと両方とも死人がたくさん出そうだ
「こちら暗殺者。総員に告ぐ。回り込んで弾幕を止める」
浩二はそういうと、路地に入り
懐からガバメントを抜き
バスッ!
弾は前方でMAC10を構えた男の額に当たった
そのまま浩二は足音を殺しながら走る
そのあとをついてくる桜木たちの顔は
すごくうれしそうな顔
逆に怖い
浩二は突き当たりの角を曲がろうとしたが
銃声が聞こえたとたんに止まる
そして、一気に飛び出た
敵は前の盾とモスバーグM590で武装した兵士を撃つので気付いていない
試しに一番後ろのやつの首を折り殺した
だが、気付かない
それが分かったのか、桜木がナイフを抜き
走り抜きざまに首を跳ね斬っていく
そして、20秒ほどすると、敵は全員地面に倒れている
もちろん、事切れているだろう
血の量が、それを物語っている
薙咲と橘は、もしもの時に備え待っていたそうだ
前にいる兵士たちは、驚くばかりだ
とりあえず弾幕は途切れた
それと同時に、こっちの軍も侵攻している
制圧は時間の問題だ
そう思った矢先に
「反射」
橘がつぶやく
ダダダダダダダダッ!!
銃声とともに、弾丸が飛んできた
おそらく相手側の援軍だろう
おまけに、武器が違う
AK47
これは、確かミラ軍の標準装備だったはずだ
浩二はとりあえずガバメントを抜き、応戦する
が、2発撃ったところで弾切れ
まぁそれで敵を2人射殺
あとは、反射された弾によって事切れていた
浩二はガバメントのマガジンを替えながら、無線を取った
「こちら暗殺者。総員に告ぐ。ミラ軍が侵入している、注意してくれ」
そう言った途端に
ガガガガガガガガガガガッ!!!
これは、重機関銃の音だ
おそらくバルカン砲か何かで迎撃されているのだろう
弾幕ってこれの事か
浩二は思わずため息をつく
だが、それがまだ序の口だということに気づかされる
銃声が
どんどん増えていく
さらに、その銃声の間に
タァン!
対物ライフルの狙撃だ
凄まじいことになってる
いや、実際に目の前に肉片やら血やらが飛んできた
「さて、裏神。出番だ」
そういうと
「絶対反射。弾を量産、攻撃態勢」
そう言って弾幕のど真ん中に躍り出た橘は
とてつもない量の弾を一斉に放った
その弾は一気に敵の体を蜂の巣にする
それだけでもやばいのに
「龍の光線弾」
おそらく本拠地となってる建物ごと木端微塵にするつもりなのだろう
直径3mほどのレーザー光線のようなものが一瞬にして建物を粉砕し、その勢いでどうやらこの街の壁に開けられた門を熱によって封じたようだ
そして、歓声
午前6時23分
スラム制圧完了
かと思ったら
目の前に敵兵が躍り出てきた
それを見逃さなかった薙咲は
ベレッタM1934を抜き
パン!パァン!
2発撃ち、どちらも急所に当たった
そしてようやく
スラム制圧完了
「こちら暗殺者。オールクリア」
浩二は無線を切り
帰途についた・・・
その顔は、歓喜に満ち溢れていた
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by dokkanogunmania | 2012-04-30 20:11 | 小説「Assassin」
「た・・・橘!?どうしてここに」
浩二は驚きの声を上げる
「事情を説明させろ」
横には桜木がいた
「まずは、零火。お前からだ」
桜木はそういうと、席を立ち、どっかに行ってしまった
「・・・その・・・申し訳なかった」
「裏切ったことを・・・か?」
「・・・あぁ」
「気にするな。そういうのは慣れてる」
浩二がそういうと、橘は目を見開いた
「あんだけひどいことをしておいて・・・許してくれるのか?」
「それはお互い様だ。だが、条件が一つ」
浩二は橘の紅い眼を見る
「仲間になれ」
「な・・・仲間?本当にいいのか?」
橘はうれしそうに手を顔にあてた
「で、ここに来たのは。何か情報を持ってきたのか?」
浩二は真剣な眼差しになる
それを感じ取ったのか、橘も真剣になった
「そうだ、私は相手を裏切ってこっちに加勢することになった。それで、今お前が一番必要な情報を持ってきた」
「本拠地か」
「あぁ。ここから北に約670kmの位置にミラの拠点・・・城がある。そこまで行くにはかなり時間がかかる。それに、あいつを倒すなら」
「敵の殲滅か」
「そういうこと。ミラ軍だけでも14万はいるからな。拠点を一つづつ消してかないと無理だ」
「・・・そうか」
沈黙が流れる
時間がどんどん過ぎていく
気まずい空気をどうにかしないと
浩二がそう思ったその時
「ただいまー!」
それを壊す薙咲
思わず苦笑した
「この話は後だ。とりあえず、飯を食べよう」
浩二はそう言って、立ち上がるのだった
そのあとは、みんなでカレーを作った
予想通り、野菜なども地球のものと変わりはなかった
しかし、味が違う
凄く濃厚なカレーになった
久々にまともなものを食べたので、浩二はまた睡魔に襲われる
ベッドが置いてある部屋に入って寝転ぶと
すぐに寝てしまった
・・・ふと時計を見ると、4時30分
大体7時間くらいは寝たようだ
浩二は下に降り、シャワーを浴びる
それが終わると、浩二は外に出た
人は全くおらず、寝静まっていた
浩二は書類の中から地図を見つけ、その場所に行くと
そこには武器庫があった
早速中に入ると
驚くほどの弾薬の量があった
それだけじゃない。アサルトライフルが100挺はある。
さらに、奥に行くと
「・・・これは」
WA2000が3丁
これは驚くしかない
そうやって武器庫を見ているうちに、かなり時間が経ってしまった
家に戻ると、全員起きてたらしく、朝ご飯が出来てた
「あ、おかえり!今日は何するの?」
薙咲が真っ先に飛んでくる
危ないな。いろんな意味で
「今日はスラム掃討の作戦会議と武器の整備。それと、買い物」
浩二はそういうと、手を洗い、椅子に座った
テーブルの上には
パンと目玉焼き、サラダなど
だが、浩二は腹が空いている。どれもうまそうに見える
『いただきます!』
その瞬間に、全員が一斉にパンにかぶりつく
「うまいな」
桜木も絶賛している
普段は喋らないのに、今日はやけにしゃべる
全員が食べ終わり、一段落したところで
「・・・作戦会議だ」
浩二が空き部屋に机と椅子、何故か元から置いてあるホワイトボードを並べ、全員を招集した
「・・・で、どうするんだ」
「桜木、お前がとりあえず先頭で行け。そのあと、俺たちが突入する」
浩二は簡単な説明を終えると、薙咲のほうを見て
「お前は怪我が痛まないならついてこい。無理はするな」
そういうと、こんどは橘のほうを向く
「橘は最終兵器だ。最後に軍が突入することになってる。その時に力を使ってくれ。俺たちはおとりになる」
言い終わると、早速
銃を取り出す薙咲
何をするかと思いきや
いきなり桜木に向かって
パァン!!
発砲した
浩二は突然のことに言葉も出なかった
だが・・・よく見ると
桜木は傷一つ負ってない
手にはナイフ
後ろに壁には2つの穴
「まさか・・・銃弾切りか」
浩二は目を見開く
桜木の反射神経はもはや神の領域と言っても過言ではない
そして、薙咲も
近距離になると、強い
これは、結果的に
浩二を安心させるためだったのだと知らされた
そして、そのあとは
街を適当に散策し、買い物をした
服やアクセサリーなどを女3人で買いあさってるところをみると
平和に見えてくる
桜木にもあんな一面あったのか。と
浩二はおもわず微笑む
それが終わり、帰りにスパゲッティを食べて家に戻ると、家の前に
武装した男が立っている
その男は俺たちの姿を確認すると
いきなり発砲してきた
アルミ缶をつぶすような音から、サイレンサーがついてるようだ
「反射」
橘がそういうと、弾丸は跳ね返り
その男の腕に当たった
男はうめき声を上げながら、まだ闘争心を露にしている
浩二は半ば呆れた状態でその男に蹴りを入れ、昏倒させた
その男をとりあえずリビングに入れ、手当を済ますと、縛り上げた
武器はやっぱりサイレンサーモデルのスタームルガーMkⅠだった
浩二はそれを奪い取り、身体検査を始めた
パイナップルと呼ばれるMkⅡ手榴弾3つと、サバイバルナイフが2本
とりあえず爆発物は薙咲に渡し、ナイフは桜木に渡した
浩二は氷水をその男にかぶせた
それが効いたのか、男は目を覚ました
「・・・ここは、どこだ?」
浩二はその男にガバメントを向ける
「死ね」
「!!・・・ま、待ってくれ!」
男が暴れだしたので
パァン!
その男の肩を掠めて45ACP弾が飛んでいく
「黙れ。俺が言う質問に答えれば生かしておいてやる」
「・・・分かった」
「お前は誰だ。どこから来た」
「スラムの長からの命令でここを潰せと」
そういうと、男がまた暴れだした
何をしても抜け出したいらしい
面倒なので、鳩尾と首筋に強烈な踵落としを喰らわせた
「警察はないのか?」
「それなら今呼んだ。1分もしないうちに来る」
そう言った途端
ドン!
ドアを蹴破る音
「動くな!!」
警察・・・というより特殊部隊だな
日本で言う、SATみたいな強襲部隊
M4を構えた男たちに囲まれた俺たちは、とりあえず男の身柄を渡し事情説明。そして、ついでだからという感じで作戦会議をする
もちろん明日のスラム攻略のためのものである
この自称「警備隊」は、正規軍らしい
スラムに1回突入した時は、あまりもの弾幕の迫力に圧倒されたとか
まぁ弾幕なら、こっちにも能力使いがいるし
なんとかなるか
警備隊が男を持って去ると、全員が準備を整え寝た
そして・・・
5月9日
午前5時30分
スラム一掃作戦の幕開けである
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by dokkanogunmania | 2012-04-29 23:13 | 小説「Assassin」
日が沈んだ
そして、丘の上に停まっている軍用トラックの中から
1人の男が飛び出す
そのあとを、2人の女が援護する
銃はAF2011A1
その男は、それを撃つ
それを合図に
ガガガガガガガガガガガガッ!!
銃声が辺り一帯に響き渡る
男は敵の自動小銃から放たれる弾を避け、代わりにというばかりに手に持っている拳銃のトリガーを引く
ガンッ!ガンッ!!
後ろから援護が来た
男はそのまま宙返りして着地した
耳を澄ませば
銃声どころか人の気配も消えた
「・・・殺ったか」
男の名前は、もちろん吉樹浩二
その後ろには、桜木芽衣
そして、重傷を負ってたはずの薙咲雷希がAF2011A1を構えて笑った
「油断しすぎなのよ。相手は」
薙咲はそういうと、自分の脇腹を押えた
「無理はするなって言ったはずだ。出発するぞ」
浩二はそういうと、トラックに乗り込み、エンジンをかける
薙咲たちも荷台に乗り、マガジンを装填した
浩二はそれを確認し、アクセルを踏む
トラックが勢いよく進み始める
道なりにまっすぐ行けばすぐに中心都市
だが、そんなうまくいけるわけがない
早速後ろの荷台から銃声が聞こえた
前方約100メートル辺りに着弾した
その直後
ドォーーーン!!
大爆発。おそらく対戦車地雷でも埋めてあったのだろう
浩二は爆発後の炎を避け、なるべく車を端に寄せる
「この道は地雷博物館並みに埋設してあるぞ」
後ろから桜木の声がする
そのあとには続けて銃声
1回撃つと1回爆発が起こる
だが、弾切れは起こしていない
おそらく薙咲がリロードの手伝いでもしているのだろう
そのあと、10回ほど地雷をやり過ごしたところで
やっと
中心都市「クラウスト」に到着した
門までは約50メートル
兵士は・・・いる
自動小銃を装備している
浩二は武器を紅剣以外の武器を全てトラックの中に置き、双眼鏡で観察する
相手が持っているのは
M4カービン
敵ではなさそうだ
浩二はトラックを発進させ、門の前まで進む
案の定門番の兵士がこっちに銃を向ける
「何者だ!」
浩二はそのまま降りる
そして、背中にある紅剣を指す
「俺はこの街に用がある。通してくれ」
そういうと、兵士の顔色が変わる
そして、奥から10人ほど兵が出てくる
そのうちの1人が紙を持っている
それを全員が見終わると、一斉に敬礼をした
「どうぞ、吉樹浩二様。王がお待ちになってます」
(王・・・?)
浩二は首をかしげながらもトラックに乗り込み、発進させた

街の中に入ることに成功した浩二は、とりあえず先導してくれてる兵士が運転している車の後ろについていく
「・・・で?こっからどうする。芽衣」
「そうだな・・・とりあえずその『王』ってやつを味方につけりゃいい話だろ?」
「まぁそれが手っ取り早いのは確かだ。この国をまとめるものだからな。雷希、どうだ」
「異議なし・・・ってとこかしら」
「よし・・・意見がまとまった。とりあえず武器は隠し持っておけ。雷希は俺のトカレフを持ってろ。芽衣はタクティカルナイフだ」
そういうと、浩二は荷台のほうにトカレフとナイフを渡す
「浩二は大丈夫なのか?」
桜木が不安そうに聞いてくる
「俺は紅剣があるから問題ない」
苦笑しながら浩二は運転する
「・・・その紅剣の説明は、いつしてくれるのよ」
薙咲が不満そうに言う
そう言えばこいつらは知らなかったな
浩二は前の車についていきながらそう思った
「・・・それにしても、さすが中心都市っていう感じだな。店がたくさんある」
「そうだな・・・あとで、銃のメンテ用の部品とかも買いにいきたいな」
「芽衣、それもあるが・・・とりあえずここに住むなら金が必要だ。それをどうにかしないと話にならん」
「そのお金って・・・このこと?」
と、薙咲は2つのバックパックを指差した
「さっきの倉庫で見つけたから全て盗った。これだけあれば少しは暮らせるはずだ」
桜木が説明する姿を見て
「さすがだな」
思わず声が出てしまった浩二は苦笑した
「・・・あ!あれ!!」
急に薙咲が叫んだので、急いで浩二は前を見ると
そこには武装した兵士が
・・・少なくとも100人近くはいる
「ここが城か。よし、停めるぞ」
浩二はそういうと、エンジンを止め、トラックから降りた
降りる瞬間に
兵士が一斉に敬礼をする
そのあとに
ワァァァアア!!!と、民衆の歓声が聞こえた
「これは・・・歓迎されてるってことでいいのか?」
浩二は先導した車に近づき聞く
「はい。もちろん歓迎されてますよ。あなたは日本人で初の『英雄』ですから」
「英雄は大げさだ」
浩二は、そのまま門をくぐり、案内されるままについていく
そして
大きな広間に出た
おそらく「謁見の間」と呼ばれるところだろう
ここには銃を持った兵士は一人もいない
代わりとばかりに、盾と矛を持った兵士が横に並んでいる
浩二は一礼し、謁見の間に足を踏み入れる
「・・・よくぞここまで来たな。吉樹浩二」
玉座に座る男に話しかけられた浩二は、その場で跪く
「その辺で良い。おい、こいつを『ルーム』に通せ」
玉座から降りた王は、先導していた男に命令を下す
浩二は、立ち上がり男についていった
ルームという場所に入った浩二は、言われるがままに椅子に腰をかけた
「お前にはいろいろ礼を言わねばならんが・・・」
「礼を言う?俺はそんなに凄いことをしたのか」
「あぁそうだ。君のおかげで、この街はまだ侵略されてない。だが、これからどうなるかはまだ分からない。そこで、頼みがある」
「何だ」
「街の東に位置するスラムと呼ばれる場所を一掃してほしいのだが」
「スラム?ということは、ゴミ溜めが集まる場所ってことか」
「・・・そういうことだ。実は、あそこは軍も近づけないほど荒れてる。だが、君たちの戦闘力ならいけるだろう。それに・・・」
王は、浩二の紅剣を見た
「この紅剣で一掃して来いと。そういうことだな」
王は静かにうなずく
「それには条件がある。聞いてくれるか」
「あぁ、何でも言ってくれ」
王は急に笑顔になった
よほどうれしかったのか、声も高くなってれる
「俺たちの拠点となる場所が欲しい」
「それだけか?」
「あぁ・・・あとは、終わったら言う」
「そうか。じゃあ、ここなんてどうだ?」
そういうと、王は地図を持ってきた
「この家だ。この城とつながる地下道の入り口の一つで、武器庫からも近い。君になら、近くの武器庫を一つくれてもいいくらいだ」
「・・・そうさせてもらう。トラックは停められるか」
「もちろん。車庫がある」
「よし。決まりだ。よろしくな」
浩二は握手を求めた
王はそれに応え、強く握ってきた

しばらくして、またさっきの男が出てきて、案内をしてくれた
そして、日もすっかり沈んだ7時38分
拠点となる家の前についた
「ここです」
その男はそういうと、書類をいろいろ渡して帰って行った
浩二はとりあえずトラックを車庫に停め、家の中に入る
必要なものは全て揃えてあり、買う必要もなかった
桜木たちははしゃいでいたが、浩二は疲れがたまってたので、荷物を整理し終わったとたんにソファの上で寝てしまった
そして、疑問が一つ出てきた
「今何月何日だ?」
ふと出てきた疑問に、目が覚めた
そして
「今日は5月7日。お前がこの世界に来てから1週間だ」
浩二はその声に思わず飛び起きる
「お・・・お前は!!」
そこにいたのは
「橘!?」
あの能力使いの
橘零火だった・・・
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by dokkanogunmania | 2012-04-29 15:28 | 小説「Assassin」
浩二はスナイパーを倒しに行くと見せかけて、近くの建物に入っていた
そこは武器庫で、やはり自動小銃が所狭しと並んでいる
そして、隠し持っていたインカムを装着し
桜木が持っていた通信機で
聞いてしまった
浩二は情報を整理する
佐藤は自分の標的「ミラ」本人だった
で、べスが殺戮の女王こと「ニア」
まさかこいつが女だったとは思わなかったが。確かに声は少し高めだった気がする
それと、バイが守護神こと「アレイ」
よくよく思い出せば手榴弾のトラップに引っかかったにも関わらず平気で立っていた。おそらくあれも偽装工作だったのだろう
あとは、ソルこと「メリモス」
怒りが満ちるのが分かった
そして、絶望感
仲間が減ったうえに、今まで信用してた佐藤が
自分の宿敵ともいえるミラ本人だったとは
「・・・くそが」
浩二は、ナイフを抜く
そして、首元に
頸動脈を掻っ切るつもりだったが
浩二はその手を止め、近くにあったパソコンのようなものを起動させる
よくよく考えれば単純な話
ここは敵の拠点
それなら、ここには敵の情報が書き込んであるはずだ
そう思って起動させ、いろいろいじると
「・・・あったぞ。これだ」
浩二はそれを見て
思わず息を呑んだ
そこに書いてあったのは
自分を殺す計画だった
その目的までは書かれていないが、軍の将軍などの一覧が載っていた
その一番上に
ローリング
その下には
ミラ
どちらも大将軍で、ローリングは4人の将軍を、ミラは3人の将軍を手下にして各地を制圧。原住民の殺戮を繰り返している
ローリング側の将軍は、、シグを筆頭にフレア、ディアゾネス。で・・・マグルプ。こいつだけ別枠
軍は23万7000人
使用武器はAK74
「ここまで分かれば、十分だな」
浩二はそういうと、紅剣を抜き
一気に斬る
パソコンは音を立てずに粉砕し、地面に破片が散らばった
浩二はそれを見届けると、もう1本の紅剣を抜き
構えた
そして・・・ドアを斬る
スッと切れ目が入り、粉砕
外に出ると、人の気配がない
どうやら集会が開かれてるようだ
ここから2キロくらい先の塔に人がたくさん見える
作戦会議か・・・又は、俺を囲むつもりだったか
どちらにせよ何か裏がある
浩二は剣を持ったまま、さっきの武器庫に戻る
そして、角を曲がり、武器庫の方を見ると
桜木と、薙咲がいた
桜木は普通に歩けるようだが、薙咲は意識はあるもののショックが大きかったのだろう。立てていない
「芽衣・・・ありがとう。お前のおかげでこっちもようやく作戦が出来上がった」
「そうか。それは良かった」
桜木は普段は無口で、戦闘系のことになると少しだけ喋る
身体能力は異常なほどに高く、体力もある
そして、こいつの得意なことは
狙撃と破壊工作
この2つにおいては右に出る者はいない
佐藤はこのことは知っているようで、警戒はしていた
そして、いつも探るように喋っていた
だが、浩二と本人しか知らない事実がある
それは、浩二も最初打ち明けられた時は信じられなかったが
今日の行動も含めて、それを証明した
実は、桜木は
「元某国特殊部隊」のエリートだった
そこでは、狙撃を中心にやっていたらしいが
浩二もそこまで詳しくは知らない
「・・・芽衣。とりあえずこの場を離れないと囲まれる。移動するための軍用トラックを探したい」
浩二はそういうと、紅剣を収め、武器庫に入った
「ここの武器庫は一通り見ておいた。それと、横の倉庫はトラックが停めてある」
桜木はそういうと、トラックのチェックを始めた
浩二はそれを見届けると、武器の選別を始めた
この武器庫にあるP90は全て焼き付いて、おまけに弾も切らしていた
そんな感じで、しばらく武器庫を探し回った結果
一つの結論を導き出した
それは、あまりにもインパクトのありすぎる銃を見つけてしまったからだろう
浩二は見つけた瞬間腰が抜けた
銃口が2つ
聞いたことがある
確かガバメント生誕100周年記念で造られた
「AF2011A1」
45ACP弾なら、弾も共有出来る
浩二はこの銃を6丁近くにあったバックパックに入れると、桜木たちがいるトラックに持って行った
「これは・・・」
桜木も目を丸くするほどの代物
浩二はまた戻って、予備のマガジンと、弾を全てもらうことにした
45ACP弾の箱をトラックに運び、ついでに近くに置いてあったノートパソコンや、機材一式。IH加工してある防弾盾と、救急用の道具も積み込む
「浩二。運転してくれるか?私が援護する」
「分かった。荷台から援護を頼む」
浩二はそういうと、軽くチェックを済まし、エンジンをかける
そして、一旦車から降りると、浩二は紅剣を抜きシャッターを
斬った
音もなく粉砕するシャッター
浩二は剣を収めてトラックに乗る
「出発だ」
浩二はそういうと、荷台で
マガジンを収める音がした
準備完了の合図だ
そして、浩二は
アクセルを踏み込む
「まぁ・・・予想はしてたけどな」
浩二は苦笑する
その先には
敵。しかも、20人はいる
浩二はそのままスピードを上げて、さっき手に入れたAF2011A1を撃った
バスッ!!
衝撃が凄い
さすがに45口径を2つつなげたやつを片手で撃つのは無理があるが
威力は凄まじい
装弾数16発
しかし2発同時発射の為、実質8発
浩二は連射し、10人ほど倒した
そして、トラックは敵の横をすり抜け
後は後ろの桜木に任せる
ドン!ドンッ!
銃声が聞こえる
浩二はマガジンを替えながら、門を見る
誰もいない
浩二はアクセルをベタ踏みし
突破した

日が傾きかけている
浩二は腕の時計を見た
3時47分
とりあえず、基地の包囲網を突破した浩二は、13キロほど北に進んだ
そこは、岩が連なる丘
遮蔽物が多い割には見晴らしのいい場所
北の方角には、大きい街が見える
あそこがおそらく中心都市「クラウスト」
そこに行けば、何かがあるはず
浩二は軍用の双眼鏡で様子を見たが、何もない
占領されてるようには見えない
が、守備兵が所々に立っている
武器までは、行ってみないと分からない
「・・・芽衣。作戦を練るぞ」
浩二はそういうと、トラックの荷台に腰をかけた
芽衣は小さくうなずく
夕日に照らされる丘の上で、遂に「暗殺者」が動き始める、瞬間だった
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by dokkanogunmania | 2012-04-27 23:57 | 小説「Assassin」
紅剣同士の戦い
後で聞いた話だと、紅剣はブラッドポイズンの外殻「IH(インフィニティット・ハニカム)」を切断するために開発された武器らしい
なので、対人用に使うと死体がバラバラになるらしい
それこそ正に、対物用ライフル同士で戦争をやってるようなものだと
浩二は苦笑した
バッ!!
ほぼ同時に飛びかかり、そして
ガンッ!!
紅剣同士が火花を散らす
そして、橘は
「狂戦士」
そう唱えると
ゴッ!
橘の体が・・・
燃えるかのように光る
眼も尋常じゃないほどの殺気を放つ
ブワッ!!!
放った紅剣を
フォモレスははじき返そうとするが
「う・・・!!」
逆にはじき返され、5mほど吹っ飛んだ
その時、殺気が
浩二の・・・胸に!
「反射」
ガッ!と、音速を超えて飛んできた弾丸を反射した
ダァン!という銃声が後から続く
「く・・・てめぇ、能力は・・・ガハッ!!」
フォモレスは吹っ飛ばされた時に変な場所を打ったらしい
その行動を、黒い髪を揺らしながら、さっきの含んだ紅い眼で見ている橘が、剣を構え
「お前はかつては仲間だったが、敵に寝返った。それは私が嫌いだったから。違うか?」
「・・・」
橘の質問にフォモレスは答えず
懐から何かを取り出そうとしている
(まさか・・・デザートイーグル!)
浩二はトンネル内で捕まった時のことを思い出す
フォモレスはあの時、デザートイーグルを構えていた
しかも、抜く速度が尋常じゃないほど速い
おそらくあいつは
マジで、殺す
そして、仮に反射されたら
殺される
今どっちかが死なれたら困ると思った浩二は
「やめろ、フォモレス。もうやめろ」
「なんで止める。ふざけるな!!」
フォモレスは立ち上がり、立ち上がりざまに懐から
馬鹿でかいデザートイーグルを橘に向ける
「死ねよこの異邦の能力使いが。反射の発動できる最小半径は確か2メートル。その中なら何も使えない」
そのことに対して、橘はただ、黙ってる
浩二は、何か
体の底から、怒りが込み上げた気がした
それは、フォモレスの発言が理由なのか
「異邦の能力者」それは橘のことを指している
だが、こいつは元日本人
間接的に自分たちを嫌っている
それが分かったとたん、怒りが爆発しそうになる
浩二は剣を抜き、水平に突き出す
その中心を
ギャッ!!という音を立てて粉砕する12.7×99mmNATO弾
バレットM82
対物ライフルで狙撃されている
これを撃つということは、よほど自信があるのだろう
浩二の怒りは既に限界値を突破し、未知の領域に
そして浩二は気づく
「狙撃手は、おそらくメリモスだ」
口に出た、その言葉は
その場の空気を一瞬にして凍らせた
浩二は剣を収め、インカムとタクティカルベストを脱ぎ捨て、P90も捨てると、改めて剣を抜き
フォモレスと橘の首の前に刃の部分を添えるように構える
「今からお前らを殺す・・・と思ったんだがさすがにそこまで出来ない。だから選択肢を与える。このまま死ぬか、ここで協力して敵を倒して生き残るか。どっちだ!」
浩二は怒りに満ちた声で叫んだ
「この勝負に手出しはするな、吉樹。あんたには、別に頼みたいことがあるんだが、聞いてくれるか」
「・・・なんだ」
「メリモスを、殺ってくれ」
浩二はしばらく考え、そして
「分かった。俺一人で殺しに行く」
そういうと、浩二はそのまま基地の中心部の塔
メリモスの狙撃ポイントに向かった

浩二が去った後、フォモレスは銃を下げる
「・・・いいのか橘。あれで」
「全ては作戦の為だ。そうだろう?佐藤」
橘がそういうと、佐藤は
「ふん・・・あくまで俺の為だ。薙咲たちとは違って俺はあいつに恨みがある。ここで晴らしても問題ないだろう」
笑いながらそういう
「あいつは死んだ。既にこっちから連絡済みだ」
フォモレスはそういうと、銃と剣を仕舞った
そして、仲間が武器庫に集まると
そこには、2メートルくらいはある巨人がいた
背中には自分の身長と同じくらいの「紅剣」を背負っている
フライたちは静かに礼をする
そして、佐藤はその先頭に立ち、跪く
「面を上げろ」
その大男は、唸るような・・・まるで怒れる龍のような迫力がある
「佐藤・・・本名はミラ」
佐藤は、直立不動の敬礼で返す
「そして、バイ・・・アレイの身代わりをしたフレア」
バイは被っていた特殊メイクのようなものを剥がす
「ふぅ・・・これもまた窮屈だぜ。全く」
バイに化けていたフレアは、近くにあった机に腰をかける
「べス・・・ニアの身代わりのディアゾネス。それと、ソル・・・メリモスに化けたシグ」
大男は、全員の顔を見て微笑む
「これからが本番だ。吉樹浩二。通称『暗殺者』の能力を持つ者の殲滅・・・アサシンブレイカー作戦を発動する。全ての作戦を成功させるために、せいぜい頑張ってくれ。以上」
大男がそういうと、全員が一斉に敬礼をした
そして、その大男は
「俺の名前はローリング。ミラの上を行くこの国では事実上の軍事トップってことになる。以後よろしく」
ローリングと名乗った男は、そのままその場を立ち去った
この会話を、録音されているということに気づかずに・・・
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by dokkanogunmania | 2012-04-25 23:18 | 小説「Assassin」
「・・・。浩二!目を覚ませ!!」
(?・・・ここは・・・)
浩二は恐る恐る目を開けた
そこには佐藤が立っていた
「おい!浩二、気がついたか!!」
「あぁ・・・今まで俺は・・・」
「ビルの上でお前たちが倒れてるのを見つけて、ここまで運んで来たのはいいんだが・・・」
その瞬間、浩二の寝ているベッドの真上を無数の銃弾が飛んだ
ガガガガガ!!
その瞬間に、誰かが反撃したようだ
「とりあえず佐藤。状況を」
「あぁ・・・薙咲は意識不明の重体だ。13カ所は撃たれてる。だが、なんとか持ちこたえてる。桜木も同じく重傷だが意識はある。」
「それ以外で怪我人は」
「全くいない。だが、この武器庫もそろそろやばいな」
浩二は起き上がった。そして、周りの状況を悟った
「包囲されてる。しかも圧倒的な人数に」
浩二はベットから降りた
痛みはまだあったが、なんとか戦える
「おい!無理はするな。確かに包囲されてるが、お前の助けは」
「じゃあここで大人しく死ねって言うのか。俺には無理だ。いくらお前が言っても無理だね。戦うしかないっしょ」
浩二は近くに置いてあったP90を手に取った
「ここの見取り図と、全員の持ち場を教えてくれ」
「オーケー」
そういうと、佐藤が軍師らしく地図とペンを持ってきた
「この建物は平屋だが、地下に通じる秘密の階段もある。だが、ここを出ちまうと、ちょうど敵陣のど真ん中ってわけだ。それに気付いた俺たちが戻ろうとしたとこを」
「待ち伏せで追い詰めたってわけか」
「そういうことだ。で、全員の持ち場だが・・・俺とアマテリウス、それとラムサレアスが薙咲と桜木、お前とベスの護衛になってる。で、入り口で敵と交戦してるのが、ソルとバイ。それにフライとフォモレス。敵はもう50人以上は倒したがキリがないって状態だ。不幸中の幸いとでもいおうか。ここは武器庫で、P90が大量に置いてある。だから焼き付いて使い物にならなくなってもなんとかなるってわけだが、弾薬が半分を切ってる。そこが問題だ」
「弾薬か。外には何人いそうだ」
「分かりゃ苦労しねぇよ」
佐藤は苦笑し
立て掛けてあったP90を取った
「こうなったらいっそのこと弾幕を張って敵を追い返すってのもいいんじゃないのか?」
浩二はそう言われた時、思わず笑ってしまった
だが、一瞬にしてそれは崩れさる
バババッ!!
浩二の頭の横の壁に穴が無数に開く
浩二はP90を構えた
そして、ゆっくりとドアに近づき
ダダダダダダダダダダダダダダッ!!!!
フルオートで撃った
破壊力は予想を上回った
敵が盾にしていた壁が崩れ、後ろにいた敵がどんどん倒れていく
そして、装弾数50発のマガジンは切れた
浩二はポーチからマガジンを取り出し、交換する
ガガガガガ!!
無数の弾が飛んでくる
それに負けまいと、浩二たちも必死になって弾幕を張る
お互いの銃声が凄まじくなった
「膠着したか・・・」
浩二の横でソルが苦笑した
浩二はその時、ふと気を失ってた時の出来事を思い出してしまった
「橘零火・・・」
思わず口に出てしまった
「ん?誰だそれ。日本人か?聞いたことがない」
ソルが首を傾げながら言う
その時、静寂が訪れた
全員のマガジンが同時に切れたのだ
いや、正確に言えばすべての弾薬のストックが
この短時間で・・・!!
浩二は、一瞬どうしようか迷った
白兵戦に持ち込むか、援軍を頼むか
浩二は紅剣を取り出そうとしたが、フォモレスに止められた
「何でだ」
「・・・何か来る。この気配・・・敵か?」
その時
ズガガガガガガガガガガガガッ!!!
敵はどうやら援軍か何かを呼んだらしい
銃弾の嵐が浩二たちを襲った
だが、浩二たちは
「武器がない」
詰んだ。もう終わりだ
その時だった
浩二は「あの時」の空気を感じ取った
それは、凛とした黒い髪を風に靡かせ
透き通るような紅い眼を向け
言葉一つで全ての攻撃を反射出来る
「橘零火」の殺気を含む空気が
敵の銃撃が止む
浩二たちは外に出てしまった
そこで目にしたものは
「・・・龍!?しかもあいつ・・・裏世界の・・・ッ!」
フォモレスは嘆くようにそう言うと、隠し持っていた紅剣を抜いた
だが、それよりも早く
敵は問答無用でAK47を撃つ
「反射」
橘は言う
その瞬間
次々に悲鳴を上げながら敵が倒れていく
撃たなかった敵は、銃を向けながら威嚇する
「銃弾を量産。標的を撃ち抜け」
7.62mm×39mm弾が無数に出現したかと思えば
ババババッ!という音とともに敵を引き裂いていく
気付けば敵は立っておらず、そこには白銀の龍を従える橘と、銃を構える浩二たちがいた
「あれは現実だったのか」
浩二は橘に問いかけた
「いや。お前のの頭の中に私が入っただけだ」
橘はこう答えると、龍のほうを見て
「地上の敵を掃除しろ」
その直後、龍は空を飛び
火球を吐いた
ドォーン!!という凄まじい爆音を放ちながら
敵を殲滅しているようだ
「お前は約束を守ってくれたんだな」
「あぁ。約束は守るほうだ」
感情のあまり籠ってない言い方だった
浩二はしばらく考え
「まぁいい。お前はさっきの通り、俺らについてくるんだな?」
浩二はそういうと、銃を下して近づいた
「浩二。こいつは誰だ?」
佐藤たちが不思議そうに聞く
「私は・・・橘零火だ。お前たちについていくことにした」
橘はそういうと、髪を風に靡かせながらこちらに視線を移し
「雹弾」
その瞬間、橘の前に無数の氷塊が発生して
音もなく散った。そして
バババババババババッ!!
音を立てて氷塊は割れる
佐藤たちはその光景に凍りつくばかりであった
浩二はため息をつき
「その辺にしとけ。お前が強いのは十分わかった」
「・・・?私が・・・強い」
急に声が変わったと思ったら、顔がほのかなピンク色になっている
(照れてる・・・のか?)
何をやっているんだ・・・俺は
そう思ってた・・・が
浩二はその時、一瞬だが
もの凄く強烈な殺気が一点に集中するような錯覚
いや、おそらくこれは
「狙撃兵」
しかも、この辺からは見えない
だとすると、遠距離・・・おそらく2キロ近くは離れている
この殺気は止むことを恐れず、さらに強烈になっていく
「・・・?」
浩二は殺気のする方向を見ようとした
その時
「吸収。敵の位置の特定」
浩二の目の前で
ガッ!!!
という音とともに火花が散り
何か落ちた
拾い上げると、それは
「これは・・・12.7×99mmNATO弾!」
「対物ライフル。M82か」
タァン!と、遅れて銃声が響いた
「位置を特定した。距離は2189m、1時の方向だ」
橘はそういうと、背中から
「紅剣」を取り出した
「紅剣!なぜお前が!」
フォモレスが声を荒げる
紅剣とは、将軍か、またはそれに準ずるものしか所持してはならない
その剣を、敵側の人間が持っているのは
当然フォモレスたちは面白くない
仲間になったからとはいえ、すぐに打ち解けるような仲じゃないのは、この殺気が混じった空気を読み取れば容易に想像できる
「この紅剣は、お前たちの古い紅剣じゃない」
その言葉は、宣戦布告
そう取れた
「お前とは味方になるつもりはない。失せろ」
フォモレスの眼が鋭くなると同時に、殺気が辺り一帯を包み込むように広がった
「私はそこの吉樹と戦い、負けた。だからお前らは仲間だ。勝手に外してんじゃねぇぞ死にてぇのか三下が・・・」
橘も、殺気を放つ
その紅い眼は、まるで龍そのもの
そして・・・
『殺す』
同時に言い放ったあと
・・・2人の戦いが始まった
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by dokkanogunmania | 2012-04-24 18:21 | 小説「Assassin」
辺り一面が輝いたかと思うと、また暗闇に閉ざされる
この感覚は
まるであの時、神に連れてこられたような
(俺は・・・死んだのか)
辺り一面は、所々が輝く。まるで宇宙を連想させるような
そんな空間だった
浩二が起き上がる。そこは、山の頂
直径20メートルほどの円形のフィールドのようだ
奥には玉座のようなものがあり、後ろには階段のようなもの
どうやらここは王室みたいな場所らしい
立ち上がると、不思議と体が軽い
痛みもない
浩二は右肩の傷を見た
傷は嘘のように消えてなくなっていた
浩二は辺りに何もないか確認すると、階段を降りようとした
その時
シュッ!という音が聞こえたかと思うと、階段が一気に崩れおちた
「な・・・!!」
浩二は後ろを振り返り、背中に隠してあった紅剣を
!?
無い・・・
紅剣は無かった
仕方なく脇に隠してあったガバメントを
これも無かった
浩二はその場に立ち尽くした
そこには・・・
いつの間にか、女が立っていた
黒い服を着ているが、それはどこか神々しい
見事なほどに黒い髪を風に靡かせながら、浩二のほうに振り返る
「・・・すごい・・・」
浩二はこれ以上の言葉が出なかった
完璧ともいえるほどに整った顔。その眼は紅く煌めき、透き通るような
それが普通の日常だったら
間違いなく好意を抱くような姿だったが
今は・・・違う
非日常。それを証明するのが
その女の後ろで、滞空する。白銀の鱗を纏った龍が
こちらに殺気を向ける
「戦え。地球の勇者。その力をここで証明せよ」
女はそういうと、背中から何かを取り出し
「!!」
こっちに高速で投げてきた
ザンッ!!
地面に突き刺さったその剣は
紅剣。そう、これは浩二の紅剣
浩二はその剣を引き抜き、構えた
女はまた背中から何かを取り出したかと思うと
もう一つの剣も、投げてきた
浩二は怯むことなく、それをキャッチすると、左の剣を逆手に持ち替えた
「ほう・・・」
女はそういうと、玉座の上に立ち
「雷砲」
その直後に
彼女の前に大きな「球」が出来た
そして、それがこっちに向かってくる
浩二はそれを避けようとしたが、目の前で
ダァン!!
爆発した
無数の雷球が飛散し、浩二の体にも数発当たった
「ぐ・・・てめぇ!」
浩二は剣を構えなおし飛びかかった
だが
「反射」
当たる寸前で女がそういうと、攻撃が
(何!?)
はじき返され、浩二は吹っ飛んだ
「ぐはっ!!」
浩二は立ち上がろうとする
女の眼は殺気を放っていた
「龍よ、殺せ」
その言葉の直後に、女の後ろにいた龍が咆哮を上げる
ギャアァァァァァァァア!!!!!!
咆哮は周りの空間に振動を与える
そして、その口からは
既に橙色のガスが漏れ出している
あと2秒
浩二は剣をクロスさせた
「?」
女は理解ができないという感じに首を傾げる
ガッ!!
龍の口から、火球が放たれた
浩二は防御
するのではなく
「!!!」
女は目を見開く
浩二は横にステップで回避し、火球の爆風を利用し
その女に向かって
ボッ!
紅剣を繰り出す
ガスッという音がした
女はその場でしゃがんでいた
剣は玉座に深く刺さった
「お前は何者だ」
浩二は剣を抜き、後ろに下がる
「・・・私か。私はこの裏世界を制する姫という名で通るんだが。お前には本当の名前を教えてやる」
「何?」
浩二は首を傾げた
裏世界。そんな世界は聞いたことがない
いや、そもそも目が覚める前のことが思い出せない
「私の本当の名前は、橘零火。お前と同じ、元日本人だよ」
!!
浩二の頭の中で雷が落ちたような衝撃が走った
「何の用だ」
浩二は警戒する
殺気は消えていたが、橘零火と名乗っている女が何をするかわからない
言葉一つで雷球を飛ばすことだって、龍を操ることも出来る
さっきはたまたま勝てたのだ
浩二は冷や汗をかきつつ、様子を窺った
「・・・これからお前たちに、災禍が降り注ぐ。今のお前では、とてもではないが力不足だ」
「何が言いたい」
浩二は、憤りを感じた
「お前の仲間に入りたい」
橘は、少し微笑むように。しかし、少し悲しげにそういった
「本来は、お前の敵だ。ラヴォルには、お前を討伐するように命じられた。しかし、お前とは一度だけ会ったような気もするんだ。それで、今ここに連れてきたというわけだ」
橘は、右手をサッと横に出し
「炎剣」
そういうと、手の中から灼熱の炎が伸び、一瞬にして「剣」になった
「もし断るなら、敵として、今ここで殺す。容赦はしない」
浩二は、苦笑した
「仲間に入るのは構わない。だが、一つだけ聞かせてくれ」
?という感じで橘はまた首を傾げた
「魔法か?その力は」
浩二は剣を下し聞いた
「・・・そのことは詳しくは話せない。だが、魔法ではなく、一種の能力だ」
その直後に、カランッ!
何かが落ちる音
それを見たとたんに
「硬直」
橘はそういうと、浩二は動けなくなっていた
「じゃあ、すぐに行くから!」
笑顔が一瞬見えたかと思うと
ゴッ!!!
爆音とともに、眩い閃光
(スタングレネード!)
浩二は意識が飛んだ
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by dokkanogunmania | 2012-04-22 21:41 | 小説「Assassin」
大爆発とともに「最強」の兵器は粉々になった
周囲の兵士はその爆風に巻き込まれ吹き飛んだ
「・・・こちら暗殺者。大佐、あの兵器は破壊した。だけど・・・」
「あぁ分かってるさ。桜木は肩と脇腹を5か所も撃たれてる。だが、致命傷には至ってない。大丈夫」
「お前なめてんのかコラァ!!!」
佐藤の話を断ち切って薙咲が吠えた
驚くことに次の瞬間、浩二の前からは薙咲が消えていた
「何があった?」
佐藤があわてている。それもそのはずだ
普段は温厚な性格で、人見知りをしない。どんな時でも積極的に考える
そういう、いわば「表」の薙咲しか見たことのない佐藤たちは、もちろん薙咲が声を荒げて暴走することは計算外だった
どうやら天才策士の大佐こと佐藤は作戦を伝えようと思ったのだが今ので伝えられなくなったような感じがした
「とにかく、今から雷希を止める。その間に他の場所の敵の殲滅を頼む!」
「・・・了解」
浩二は痛みも忘れて屋上から下を覗いた
薙咲は銃を持っている。AK47・・・敵を倒して奪ったのだろう
浩二はとりあえず階段を飛ぶようにして降りた
サイレンサーの付いたガバメントを構えて、飛び出そうとしたが
(雷希・・・)
殺気がした。しかも、常人とは比べ物にならないほどの
次の瞬間、その木製のドアに無数の7,62mm×39弾が撃ち込まれた
25発。浩二は銃弾を数えた。銃声が途絶え、彼女が近づいてくる足音を確認すると
ダッ!!
ドアを体当たりで開け、銃を構え・・・撃つ
「動くな雷希。もう十分だ!」
パスッ!という缶を潰したような音を立てて薙咲の足もとに銃弾が撃ちこまれた
「・・・クソみてぇな射撃能力だな。そんなもん見せてんじゃねぇぞ」
撃ちこまれても怯むことはなく、悠然と弾倉交換を始める
声は低く、殺気が津波のように押し寄せてくる
威嚇射撃が通用しない
おまけに、名前を呼んでも通じない
どうやら記憶が一時的に飛ぶらしい
「お前は、俺と殺し合いをするんだな?」
薙咲がそういうと、AK47の銃口を浩二に向け
一言。囁くように
「死ね」
その瞬間、銃声とともにライフル弾が雨のように飛んでくる
浩二は、咄嗟にさっきいたビルに戻った
幸い怪我は無かったが、右肩に激痛が走った
見ると、血が滲み出てきている
(くそ・・・傷口が開いたか)
浩二は匍匐前進をしながらとりあえず階段まで行くと、急いで上った
銃弾の雨が追いかけてくる
階段を上り切ると、バンッ!というドアが蹴破られる音と同時に、カチッというマガジンチェンジの音が聞こえた
「あは!あははははは!!死ねぇ!!!」
もはや人じゃない
敵と味方の区別もつかない状態になっている
その時
「こちら大佐!やばい。敵の増援だ!!薙咲はどうなった!」
・・・事態は既に最悪の状況だった
「こちら・・・暗殺者。薙咲は俺を敵だと思っている。今も・・・くっ!」
ズガガガガガガガガッ!!
AK47が火を噴いた
「暗殺者!やばい!そっちに敵が行ったぞ!!」
浩二は・・・屋上に出た
下を見ると・・・おそらく銃撃の音で出てきたのだろう。ざっと見ただけでも100人近くはいるようだ
「詰んだ・・・か」
浩二はドサッっと倒れると、既に感覚が殆どない右肩を見た
血がかなり出たことによる貧血のようだ
とても眠くなってきた
それから何秒。いや何分経ったのだろう
ふと目が覚めた
気付くと前に女が立っていた
そいつは、AK47を構えてひたすら連射している
真横には焼き付いて使い物にならなくなったAKが煙を上げて積み重なってる
その姿は、まるで
夢を見ているようだった
「雷希っ!!」
やっと声が出た
浩二は最後の力を振り絞り立ち上がる
そして、薙咲は・・・
(夢であってほしかった)
全身に無数の弾丸が掠った跡がある。そこからはあらんばかりの血を流している
気力だけで立って、撃っている
浩二はもう見ていられなかった
銃を持ち、ドアのほうに見える敵を撃った
そして、薙咲を押し倒しAKを奪うと、階段のほうに向かった
しかし、そこで待っていたのは
この建物を紅い世界に変えるのではないかと言うほどの血
人肉のミンチによって作られた絨毯
そして、無数の銃弾の跡
敵は全滅した
浩二は振り返り、薙咲を見た
血だまりを作りながらピクリとも動かない
「雷希・・・おい!大丈夫か!!」
積み上げたAKの横に、ボロボロになった薙咲
おそらく俺を殺そうとした瞬間に敵が乱入してきて、急遽敵を変更した
でも、それだったら途中殺せたはずだ
「浩二・・・ごめん。私・・・自分を見失ってた」
薙咲がいつの間にか意識を取り戻してた
血に染まった小さな手が、震えている
浩二はその手を握り、耳元で囁いた
「お前は悪くない。でも、これからはこんなになるまで無茶するな」
「だけど・・・浩二は私の事嫌いでしょ?さっきの裏のほうの私を見て。嫌いになっちゃったでしょ?だから、私もう」
「ふざけるなっ!!」
浩二は、薙咲の言葉を遮った
「俺は・・・俺はっ!!お前の事が好きだ!その思いは!たとえお前が俺を殺そうとしたところで、変わるもんじゃねぇ!」
浩二は、そのとき
やっとの思いで上半身を起こした薙咲に抱きつき、そして
キスをしてしまった
唇と唇同士が合わさって
およそ2秒間は、硬直していた
口を離すと、薙咲はまた気を失ってしまった
「こちら・・・暗殺者。ビルの敵は全滅。薙咲が重傷だから・・・」
そこで会話が途切れた
おい!!しっかりしろ!
そんな声が聞こえた気がした・・・
意識が次第に薄まっていき、そして
遂に意識を失ってしまった
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by dokkanogunmania | 2012-04-20 23:55 | 小説「Assassin」
最強は無敵ではない。故に、誰が倒してもおかしくない
朝日に照らされる、まさに最強と言っても過言ではない
「62口径76ミリ速射砲」
驚くことに、底部にはキャタピラが無数にあって、移動が可能なようだ
そんな「最強」の兵器の周りを、10人くらいの護衛が囲んでいる
「これは手強いわね・・・」
建物の陰に隠れて様子を見る薙咲は、爆発するものなら何でも器用に扱うことが出来る
その性格の表れなのか、何故かロケットランチャーの扱いも上手い
後ろで周りを警戒している浩二は、実は限界に近かった
右の肩口の銃創は、貫通している
アマテリウスの応急処置によって何とか大量出血は免れたものの、銃を構えられるような状態ではなかった
「・・・こちら、暗殺者。大佐、頼みがある」
「どうした。大丈夫か」
「殺人蜂をこっちに連れてきてくれ。あと、ハンドガンを1丁頼む」
「・・・大佐、了解。」
佐藤は、少し溜息をつくと、無線を切った
それから数十秒後、桜木が手にサイレンサー付きの銃を持って走ってきた
桜木は、無言で浩二に銃を渡し、それと交換と言わんばかりにRPG-7を担ぎ、薙咲のところに向かった
桜木は、普段はほとんど無口だ。戦闘の連絡時や、身の回りに危険が起こったときのみしか声を聞いたことがない
そんな桜木から、無線が入った
「・・・こちら、殺人蜂・・・暗殺者」
「・・なんだ」
「敵を撃てるか」
「あぁ。なんとかな・・・」
浩二はそういうと、重たい腰を上げ、さっき受け取ったハンドガンを見た
黒い、コルトガバメント
サイレンサー付き。しかも、ところどころカスタムしてある
弾倉を確認した
45ACP弾が綺麗に入っている
浩二は一通り確認作業を済ますと、薙咲たちがいる場所に向かった
「浩二・・・大丈夫?」
「大丈夫だ雷希。それより、どうするんだ」
浩二がそういうと、桜木が無表情でRPG-7を構えた
「私が囮になり、援護します。その間に薙咲さんと、浩二さんはあの兵器を破壊してください。壊し方は任せます」
ちょっと待て、任せるって。と言いたかった
桜木は、躊躇いもなく引き金を引き
ロケット弾が飛んで行った
そのロケット弾は、着弾点の周りにいた4人の兵士を吹き飛ばした
「・・・さぁ、行ってください。私はここで待ってます」
そういうと、目の前の建物の陰からP90を持ってきた。おそらく元から隠してあったのをフライか誰かに聞いたのだろう
「分かった。死ぬなよ」
「・・・はい」
次の瞬間浩二は、その最強の兵器の前に躍り出た
一言でいえば「巨大な戦車」とも言えるこいつは、予想通り装甲が厚い
それは、桜木の援護射撃を見てもらえば分かる
(・・・あの貫通力の高いP90も無意味か)
浩二はそんなときのためにも作戦は練ってあった
焦りはない
浩二は前から来た強烈な殺気を読み取り、咄嗟に伏せた
予想通り、敵が3人
浩二は3発撃った
それぞれの弾は、全員の眉間に1発ずつ当たった
薙咲を援護する形で、近くの建物の中に入った
「こちら暗殺者。今から攻撃を開始する。殺人蜂、応答せよ」
「・・・こちらっ・・・殺人・・蜂。なんだ・・・バババババッ」
「おい!殺人蜂!!応答せよ!!」
無線が切れた。そのあとの銃声は、おそらくP90ではない
桜木が撃たれたらしい
「クソッ!!」
浩二は壁を蹴った
怒りを抑えられそうにない
現に、頭に血が上るような感覚があった
「・・・とりあえず、屋上まで上がるわよ」
薙咲の押し殺した声
浩二は、その声を聞いたとたんに少し冷や汗をかいた
本気でキレた。そして、覚醒した
薙咲の特殊体質らしいが、浩二はあまりよくわからない
だが、このモードの時は、近づくと非常に危険だということは浩二も知っている
前に1度だけ覚醒した時は、確か俺が変な奴らに囲まれた時
あの時の事は、色んな意味で忘れられない
17人の、武器を持った不良男子たちを
素手で全員半殺しにした
しかも、今は薙咲が
(RPG-7を持っている)
そんなことを考えながら階段を登っていたら、いつの間にか屋上に着いてしまった
「・・・さぁ、そろそろ・・・死んでもらおうじゃないのっ!!!」
浩二が止めようとしたときには、もう遅かった
猛烈なバックブラストともにロケット弾が飛んで行った
その弾は、速射砲の給弾部に入って
ドオォォォォン!!という爆発とともに
最強は、崩れ去った・・・
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by dokkanogunmania | 2012-04-13 22:07 | 小説「Assassin」
「神の狙撃手」の異名を持つミラの側近の将軍メリモスの待ち伏せ地点から引き返した浩二は、山の斜面で熟睡していた
他の仲間が警備にあたっている
油断は出来ないが、ここは睡眠を取っておかないとあとで動けなくなる
そう考えると、次第に深い眠りに落ちて行った
夜間警備にあたっているのは、比較的に視力がいいソルとバイが担当している
「こちら狙撃王。サイクロン、全員起こせ」
「・・・何があった。敵襲か?」
「違う、さっきまで星が見えていたはずだ。あの雲は危険だ」
「スーパーセル(巨大積乱雲)だと?」
「そうだ。そう考えると、あと夜明けまで大体4時間・・・飛ばせば間に合う距離だろ」
「まぁ・・・そこまで言うなら仕方ないが」
「今すぐ車を点検して乗りこめって伝えてくれ」
「了解」
サイクロンというコード名を持つバイは、フライたちを起こしに行った
「おい、フライ達。起きてくれ」
とは言ってみたものの、疲れがたまっているため、起きるはずもなかった
バイはしばらく考えた末、一つの案が思いついた
(これだ・・・)
バイは、ソルに無線をとった
「こちらサイクロン。聞こえるか」
「ばっちり聞こえてる。起きないのか」
「あぁ。だから、敵襲だって言うことにしておけば跳ね起きるんじゃないのか?」
「んな単純なことで起きんのか?」
「やってみなきゃ分かんない。敵は、南の方角から攻めてきてるということにしておいて・・・とにかく、話を合わせてくれ」
「・・・了解」
ソルは半ばあきれたような声を出した
バイはソルが無線を切りさりげなく準備してるとこを確認すると、大きく息を吸った。そして・・・
「敵襲ー!!!」
その瞬間、予想もしていなかったことが起きた
全員が一斉に跳ね起きたのだ。これほど笑える話はない
バイは笑うのを必死に抑えて、浩二たちに近づいた
「敵襲か?」
浩二は銃を構えていた
「あぁ、南の方から敵が迫ってる。少数だが精鋭だ。すぐに逃げなけりゃ危ない」
「・・・分かった。すぐに行こう」
浩二は銃を下ろし、ジープに飛び乗ると、他の仲間たちもそれに倣って飛び乗った
「こちらサイクロン・・・案外うまく行くもんだな」
「あとが怖いぜ。じゃ、出発だ」
そういうとソルはアクセルを踏んだ
星の明かりも届かない暗闇が広がる草原を、2台のジープが疾走していた
「こちら・・・殺人蜂。後方に敵影を確認」
「何!」
ソルはまさか本当に敵が来てるとは思ってもいなかったようだ
「しかも・・・数が多い。このまま・・・!!」
「!?・・・どうした殺人蜂、応答せよ」
浩二が異変に気付いた
耳を澄ませると、さっきいた場所の辺りから轟音が聞こえてきた
「トルネードか・・・敵は俺たちを殲滅しに来たのか。それにしてもソル達はよく気づいたな」
「いや・・・そういうわけでは」
「ん?どういうことだ?」
浩二は首をかしげた
ソルが仕方なく全て説明した
「・・・そういうことか、それは悪かった」
浩二は謝ったので、ソル達は驚いた
「謝るのはこっちのほうだ。お前らに嘘を教えて・・・」
「まぁどっちにしろ助かったってことだ。気にすることじゃない」
浩二は笑ってそう答えた
「そうか、ありがとう。もうすぐ基地に着く。念のため、突撃準備くらいはしておいてくれ」
「了解」
浩二たちは、P90を取り出し、マガジンを装着すると、前方に見える住宅街を見つめた
とたんに無線が入った
「こちら殺人蜂、ここで降りないと危険だ。停めろ」
その無線を聞いたソルとバイは、車を停め、降りた
「フライたちも今回はこれをつけておけ」
そういうと、浩二はバッグの中から高性能のインカムを4つ取り出して渡した
「俺たち4人は、中の仲間たちを解放し、安全を確保する。おそらく、表面しか制圧出来てないはずだ」
フライは得意げに説明を始めた
「あの基地は、表面はただの住宅街だ。だから、普通に人も住んでるし、店だってある。だが、あそこに住んでるのは全員軍人。反対派の人間のみだ」
「裏があるってことか?」
「そういうことだ。裏っていうのはもちろん地下にある」
「まぁ俺たちはその表面にある敵をせんめつすりゃいいって話か」
「そうだ。こっちは俺を先頭に独断で動く。情報が入り次第浩二たちに連絡する」
そういうと、フライは無線機を取り出し連絡を始めた。おそらく基地の内部に連絡でもしているのだろう
連絡が終わると、フライの顔は青ざめていた
「・・・これはやばい。基地の表面は制圧されてた。それならまだいいんだ」
「・・・まさか基地の内部が」
「そうだ。やられた・・・敵はおそらくミラ軍。ニアの特殊掃討軍か・・・総出で来たと見ていいだろう」
「了解した。芽衣、状況説明頼む」
「あぁ・・・正門らしき場所に見張りがいる。武器はAK。あれはミラ軍の攻撃軍か」
桜木は、1キロは離れてる場所を双眼鏡を使用せずに報告した
「・・・事態は最悪の状態だ。攻撃軍と特殊掃討軍がいるとしたら、敵は1万を超えると見ていいな」
「まぁ、ほとんどは内部に行ってる。多分表のほうは見張りが100人いればいい方だろうな」
「よし、分かった。ソルと芽衣、雷希はジープに乗れ。バイはそのジープの運転だ。俺たちは、後から走って突入する。先にジープを走らせ、射程距離内に入ったらソルと芽衣が見張りを狙撃する」
「・・・了解」
「分かった、引き受けよう」
浩二の説明が終わると、桜木とソルがうなずき、準備を始めた
「あの・・・浩二、一つ質問があるんだけど」
「何だ?」
薙咲が不満そうな顔をして浩二の顔を覗き込んできた
「あの・・・その、さ。なんで私と・・・離れ離れなのかな・・・って」
「それは、お前が優秀で、チームの一つは任せられるなって思ったからさ」
「・・・一段落ついたらまた話があるから、死なないでね」
「分かってるさ」
浩二は少し溜息をついたものの、微笑んだ
「今回の目的は味方基地内の敵殲滅。又は基地の奪還だ。敵がいたら迷わず撃て。以上だ」
全員がゆっくりとうなずくのが分かった。どうやら戦う準備は出来てるようだ
「バイ、行け!!」
浩二は手で合図をした
勢いよくジープは走り去っていき、しばらくすると、微かだが2つの銃声が耳に届いた
「こちら暗殺者。ただいまより突入する」
浩二はそういうと、一目散に走って行った
そのあとに、佐藤が続いたが、フライたちがいない
「フライ!!どうした来い!」
浩二は後ろを振りかえった
驚くことに、全員ジープに乗って走り始めていた。
「暗殺者・・・でいいんだな。こちらフライ、燃料切れになっちまうから車使わせてもらうぜ。暗殺者、大佐も飛び乗れ!!」
そういうと、ジープはスピードを上げて浩二の真横まで来た
佐藤が先に飛び乗った
さすが元傭兵だけあって軽々と飛び乗ってしまった
浩二も負けまいと、銃を先にジープに乗せ、全速力で走って飛び乗った
「・・・人間、なんとか行けるもんだな」
浩二が笑うと、フライたちも笑った
「こちら博士。暗殺者たち、もうすぐ基地内へ入る。銃を構えといた方がいいぞ」
その瞬間、門をくぐりぬけた
ごく普通の町と変わりない
なんというか、すこしだけ夢を見ているような錯覚に陥った
だが、それも銃撃音で全てかき消され、一気に現実に引き戻された
「11時方向に敵影!」
浩二は咄嗟にP90をその方向に向けた
AK47を構えた敵が4人。こちらに向かって連射している
浩二は撃ち返し、瞬く間に3人の頭を撃ち抜いた
残りの一人は、武器を捨てて投降した
浩二たちはジープを降り、近くの建物の影に隠れながら、投降した敵兵を縛り上げた
敵兵の装備はAK47に予備マガジンが5つ、それとアップル(M67手榴弾)を3つ装備していた。
「・・・ん?」
浩二は敵兵の腰に手を回すと、敵兵が暴れだした
浩二はすかさず敵の首筋を強打して気絶させると、敵兵の背中に隠してあったホルスターか銃を抜き取った
「ほう・・・トカレフか。こいつはいい」
浩二は仲間にもばれないようにベストの下に隠し持つと、空を見上げた
日が昇ってきていた
「・・・こちら、サイクロン・・・あの丘にあった62口径76ミリ速射砲が・・・」
「こちら暗殺者。はっきり報告しろ」
「こっちに向かってきてる。逆光でよく見えないが、近づいてるのは確かだ」
「・・・そうか。総員に告ぐ。ただちに物陰に隠れよ。敵に気付かれるな」
浩二は小さく汗を掻いた
「こちらフライだ。とりあえず、全員ここの武器庫に身を隠すぞ。いったん集合しろ」
その無線のわずか10秒後。足音も立てずに全員がある建物の前に並んだ
「ここは、俺たちの最後の武器庫と呼ばれる、俺たち以外誰も知らない、いわば秘密基地みたいなもんだ」
フライは得意げに言うと、ドアの鍵を開け中に入った
続けて浩二が入った
浩二は腰に隠してあったトカレフを抜くと、奥のドアに向かって走り、一気にドアを開けた
2人の人間がいた
武器庫を破壊する工作員なのか、それとも、武器を調達している敵なのか
持っている武器はAK47。見方ではない
浩二はそれだけを確認すると、トカレフの安全装置を外し、撃ち始めた
瞬く間にその場にいた2人の敵は無力化された
一人は額を撃ち抜かれて既に事切れていた
もう1人は足と手を撃ち抜かれてもがいていた
応急手当をしようか迷ったが訳の分からないことを喚いてるので浩二は敵の鳩尾に膝蹴りを2発喰らわせ、後頭部に容赦のない踵落としを決めた
浩二はベストのポケットからバンダナを取り出し敵の傷の手当てをすると、手足を縛り上げた
「・・・で?ここが武器庫だって言うのか?」
浩二はすでに半分ほど破壊されてる武器を見て言った
「あぁ・・・こりゃまたずいぶん派手にやられたもんだ」
フライは近くにあった机に腰をかけた
全員がその武器庫に入るころにはすでにその部屋に敗戦ムードが漂っていた
士気が下がっている
浩二は、ガバメントを抜き天井を撃った
銃声が耳を貫いた
「浩二、お前はなんてことを」
「てめぇらこんなとこで死ぬ気か!!」
佐藤の言葉を遮り浩二が怒鳴った
「お前らはあいつらを殲滅しに来た。だけど、あいつらの最終兵器までここに来た。だからなんだ。そんなんでやる気なくしてんじゃねぇよ!!」
浩二がその言葉を発した時、後ろから殺気がした
バン!!という銃声とともに何か右肩に衝撃を受け、後から焼き鏝で刺されたような痛みに襲われた
浩二は反射的に振り返り、敵に銃口を向けた
後ろから缶を握りつぶすような音がした
浩二を撃った敵の右胸から血が噴き出た
「おい浩二。俺たちはやる気をなくしたんじゃない」
サイレンサーがついたグロックを片手にフライが笑っていた
「お前がそんなことをいうのを待ってたのさ」
フライはそういうと、武器庫の奥から2本の筒状のものを持ってきた
「浩二と薙咲で、あの怪物を潰せ。そうすりゃ勝機は見える」
「フライ・・・」
浩二は肩を押さえながら、笑った
「これで、最強の兵器を打ち破って来い!!」
フライはそういうと、その筒状の物の先にロケットを挿して浩二のところへ持って行った
「RPG-7か・・・」
浩二は受け取ろうとしたが、肩を撃たれていた事を忘れていた
すると、何か布状のものが上からかぶさってきた
「応急処置だけでもしといた方が後で助かるわよ?」
傷の手当てをしてくれているのはアマテリウス。いつの間にか後ろに回り込んでいたようだ
応急手当が終わると、浩二と薙咲はRPG-7を受け取った
「行ってくる」
浩二はそういうと、出口に向かって走って行った。そのあとを、薙咲が追いかけてく
「死ぬな!!」
浩二は、最強の兵器の破壊に挑むために突撃した
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by dokkanogunmania | 2012-04-12 23:22 | 小説「Assassin」