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とある軍隊の飛翔弾丸

assassin44.exblog.jp

ここは廃人のブログです(笑)

カテゴリ:小説「Assassin」( 34 )

時刻は8時37分
辺りは闇に閉ざされた平原だ
その闇に光を射し照らし進む2台のジープに乗っている浩二は、いつでも出撃出来るようにとタクティカルベストを着用し、MP5SD6サブマシンガンを装備していた
後ろに乗っている佐藤も、同じ装備で周りを警戒していた
桜木がふと外に身を乗り出した
「・・・敵襲だ」
桜木は4人の中でもずば抜けた視力の持ち主で、5,0というマサイ族並みの視力を誇る
浩二は運転手のソルに車を止めて戦闘準備に入れと指示した
ソルは少し笑いながら後方のジープと連絡を取った
「敵襲だそうだ。とりあえず、すこし向こうの林まで行って車を止める」
「了解した」
後ろのジープを運転しているバイも少し喜び気味で返事をしていた
この2人は戦うことが生きがいのようだ
2分ほどすると、車は止められ、全員武装して戦闘準備に入った
「こちら暗殺者、正体不明の敵を殲滅する。殺人蜂、応答せよ」
「・・・こちら殺人蜂。どうした」
「敵はどこら辺にいた」
「ここから北に1キロほど先の丘の上だ。さっき一瞬だが何かが不自然に光った。おそらく昼間のスナイパーだろう」
「了解した。サイクロン、応答せよ」
「俺か、なんだ」
「さっき村で尋問した時に奴が言ってたことを教えてくれ」
「昼間狙撃してきたメリモスの事か?」
「そうだ。詳しく知りたい」
「分かった。ちょっと待っててくれ」
バイはそういうと無線を切った
浩二はあたりを警戒していた
後ろに人の気配がした
さっきまでなかったはずの人の気配が
浩二は左足を軸にして振り向きざまに回し蹴りを入れたが、避けられた
「浩二、やめてくれ。俺だ」
気配の正体はなんとバイだった
浩二は苦笑しながら手招きした
「よし、浩二。まずは、メリモスの事を話す前にミラ軍の構成を話しておこうと思う」
「あぁ、頼む」
「まず、ミラ軍の頂点に立つもの。それがお前の知ってる通りミラだ。こいつの暗殺が俺たちの目的なんだが、その前には大きな障害がいくつかある」
「それがなきゃ倒しがいがない」
「威勢がいいな。まぁその障害っていうのの一つに、3人の将軍がいること。これが頭に来る。その次に、この3人の将軍は、独自に軍を作り、動かし、戦闘を展開することを許されている」
「そいつは厄介だ」
「3人の将軍の呼び名は、殺戮の女王ニア、神の狙撃手メリモス、悪魔の守護神アレイっていう感じに名前がついてる。ニアは、2000人の特殊部隊を持っている。武器庫を襲撃してきたのはこのニアの特殊掃討軍だ。次に、今目の前にいる敵メリモスは、あらゆる狙撃銃を自由自在に操っての狙撃を得意とする。こいつは、ちゃっかり一番重要な攻撃軍の将軍をやってやがる。第1軍、第2軍合わせて5万5000人だ」
「5万!!」
浩二はあまりもの人の多さに思わず驚いた
「あぁ。そして、アレイ。こいつはメリモスと同じ数の守備軍を持ってる」
「だから守護神か。笑わせる」
「それだけじゃない。アレイは、一度も戦闘で傷ついたことがない」
「そんな馬鹿な。流れ弾とか、そういうのには一度くらいは当たっててもおかしくないはずだ」
「それが、アレイの実力だ」
「・・・」
浩二は絶句した
それを流すように、緊迫した無線が入った
「こちら大佐だ。聞こえるか、暗殺者」
「どうした」
「斥候で、フライ、ラムサレアス、爆弾狼、殺人蜂を出した」
「それで」
「今連絡が入ったんだが・・・使用してる武器が武器だ。すぐに射程距離内から逃げた方がいい。さもないと、確実に全員ミンチだ」
「どういうことだ」
「狙撃手が一人と、砲台らしきものが一つ、護衛の兵士が30人ほどいたらしい」
「砲台?」
「まず、狙撃手の使ってるライフルは、おそらくシャイタックM200だ」
「何!!」
浩二が驚くのは無理もない
シャイタックM200は、事実上最強の対物ライフルで、408CheyTacという専用弾を使用し、銅合金の単材から削りだされた弾頭をおよそマッハ3というすさまじい速度で飛ばしてくる。射程距離は軽く2キロを超え、弾丸の運動量はおよそ1万2000ジュールと、7,62ミリNATO弾の3~4倍程度のエネルギーを持っているこの弾丸が、人体に触れただけでも瀕死の重傷になるのは目に見えている
「そして・・・砲台のようなものが・・・」
「どうした、はっきり報告しろ」
浩二は何か嫌な予感がした
「改造して、陸上でも使えるようにした62口径76ミリ速射砲だった」
「そんな・・・馬鹿な」
62口径76ミリ速射砲は、62口径の76mm× 900mmという大口径の弾を全自動で吐き出す本来は軍艦などに取り付けられるものだ。射程距離はおよそ1万6300m、初速は925m/s。これは体のどこかを掠るだけでも肉片へと変化させる。想像しただけでも身震いが止まらなくなってくる
「・・・総員に告ぐ。ただちに撤退する。これ以上敵を刺激するな」
浩二は思わず地面を殴った
これほどまでに圧倒的な力を見せつけられ、何もせずに撤退。これほど屈辱的なことは他にない
「浩二、もう行くよ。いつまでも子供みたいに殴ってないでさ」
薙咲が浩二の腕をつかんだ
(必ず借りは返してやる)
浩二はそう誓いながら、引き返した
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by dokkanogunmania | 2012-04-12 23:19 | 小説「Assassin」
紅剣。それは、ブラッドポイズンの外殻「インフィニティットハニカム」を砕くためのものだ
ヴェルタイトの南側の平原の端に位置するこの村は、10時間ほど前にミラ軍の第23小隊によって占拠された
ここを拠点にし、第2都市カルマも占拠した
浩二は、カルマを占拠していたミラ軍とミラ特殊掃討軍を殲滅しカルマを脱出。占拠されていた村にいた第23小隊も殲滅し、部隊長のシュレイと名乗る男も、浩二が尋問の末、射殺した
本来なら、この村を復興すべく資材などを集めたりしながら雑談などをして一晩楽しく過ごしていただろう
だが、そんなわけにもいかなくなった
すぐ近くの山にいると噂されていたブラッドポイズン「ヒュージ・コブラ」がなんと山を下って浩二のいる村を襲い始めた
浩二は、インカムやベストを脱ぎ捨て、持っていたMP5SD6も投げた
代わりにというばかりに、ベストに隠されていた2本の紅剣が出てきた
鞘から抜くと、刃の部分から何とも言えない輝きが浩二の目を刺激し、闘争心を最大限にまで引き上げた
「・・・殺るぞ」
浩二は笑みを浮かべながら、紅剣を構えた
左の剣を逆手に持ち替えた
グワァァァ!!
ヒュージ・コブラの咆哮を避けた浩二は、真っ先に斬りに行った
飛び上がると同時に左の剣を横に振り、続いて右の剣を振り下ろした
ヒュージ・コブラの首部分を十字に斬り裂いた
浩二が着地すると、それを見計らったようにヒュージ・コブラが噛みついてきた
(死ぬ・・・!)
浩二は一瞬だが死を覚悟した
しかし次の瞬間、信じられないことが起こった
桜木が浩二を突き飛ばしたのだ
浩二は3メートルほど飛び、地面に叩きつけられた
桜木は信じられないほどの跳躍力で、ヒュージ・コブラの攻撃を避けると、後ろに下がった
「なかなか使えるやつだ」
フライがそういうと、紅剣を作った素材でオーダーしていた投げナイフを3本取り出し、投げた
1本は眉間に当たり、他の2本は両目に1本ずつ。まるで導かれるように刺さった
グワァ!!!
さっきより短いが、大きな咆哮が浩二たちを襲った
その咆哮は、近くにあった民家を木端微塵にするほどのものだった
浩二は立ち上がり、後ろに下がると、全力で走った
「浩二、あいつのコアを破壊する気か!!」
ラムサレアスが大声で叫んだ
「当たり前だ。目が見えてない、今がチャンスだ!!」
浩二はヒュージ・コブラの胸部に向かって飛んだ
「砕け散れぇ!!」
浩二は両方の紅剣を落下し始めると同時に、振り下ろした
ヒュージ・コブラの体が両断された
浩二は着地すると、上から想像を絶するほどの赤い液体が降りかかった
浩二はヒュージ・コブラの死を確認した
「・・・大丈夫?」
桜木は血にまみれた浩二にタオルを渡してきた
浩二は頭についた血を拭き取りながらその場に座った
「こいつは・・・なぜ山を下りてきたのか不思議でしょうがない」
「それはおそらく・・・あの山から出る火山性のガスが原因じゃないかな」
ベスが話しかけてきた
「そういえば、あんたは博士だと名乗っていたな・・・何の研究をしているんだ?」
「俺か?・・・元ヴェルタイト第2空中実験島ブラッドポイズン研究実験棟中央塔管理者。そして・・・紅剣を設計、制作した最初の一人だ」
「何!!」
浩二は驚きのあまり、タオルを落とした
「そうだ、この人こそ、ブラッドポイズン研究の第一人者だ」
ソルがそういうと、ジープが2台村の中に入ってきた
「・・・どうやら、この村に長居は無用なようだ」
ソルがジープの運転席に乗った
「どういうことだ」
「もうすぐ分かるさ」
ソルはそういうと、アクセルを踏み、村の外に出た
その瞬間、ヒュージ・コブラが下ってきた山の山頂付近が火柱を上げた
「そういうことか。確かに長居は無用だな」
浩二は苦笑をすると、爆発のあった場所を見つめた
噴煙が立ち上り、山の木をまるで喰らい尽くすように溶岩が下っていく
何かが飛んできた
その物体は、浩二の頭上を過ぎて地面に落ちた
「早く切り抜けないと死ぬな。スピードを上げろ」
「分かってるさ。安心しろ」
ソルはそういうと、アクセルを一気に踏み込んだ
ガクンと車が揺れた
今日の夜もまた長くなりそうだ
浩二はそう予感していた
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by dokkanogunmania | 2012-04-12 23:13 | 小説「Assassin」
日が沈むまであと1時間弱
浩二は、平原を進むジープの荷台から山の間に沈んでいく太陽を見送りながらあたりを警戒していた
さっきから胸騒ぎがする。何かが狙っているような視線を浩二は感じ取っていた
(あれか・・・)
浩二は1キロ先の高台から反射した光をとらえた
「伏せろ!!スナイパーだ!」
浩二は無線に向かって叫んだ
とたんに空気が擦れるような音が耳元でした
(狙いは俺か。笑わせる)
浩二は無線を入れた
「ソル、スピードを上げてあの林に潜り込め。佐藤も後ろに続け」
「いや、浩二。あそこには」
「いいから早く行け!ソル!!」
浩二はソルの話を無視して指示した
さっき光が見えた場所を見てみると、閃光が走っていた
とっさに浩二はガバメントを構え、ためらいもなく撃った
200メートルほど先で爆発が起きた
「あれはなんだ!」
佐藤から無線が入った
「大丈夫だ。相手がミサイルを撃ってきたから撃墜してやっただけさ」
「違う。前だ!!」
浩二が前を見ると、村が燃えていた
「ソル、行き先を変更だ」
「分かってる。ここで止めるぞ」
ジープが止まった。降りると全員が武装をして待っていた
「浩二、多分ミラ軍だ。殲滅した方がよさそうだな」
佐藤がにやけながら言ってきた
浩二は苦笑をすると、インカムをつけた
「全員聞こえるか」
前を見ると、10人全員うなずいた。戦う準備は出来たようだ
「今からあの村を強襲し、ミラ軍を殲滅する。ソルとベスは、ここで残って俺たちのバックアップだ。ソルはあの入口から逃げる敵兵を狙撃しろ。佐藤と俺、そしてバイは正面から突撃する。薙咲と桜木は側面からショットガンで叩け。フライたちは、フライがリーダーになって援護射撃を」
「殺人蜂、了解・・・」
「爆弾狼、了解しました」
「大佐、了解」
「フライ、以下3名。了解した」
「狙撃王だ。分かった、やってみる」
「サイクロン。了解だ。楽しみだな」
無線に全員の清々しい声が聞こえたかと思うと、全員が敬礼をしていた
「ただ今より、前方の村を強襲し、敵を殲滅。村人を救出する。全員、突撃準備!!」
浩二がそういうと、全員が銃を構えた
「突撃っ!!」
浩二たちの強襲作戦が始まった

正面の入口には、AK47を装備した敵兵が2人いた
それをフライがサイレンサーのついたグロックで難なく撃ち殺すと、浩二たちが村に潜入した
浩二とバイ、佐藤が持っている主力銃は、さっき武器庫で回収しておいたMP5SD6サブマシンガンを使った。
一番入口に近い民家に入った
敵は3人。強姦をしようとしていたところだった
浩二はためらわずに敵の頭を撃ちぬき、バイと佐藤も引き金を引き、全員射殺した
「大丈夫です。危害は加えません。私たちは味方です」
そう言って浩二は笑顔になると、捕虜となっていた女も安心したのか、笑顔を返してきた
「こちら暗殺者。入口近くの民家に敵3名。全員始末した。殺人蜂、そっちはどうだ」
「こちら・・・殺人蜂。敵は全く気付いてない。派手に始めてもいいか」
「もちろんだ、派手に始めろ」
浩二は思わず苦笑した
その時、ショットガンの派手な銃声が響いた
「よし、3つに分けるぞ。俺がこのまま村の右側の民家をクリアリングしていく。サイクロンは中央、大佐は左側の方をやってくれ」
浩二の言葉を合図に、3人は民家を出た
浩二はすぐに近くの路地に入り、隣の民家の入口を見た
入口に鋼線が張ってあった
「こちら暗殺者、トラップに注意せよ」
「こちら大佐、こっちもトラップ発見、アップルだ」
「バイだ。敵のいない場所に張ってある。今敵2名を射殺」
次々と無線が入ってきた
浩二はさっきいた民家に戻り、クリップをもらうと、アップルのピンが刺さっていた穴に差し込み、鋼線を切断した
トラップを一つ処理すると、さらに奥の民家の入口の横にしゃがんだ
中から人の気配がする
浩二は中を見た銃を構えて震えている敵が一人見えたが、こちらに気付いた様子はない
浩二はすばやく入口の前に立ち、撃った
敵が血を噴き出しながら倒れた
だが、まだ人の気配がする
(しまった)
民家の中から殺気がした
とっさに伏せると、銃声とともに弾が頭上をかすめた
浩二は銃を構え、反射的に撃ち返した
ガシャッと銃を落とした音がした
浩二はハンドライトを出し、照らした
2人の男が床に倒れて事切れていた
一人は眉間、もう一人は右胸に穴が開いていて、そこからあらんばかりの血が吹き出ていた
「こちら暗殺者、敵2名を」
ドォン!!
無線を遮るように大きな爆発音がした
浩二は、顔から血の気の失せるような感覚を覚えた
「・・・誰か報告しろ。今の爆発はなんだ」
「こちら大佐・・・サイクロンがトラップに引っかかったらしい。命に別条はないが、応急手当をしている暇もなさそうだ」
銃声が断続的に響いた
浩二は安堵の息をついた
「こちらアマテリウス、今サイクロンの手当てが終わりました」
「そうか、よくやった。サイクロン、大丈夫か」
「問題ない。右足と脇腹をやられたが、まだ走れる」
浩二は思わず苦笑した
ふいに目の前に影が現れた
浩二はとっさに銃を構え、引き金を引こうとしたが、弾が出なかった
(弾切れか!)
目の前の敵は、何かを振り回してきた
浩二は、武器庫でこっそりもらったサバイバルナイフを抜き、敵を切りつけた
目の前から血が飛んできたが、自分の意識も一瞬遠のいた
浩二は、思わず頭を押さえた
どうやら鉄パイプで頭を殴られたようだ
血が出ていたが、大した出血ではない
バンダナを取り出すと、三角巾のようにして、頭に巻いた
すると、無線が入ってきた
「こちらサイクロン。敵の親玉を捕縛した。殺るか?」
「そうだな・・・一つだけ聞きたいことがある。そのままにしておけ。今行く」
浩二はそういうと、村の中央のひと際大きい民家に入って行った
「こいつが親玉か?」
民家の中には、サイクロンと佐藤、そしてアマテリウスがいた
目の前に、椅子に縛られた親玉らしき敵兵がいた
「お前にはいくつか聞きたいことがある」
「な・・・なんだ」
浩二は銃を向けて尋問を始めた
「向こうの丘にいたスナイパーは誰だ。答えろ」
「お前・・・吉樹浩二か」
浩二は、敵の足を撃ちぬいた
敵は悲鳴を上げた
「俺の質問に答えろ」
「わ・・・分かった。あれはミラ軍の第2将軍メリモス様本人だ」
「そうか、じゃあもうひとつ。お前はどこの所属だ」
「俺は・・・そのメリモス様の1軍、第23小隊の隊長シュレイだ」
「分かった。ご苦労だったな」
浩二は残虐な笑みを浮かべ、ガバメントを抜くと、シュレイの頭に突きつけた
「や・・・やめてくれ!!反省する。だからやめてくれ!!」
シュレイは手を合わせんばかりの勢いで懇願した
「大丈夫だ、将軍と反省させてやる・・・あの世でな!!」
浩二は引き金を引いた
シュレイの頭に穴が開き、そこから血が噴き出た
「なかなか残虐なことをするな浩二」
バイが笑っていた
浩二は思わず苦笑してしまった
「敵部隊長の死亡と敵の全滅を確認。さっきのトラックに集合しろ」
浩二は、民家を出た
日はもう沈み、あたりは暗闇に包まれていた
村にジープが2台入ってきた
「こちらソル。死体を処理し、ここで寝るぞ」
「あの山の中のほうが安全じゃないのか?」
「いや、あの山にはブラッドポイズンが住み着いてるといううわさがある。やめといた方がいいぜ」
浩二は、話していた山のほうを見た
中腹のほうで、何かが動いてるような気がした
「おい。一つ聞きたいんだが」
「なんだ」
「そのブラッドポイズンって、蛇の形をしてるやつか?」
浩二は、明らかにこっちに向かってくる何かの姿をとらえていた
「よくわかったな。そう、巨大毒蛇、ヒュージコブラが住み着いてるそうだ」
(やっぱりそうか)
「フライたち!紅剣だ!!ブラッドポイズンがいるぞ!」
浩二は紅剣を抜いた
いち早く異変に気付いたフォモレスがM4カービンを捨てて紅剣を抜いた
それにならい、フライ、アマテリウス、ラムサレアスも紅剣を抜いた
「・・・殺るぞ」
その言葉を放ったとたん、目の前の森からヒュージコブラの頭が見えた
全員が紅剣を構え、近づいた
急遽現れたブラッドポイズン「ヒュージコブラ」
浩二は思わず笑みを浮かべた
(昨日と同じか・・・)
目の前に現れたヒュージコブラは咆哮した
すさまじい衝撃波が浩二たちを襲った
だが、それを難なく避けると、浩二は真っ先に突撃していった・・・
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by dokkanogunmania | 2012-04-12 23:12 | 小説「Assassin」
機関砲の設置を終えた浩二は、P90をトンネルの奥の方に向けた
少し前に、敵の捜索に出たバイから無線が入った
内容はもちろん敵の接近だ
特殊防弾板の陰に、フライとラムサレアスがM4を構えて待機している
機関砲には、フォモレスとアマテリウス
倉庫内では、大佐や薙咲、桜木がベスを警護しているが、最悪倉庫まで敵が来た場合を想定して、倉庫内はトラップが仕掛けられてある
バイは敵の背後で動きを探っている
ソルは浩二の後ろで、スナイパーライフルの「ドラグノフ狙撃銃」を構えている
全員が前を見た
浩二は双眼鏡で敵の装備を見て思わず舌打ちをした
「VSSか・・・」
敵は全員、狙撃銃「VSS」を装備していた
VSSは、9×39mmの亜音速弾を使用した特殊用途狙撃銃のことで、ハンドガードからサウンドサプレッサーが生えたような形状をしている
そのとき、板が音を立てた
どうやら銃撃されてるようだが、音がほとんど聞こえない。
聞こえるのは板に銃弾が当たる音だけだった
「・・・こちらソル、敵の目の前にスタングレネードを投げる。全員目をつぶってろ。こいつは消音使用だから、威力は半減するが、足止めくらいにはなるだろう。」
「暗殺者だ。スタングレネードの使用を許可する。光が収まったら機関砲をぶっ放せ。そのあと、総攻撃だ」
「投げます!!」
ソルの声が聞こえたかと思うと、銃撃が止んだ
浩二はとっさに目を閉じて板の後ろに隠れた
ボン!と殺したような音とともに強烈な閃光が敵の目の前から放たれた
それは、浩二が目をつぶっていても感じられるほどだった
間髪入れずに設置型の機関砲2門が火を吹いた
浩二は板を飛び越え、敵に向かって全力で走りながら引き金を引いた
P90の5,7×28mm弾は、敵を一斉掃射した
「浩二!もういい、戻ってこい!!」
佐藤の声が無線に入ってきた
コードネームを使わないところを見ると、戦闘は終わったようだ
明かりがついた
浩二は目の前の惨状を確認すると、武器庫の方に向かって歩いていった
浩二が倒したのは8人だった。しかし敵兵の数は数えられなかった
「どうだった」
中にいたベスが聞いてきた
「俺の倒した敵以外は、機関砲でミンチにされてた」
浩二は苦笑すると、弾薬などを近くにあったバッグに詰め始めた
「戦争でもするつもりか?」
後ろから声をかけられた
「フライ、力を貸してくれ」
「言われなくても最初からやるつもりだ。全員、出撃準備!」
全員が、一番最初にやってきた梯子の場所にいた
「最後に・・・ここにいる死体さんや、武器弾薬に贈り物をあげるとしますか。全員脱出!!」
佐藤は笑いながらそう言うと、一目散に梯子を上っていった
浩二は首を傾げながらも、地上まで全力で走っていった
最後に、爆弾狼こと薙咲雷希が出てくるのを確認すると、近くに止められてあったジープに分乗した
とたんに地面が揺れたかと思うと
さっき出てきた場所から熱風が出てきた
「驚いただろ、薙咲が武器庫にあった全部の爆薬を使って武器や弾薬、さらにはミンチになった」
「もういい、分かったから」
浩二は興奮している佐藤をなだめるようにして会話を終わらせた
「浩二、中心都市クラウストに急ぐぞ。おそらく占拠されている。途中俺たちの拠点基地に案内する。そこで装備を調えて、出撃だ」
「承知した」
浩二は、外の景色を見ながら答えた
2台のジープは、カルマを脱出し、中心都市クラウストに向かって走り出した
浩二は、何か背中に冷たいものが刺さるようなものを感じた
第六感。浩二の危険信号は、まさに青から赤に変わるところだった
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by dokkanogunmania | 2012-04-11 20:21 | 小説「Assassin」
トラックから30メートル先にある武器庫から、次々と武器と弾薬が運び出されていた
「浩二、これを使え」
佐藤は高性能のインカムを渡してきた
「こんなものまであったのか」
浩二はインカムを装着すると、スイッチを入れた
「こちら暗殺者、応答せよ」
浩二は前使っていたコードネーム「暗殺者」を使用することにした
「おぉ、さすがだな。こちら大佐、感度良好」
佐藤も、コードネームを使うようだ
「爆弾狼、OKです」
「・・・殺人蜂、準備完了」
浩二は思わず苦笑した。全員前に使っていたコードネームを使っているからだ
ちなみに、爆弾狼は薙咲、殺人蜂は桜木のことを指している
浩二はホルスターを付け、サブアームのコルトガバメントをしまっていると、思わぬとこから無線が入った
「こちら狙撃王。はっは、驚いただろう。ソルだ、狙撃なら任せろ」
「暗殺者、了解」
「こちらサイクロン。本名はバイだ。暗殺者、聞こえるか?」
「暗殺者、聞こえてるよサイクロン。よろしく頼む」
次々と無線が入ってきた
浩二は苦笑しながら無線をとった
「こちら暗殺者、総員に告ぐ。作戦を伝えるため、大佐と爆弾狼、殺人蜂は武器庫に。それ以外のものはトラック付近で敵の動きを探ってくれ」
「サイクロン、了解」
「こちら狙撃王、承知した」
さすが軍人だけあって、動きは速かった
浩二が武器庫にはいると、フライたちが武装していた
「俺たちは俺たちで動く。今反対派の軍に出動を要請したところだ。1時間あれば来るだろう」
フライはそういうと、トラックの方に向かっていった
浩二は奥に進んでいくと、召集したメンバーが既に待っていた
「浩二、説明してくれ」
佐藤がそういうと、浩二が話し始めた
「敵はあと数分もしないうちに来るだろう。そのため、手短に説明する。まずは、爆弾狼があのトラックの荷台に爆薬を仕掛けろ。なるべく多めにな。その後、俺と大佐がP90で突撃する。殺人蜂はその間ベスを守っててくれ」
浩二が一通りの説明を終えると、全員が一斉に動いた
浩二はそれを見届けると、トラックの方に行った
「状況は?」
「今のところ何もない。だが、今少し音がした。少しずつ敵が近づいてるのは確かだ」
ソルはそういうと、トラックの運転席の部分を通り、敵がいる前線に出た
前線はM4A1で武装したフライ、ラムサレアス、アマテリウス、フォモレスが固めている
「一応サイクロンを向こうに行かせて敵の状況を探ってきている。もう少しで無線が入るはずだ」
その直後、無線が入った
「こちらサイクロン、敵をやりすごした。もうすぐそっちに来るはずだ」
「暗殺者、了解・・・」
浩二はトラックの前にいるフライたちに敵の接近を知らせると、トンネルの端にある柱の陰に息を潜めた
数十秒ほど待っていると、バタバタと足音が聞こえてきた
「全員聞け、今敵がトラック前に到着した。敵の数は50人ほどだ。爆弾狼、聞こえるか?」
「こちら爆弾狼です。暗殺者、爆弾を起爆ですか?」
「そうだ。俺がカウントダウンをする。爆破したら、一斉射撃だ。敵は一人残らず殺れ。それじゃ・・・3、2、1。殺れ!!」
その瞬間、トラックとてつもない音を立てて爆発した
その直後、浩二は敵に向かってP90をフルオートで撃った
激しい銃撃音がトンネル内に響いた
「こちらサイクロン、緊急事態発生!!」
バイの緊迫した声が聞こえた
「サイクロン、どうした!」
「増援だ。しかもあれはおそらくミラ軍の将軍ニアの特殊掃討隊だ。まともにに戦えるやつじゃない!」
「・・・こちら暗殺者、全員に告ぐ。今すぐ武器庫から脱出しろ。」
浩二は全員に撤退を命じた。が、その直後に無線が入った
「こちら大佐。暗殺者、一旦武器庫に来い。面白いもの見せてやる」
浩二は首を傾げながらも、武器庫のほうに走っていった
武器庫につくと、佐藤とソルが大きな板を運んでいた
「これは防弾の特殊板だ。対戦車ライフルを至近距離で撃たれても傷一つつかない代物だ。これで防御壁を築く、浩二も運ぶのを手伝ってくれ」
「分かった」
浩二は手伝うために倉庫に入ると、薙咲が大きな木箱に手をかけながらにやけていた
「どうした雷希。そんなににやけて」
「この箱の中には何が入ってるか分かる?」
薙咲はさりげなく浩二の横に来ると、耳元で囁くように言った
「設置型の機関砲だって」
浩二は予想外の回答だったため言葉を失った
タイミングを計るかのように無線が入った
「暗殺者、応答願います。こちら大佐」
「・・・どうした」
「特殊防弾板を早く運んでくれ。機関砲は最後に設置する。イチャついてないでとっとと来い!」
佐藤が笑っているのが聞こえた
浩二は苦笑すると、銃を肩に掛けて防弾板を持ち上げた
「薙咲、手伝ってくれ」
そう言ったとたん、板が少し軽くなった
「言われなくても手伝うって」
薙咲も笑っていた
板を指示された位置に運び終えると、フライたちが滑車を使って木箱を運び出していた
どうやら、戦いの準備が出来たようだ
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by dokkanogunmania | 2012-04-11 20:18 | 小説「Assassin」
浩二の腕時計「ブラックフォーク」は、バイが背負っている反対派の将軍「フライ」がくれた軍用の時計だ
そのブラックフォークは、午前8時56分を指していた
少し前までは、危うく至近距離の銃撃戦になるところだった
だが、バイとソル、そして薙咲と桜木は麻酔銃をすでに将軍たちの首元に照準をあわせていたため、至近距離の銃撃戦を避けると同時に、将軍たちを回収した
しばらく歩くと、大きな広場に出た。真ん中にはトラックが少なくとも10台止まっている
「これは・・・」
浩二は絶句した
「すごいな。これも過激派のサービスといったとこか」
佐藤自身もここまで用意がいいとは知らなかったようだ
苦笑しながら1台のトラックに近づいていき、荷台を開けた
荷台には救急箱と、M4A1が積まれていたが、浩二は何か違和感を覚えた
先に佐藤が武器を見つめていたが、横に首を振った
浩二は武器をかき分けた
よく見ると、武器はM4A1に混じってAK47が下の方に隠されていた
その瞬間、浩二の脳裏に危険信号が点滅した
「ここは危険だ。ソル、トラックでさっきまでいた武器庫まで戻るんだ」
浩二はソルにそういうと、ほかの仲間に早くトラックに乗るように指示した
浩二はトラックの下をのぞき込み、頷いた
「ソル、1分待ってくれ」
そういうと浩二は、タクティカルベストからペンチを出すと、トラックの下に潜り込んだ
数秒後、浩二は下から這い出てくるとトンネルの入り口の方に何かを持っていき設置した
そして、走って戻ると浩二はトラックの荷台に乗った
「ソル、出発だ」
「了解」
ソルはアクセルを踏んだ
トラックは勢いよく走り出し、トンネル入り口に差し掛かったそのとき、さっきまで止まっていたトラックが全て爆発し、炎上。木端微塵になった
「な・・・」
佐藤は絶句した
「驚いたか?俺も驚いた。まさかミラ軍がこんなところにトラップを仕掛けるなんてな」
浩二は苦笑しながら銃を置いた
「どういうことだ?なんでそんなことが分かったんだ?」
バイは状況が理解できてないらしく動揺している
「どういうことか?簡単だよ。まず、佐藤がここにトラックが置いてあることを知らない時点で怪しい。それで、佐藤が真ん中に不自然に置いてあるトラックの荷台を調べてみると、M4が置かれてあった。しかし、下の方にはAKが積んであった。それで、トラックの下を見ると、案の定鋼線が張られてた。線は他のトラックの荷台に付いていた。おそらくブービートラップだろう。それを俺が解除して自分の鋼線に結びつけて、入り口に線を張って出るときに爆発するようにしといたってわけだ」
浩二は説明を終えると大きくため息をついた
そのとき、後ろの方から銃声がした
「ミラ軍か・・・」
浩二はP90を構えると、躊躇なく後方に照準を合わせ、引き金を引いた
相手も黙ってはいないようだ。激しい反撃を受けた
トラックがスリップし、止まった
トラックはトンネルを塞ぐように止まったため、浩二たちは武器庫側に降り、マガジンを入れ替えた
「今から後方の敵を殲滅する。全員攻撃に備えよ」
「俺らも参加させてくれ」
全員トラックの方を見た
トラックの中から、フライを先頭にラムサレアス、アマテリウス、そしてフォモレス。全員目が覚めたようだ
「浩二、申し訳なかった。詳しいことは後で話す。とりあえず協力して前の敵を倒そう」
全員が団結した
午前9時9分、トンネル内での脱出作戦が始まった
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by dokkanogunmania | 2012-04-11 20:16 | 小説「Assassin」
「な・・・ここが第2都市のカルマなのか」
建物には、所々に穴が開いている。おそらく銃弾による穴だろう
「そうだ。と言いたいところだが、こりゃひどいな。一体何があったんだ?」
バイも、驚きを隠せないようだ
ふいに目の前の建物の中から銃を持った男と女2人が出てきた
「浩二・・・浩二なのか?」
その男は浩二を見たとたん、目を見開いた
「大佐・・・無事だったのか!!」
浩二はその男「大佐」こと佐藤輝を見て無事だということを悟ると、他の2人を見て笑った
「おまえらは・・・薙咲雷希と、桜木芽衣か。無事だったんだな・・・良かっ」
「敵襲!!」
浩二が安堵の息をつく暇もなくソルの声が聞こえた
全員が反射的に目の前の建物に身を隠した
とたんにさっきまで乗っていたトラックに無数の銃弾がヒットし、まもなく爆発した
「間一髪だったな」
ソルがそういうと、バイとベスがにやけながらAK47を
両手に1丁ずつ持って掲げた
浩二は苦笑すると、バッグからMP7A1を出した
「やっぱ浩二はそれが一番似合うな。ちなみに、俺たちはここの地下にあったM870を使わせてもらっている」
佐藤が持っているのは、ショットガンの「M870」だ
アメリカの警察車両には必ずといってもいいほど乗ってるポンプアクション式のショットガンだ。
「とりあえず地下に行けばいろいろある。行くとしよう」
佐藤がそういうと、通路の奥の鉄板をどけて、階段を下りていった
浩二たちも続いて降りていくと、行き止まりになった
「この下だ」
佐藤はその場にしゃがみ、目の前の床と壁の境目にある穴に指を入れた。すると、左の壁が開き、明かりがついた
「こっから降りろ。1分したら扉が閉まるから早く!」
佐藤はそういうと、飛び降りるように降りていった
梯子のようなもので降りていくと、広い空間に出た
「ここは・・・」
着いたとたん、浩二とソルたちは絶句した
「驚いただろう。ここは、過激派の秘密武器庫だそうだ。目の前にあるコンテナにはP90が入ってる」
「P90だと?・・・ここで武器を変えた方がいいな。全員今のうちに武器をそろえておこう。これからこの街から脱出する作戦を立てよう」
「それなら、そこの壁から街のはずれに出れる。そこから外壁沿いに進み正門まで強行突破しかないだろう。なら、破壊力のあるP90の方がいいだろう。幸いここにいる奴は全員銃の扱いには慣れてる。なら、脱出は可能だ」
佐藤は一通りのことを言うと、大きなため息が漏れた
「俺とソルは、P90をメインウェポンにして、正面の敵を攻撃する。真ん中にベスを。雷希と芽衣は、ショットガンで武装して横の敵を。バイと佐藤はしんがりを頼む」
浩二はそういうと、コンテナで武器をそろえ始めた
それにならい、ほかの仲間も準備を始めた
「浩二、これを付けておけ。あとで役立つ」
佐藤は浩二にタクティカルベストを渡した
浩二はそのタクティカルベストを装着すると、P90のマガジンを10本ほど取ってバッグの中に入れると、さらに3つ取ってベストの中に装着した
「よし、終わったぞ」
浩二がそういうと、梯子とは逆の壁に全員が笑いながら待っていた
浩二と佐藤はP90。薙咲と桜木がショットガンのM870。そしてバイとソルはサブマシンガンのAKS74U、通称「クリンコフ」で武装した
「よし、行くぞ・・・」
そういうと、佐藤がまたしゃがんで、前にある床と壁の境目にある穴に指を入れた
とたんに前の壁が開き、明かりが消えたかと思うと通路の明かりがついた
浩二たちは、殺伐とした地下の隠し通路を進んでいった

浩二の腕時計「ブラックフォーク」は、午前7時19分を指している
地下の隠し通路を進んでいると、いきなり明かりが落ちた
「停電か?」
浩二は、時計のライトボタンを2回押した
すると、オレンジ色の強烈な明かりが時計から放たれた
これは、トーチライトで、1マイル先まで照らせるという
「おい、浩二やめろ!!敵が」
ダダダッ!!
浩二はとっさに明かりを消して伏せた
前の方から銃撃された
よく見ると、前から聞き覚えのある声が聞こえる
「ここに、浩二がいるはずだ!探し出せ!」
驚くことに、フライの声だった
「大佐たちは、そこのくぼみに隠れてくれ。俺は交渉しにいく」
そういうと、浩二はまた時計のライトボタンを2回押して、手を挙げながらゆっくりと声のしたほうに近づいた
「俺が吉樹浩二だ、フライがいるのか?」
浩二は慎重に進みながらそう言った
「・・・浩二か。なぜあそこから逃げて、敵のゼルモーアに寝返ったのか、聞かせてもらおうか」
フライの声は怒りに満ちてる声だった
「寝返ってなんかない。俺は・・・あんたたちに迷惑をかけたくなかったんだ。それに、あいつらとやってける自信もない」
浩二は頭の中に浮かんだ言葉を淡々と言った
「全く。どいつもこいつも・・・俺の友人のベスもそうだった。あいつと俺は小さい頃から幼なじみだった。学校を出ると、俺達は別の道を歩んでいった。俺は将軍に、あいつは博士になると言って。だが、あいつは寝返った。理由は分からないが、最後にあったときはゼルモーアとの戦いで、敵陣の中から俺を撃ってきた」
「そうか。・・・だからって、俺がどこかに行っただけで、敵に寝返ったと。ふざけるな!!」
浩二は叫んだ。すると、それに呼応するかのように明かりがついた
前には驚くことに、あの4人の将軍以外誰もいなかった
後ろを振り返ると、仲間が全員銃を構えていた
「浩二、下がってろ」
ベスは、クリンコフをフライたちに向けながらそういうと、フライの前に立って口を開いた
「俺は、敵に捕まっていた。それで、命令された。もしお前たちがが俺を許せないなら、俺を殺せばいい。だが、浩二たちに手を出してみろ・・・一人残らず撃ち抜くぞ」
「・・・随分変わったな。ベス、やれるもんならやってみろ」
フォモレスは、浩二に銃口を向けた
フォモレスが持っている銃はデザートイーグル。この距離でまともにヒットすれば、どこであろうと致命傷になりかねない
浩二は、P90を構えた
プシュッ!プシュッ!
缶を開けるような音がすぐ後ろで聞こえた
後ろを振り返ると、ソルとバイ、それに薙咲と桜木が麻酔銃を構えていた
前を見ると、4人は崩れ落ちるところだった
よく見ると全員首筋に麻酔弾が当たっていた
「助かった。行くぞ」
浩二たちはまた進み始めた・・・
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by dokkanogunmania | 2012-04-11 19:48 | 小説「Assassin」
・・・ふと目が覚めた
腕時計を見ると、午前3時を過ぎたとこだった
昨日は激しい戦闘の末、敵を全滅させ、山頂から脱出した
しかし、自分たちが引き連れた護衛15人は全員死亡した
「痛っ!!」
よく見ると、腹部には包帯が巻いてある
浩二は、昨日突如出現したブラッドポイズンの「幼竜」と無謀にも戦い、腹部に強烈な尻尾攻撃を喰らったことを思い出した
周りには、フライを始めアマテリウス、ラムサレアス、フォモレスが寝ている
それを起こさないように歩き、自分のバッグと紅剣をとると、他の兵士のバッグからアップルを5つとレーション2つを取り、トンネルを抜けて内陸部の方に向かって歩きだした
しばらく道なりに歩いて山を下りていくと、トラックが止まっていた
(これはいい)
そう思った浩二は、おもむろにバッグからMP7A1を取り出して構え、トラックの荷台に入った
「動くな!」
中には、ミラ軍らしき人が3人寝ていた
「わ、分かったから、撃たないでくれ!!」
一人の兵士が手を挙げて懇願した
他の兵士は疲れているのか、大声を上げてもいびきをかいて寝ている
「俺の指示に従えば殺しはしない」
浩二は銃口をその敵兵に向けながら笑みを浮かべた
「分かった!分かった・・・何をすればいいんだ?」
敵兵は、浩二の顔色を窺いながら答えた
「仲間になれ」
「それだけか?」
「そうだ。だが、裏切ればなぶり殺しにするから覚悟しろ」
「分かった。私はソルだ。あんたは、ここいらで噂の吉樹浩二か?」
「何故知っている」
浩二はにらみつけるようにソルを見た
「な・・・何故って、それは、あんたを討つように命令されたからさ」
ソルは、浩二の睨むような目に恐れながら答えた
「ということは、上にいたミラ軍の残党っていうわけか」
「その通り、包囲されそうだったから俺たち3人は必死に逃げたんだ。で、疲れたのもあってここで寝てたって訳だ」
「で・・・そこを俺が襲ったというわけだ」
「その通りだ」
浩二とソルは腹を抱えて笑った
ふと視線をやった先には、明かりが高速で下っていくのが見えた
おそらくフライたちだろう
浩二は、近くにおいてあった双眼鏡を覗いてみた
案の定、M4A1を装備した反対派軍がライトを照らしながら追ってくるのが見えた。
「あいつらか。カルマまで移動できるか?」
浩二がそういうと、ソルが笑顔で頷いた
「いけるさ。着いたらこいつらにも自己紹介をさせよう」
そういうとソルは、運転席に行った
「そうそう、もし攻撃されたらそこにあるRPGー7とAK47を使ってくれ。弾薬はそこの箱の中に入ってる」
「分かった」
その会話が終わったとたんに、トラックは急発進した

しばらく後ろを見ていると、山の向こうから光が漏れてくのを見た
時計を見ると、4時を過ぎていた
浩二はため息をつくと、双眼鏡を取ろうと手を伸ばしそうとしたそのとき、腹部に激痛が走った
「くっ!」
なんとか双眼鏡を取り、覗いてみた
追ってきてはいるが距離がかなり開いている
双眼鏡を置いて、服を脱いだ
包帯に血がにじんでいた
どうやら傷が開いたようだ
試しに包帯を取って傷口の状態を調べた
(化膿はしてない・・・か。それにしても、けっこう裂けてるな)
浩二は包帯を巻き直そうとすると、目の前で寝ていた髭を生やした男が目を覚ました
「あんた・・・ずいぶんひどい傷だな。大丈夫か?」
「いや、出来れば消毒薬とガーゼと包帯が欲しい」
浩二がそう言うと、男が薬箱を持ってきて開けた
「私はベス、軍医だ。あんたは・・・吉樹浩二か」
「全員知ってるのか」
「そりゃ、さっきのソルの話を聞いてたからな」
ベスは、笑いながら消毒薬とタオルをもって消毒を始めた
「ぐっ・・・!!」
浩二は痛みに耐えながら何とか消毒を終わらせた
「包帯は自分で巻けるな?」
「あぁ・・・」
浩二は包帯を受け取ると、巻き始めた
「それにしても・・・いい紅剣だ。ここまで出来のいい紅剣は久しぶりに見たよ」
ベスは頷いて見せた
「そう言えば、こいつは誰なんだ?」
浩二は寝ているもう一人の男を指さした
「あぁ、こいつか。おい、起きろ」
笑いながらそるはその男を起こした
「やれやれ・・・話は聞かせてもらった。俺はバイだ。よろしく」
そういうとバイは握手を求めてきた
浩二が握手を終えようとしたそのとき、銃撃音とともに壁に穴が開いた
「バカが来たぜ・・・自己紹介もろくにやらせてくれないのか。これは傑作だな」
バイはRPGー7を取ると、トラックから身を乗り出して引き金を引いた
すさまじいバックブラストとともにロケット弾が吐き出され、待ち伏せしていたトラックに当たった
「バカが!!」
そういうと、バイはRPGー7を置き、AKを取り出して、乱射した
浩二も近くに置いてあったAKを借りて応戦した
とたんに相手からの銃撃が止んだ
どうやら待ち伏せしていた相手は戦闘不能になったようだ
「あいつらはどこの軍なんだ?」
「おそらくミラ軍の残党だろう・・・全く、反吐がでる」
バイはそういうと、AKを置いてため息をついた
「裏切ったのか」
浩二がそういうと、バイは小さく頷いた
それからしばらく、会話が全くなかった
ふと前を見てみると、大きな街が見えた
その動作を見ていたバイが口を開いた
「あれが、第二都市のカルマだ。門をくぐるぞ」
「大丈夫なのか?」
「大丈夫だ。あそこには俺たちの知り合いもいる。それに、あんたの仲間が待機してるんじゃないのか?」
「そうだったな・・・」
浩二はベスとの会話で、仲間の大佐たちのことを思い出していた
急に車が止まった
10秒ほどすると、トラックはまた走り出した
3分ほど走ると、またトラックは止まった
どうやら目的地に着いたようだ
「着いたぞ」
ソルがそういうと、トラックから降りるように指示された
浩二はバッグと紅剣を持つと、トラックからおりた
しかし、そこはまるで紛争地帯のような有り様だった
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by dokkanogunmania | 2012-04-11 19:44 | 小説「Assassin」
「な・・・あれは、まさか!!」
剣を構えた浩二は驚きの声を上げた
「まさかこんなところにホロイが出るなんて・・・聞いてないわ」
アマテリウスも動揺していた
「もう始まったことは今更止められない。殺るぞ!!」
そういうと、浩二は、左手の剣を逆手に持ち変えて、構えた
その時、ホロイがブーメランを投げてきた
恐ろしい速さで飛んできた
それを紙一重でかわすと、一気に近づき、右上から下に紅剣を振りおろした
胴体が斬れた
血が吹き出たが、すぐに固まって元に戻った
「な・・・こいつ!!」
浩二は体勢を立て直して左手に持ってる剣を右から薙ぐようにして斬った
今度は胴体が両断された
頭部の方が宙に舞い、赤い血が地面を染めた。さっきとは比べものにならないくらい多かった
「うわっ!!」
浩二が後ずさりした
目の前には、事切れた魔物が一体。胴から上が、3メートルほど先に落ちていた
「・・・魔物が、こんなあっさりやられたの初めて見た・・・すごいのね」
アマテリウスは、目が点になっていた
「終わったのか・・・」
浩二も、目の前にある現状を理解してないらしく、言葉が出なかった
その時、後ろに気配がした
今までの人とは比べものにならないくらいの、特別な気配だった
思わずホルスターから、ガバメントを抜いて、後ろの気配がする方に向けようとしたとき、前から男の声が聞こえた
「こんなあっさり真っ二つになったホロイを初めて見たよ・・・これをやったのは、そこの」
「動くな!!」
浩二はガバメントを前にいた男に向けた
しかし、後ろから、殺気が津波のように押し寄せてきたのに気づいた浩二は、とっさに伏せた
「私の剣をよけた奴は、ここにいる反対派軍の将軍以外では、君が初めてだ。だが、次にここにいる誰かに銃口を向ければ、たとえ仲間であろうと容赦はしない」
そういわれると、浩二はガバメントをホルスターにしまい、手を挙げた
「あんたたちは、誰だ」
浩二が質問をすると、目の前の男の後ろから、見覚えのある顔が見えた
フライだった
「これで将軍が全員揃った。紹介しよう。この陽気な男こそ、翠の将軍、ラムサ・レアスだ。そして、この」
「私は紫の将軍、フォモレスだ、よろしく」
「・・・だそうだ」
フライは苦笑しながそう言った
「これから、テントに戻る。さっきもあったが、何故かこの近辺でブラッドポイズンが彷徨いている。警戒しながら進むぞ」
そういうとフライを先頭に下り始めようとした
浩二は一番後ろにいたが、何か胸騒ぎがした
「なぁ、さっきから聞こえるこの音は何だ?」
浩二は前にいるラムサレアスに聞いた
「音?・・・やばいな」
ラムサレアスはそう言うと山頂に戻った
それを見たフライたちも急いで山頂に戻った
浩二が山頂に着いたときには、全員紅剣を構えて内陸の方を見ていた
浩二も状況を理解したらしく、紅剣を構えた
そのとき、下から爆発音が聞こえた
その直後に、銃声がした
「何!?」
一番最初に驚いたのはフライだった
「・・・もう下の護衛軍は全滅したな」
ラムサレアスがつぶやくように言った
そう言った矢先に、一人の敵兵が目の前の藪から出てきた
浩二はホルスターからガバメントを抜き、撃った
弾は敵兵の眉間に大きな穴を開けた
「くそっ!!」
浩二は銃をしまった
その直後、下で大きな爆発音がした
「これは・・・?」
浩二が銃を抜こうとしたその時、崖の下から龍が現れた
「運が悪すぎるな・・・逃げろ!」
フライが叫んだ途端、それに呼応するかのように火球が飛んで爆発した
「クソ野郎がっ!」
浩二が斬りかかった
「やめろ!!」
その声も届かないまま、浩二は尻尾でなぎ払われた
「幼竜・・・はは、まさか復活したのか」
ラムサレアスは苦笑しながら言った
「ま、俺たちが相手できるレベルじゃない。なんせ、AAAランクの龍族、進化系魔物だからな・・・浩二、大丈夫か?」
「大丈夫だ。それより、さっきからあの幼竜の様子が変な気がする」
浩二は、怪我をした腹部を押さえながらじっと幼竜の口元を見て言った
その口の中から、怪しく緑色に光る気体があふれ出ていた
「全員伏せろ!!」
フォモレスが叫んで伏せた
フライたちも、反射的にその場に伏せた
次の瞬間、幼竜の口から緑色の球が飛んでいった
ぎゃあぁぁぁ!!!
森の中からだ。どうやら、潜んでいた敵に当たったらしい
幼竜は興味が失せたとばかりに、どっかへ飛んで消えた
「浩二!大丈夫?」
アマテリウスが応急手当をしてくれた
予想以上に腹が裂けていた
浩二は、応急手当が終わると、紅剣を構え始めた
「浩二、分かったか。これが、ブラッドポイズンの恐ろしいところだよ」
フライは、前の藪から出てきた10体の魔物を指した
「上等だ。殺るぞ」
浩二は、一気に走った
先頭にいた魔物は、手に持っている鉈を浩二に向かって投げた。浩二は難なくそれを避けると、左の剣を振り上げ、先頭の1体を倒した
次に、真ん中の5体を剣を回して片づけると、フライたちが応戦してきた
「俺たちにも少し分けてくれ。出番無くなっちまうとこだったじゃねぇか」
そう言ったフライは、残りの4体を、剣を振りおろした瞬間に全部しとめた
「・・・次は、下にいるゼルモーアのミラ第一軍をしとめに行くとしましょうか」
ラムサレアスはそう言うと、無線機を取り出し、誰かと連絡を取った
そして数分後、銃声はすべて消えた
「何が起きたんだ?」
浩二は下をのぞき込んで聞いた
「あれは、俺たちの部隊だ。一応カルマに駐屯させておいた第1軍1000人を持ってきただけだ」
「な・・・!!そんなに?」
「驚くのはまだ早い。反対派の軍だけで10万人はいる」
浩二は言葉が出なかった
「とにかく、一件落着というとこか」
フォモレスが口を開いた
「そうだな・・・」
浩二が夜空を見上げた。漆黒の闇の中から照らす綺麗な月が見えた
「帰るぞ」
フライはそういうと、山の中に消えた
その後を追っていって20分ほどすると、テントがあったトンネルについた。テントは、無数の銃弾によってボロボロになっていた
「・・・野宿だ」
苦笑しながらフライ言った
それにつられてみんなが笑った
そうして、トンネルの中で夜を明かすことになった・・・
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by dokkanogunmania | 2012-04-11 19:28 | 小説「Assassin」
山の中腹からまた登り始めておおよそ3時間。腕の時計は、2時21分を示している
その時、一番前にいたフライが止まった
バッグの中から軍用の双眼鏡を出し、前方を確認すると後方を振り返り、集合するように言った
全員がフライのいる場所に集まると、銃を置いて、話し始めた
「敵は確認したところ、トンネル前に10人。トラックの陰にまだいる可能性がある。そして、山頂の崖の近くの出っ張りの部分にも2人。こいつらの近くに機関銃を確認。おそらくブラウニングM2だろう・・・この2人は俺と浩二で崖の上から何とかする。こいつらを仕留めたら突入、制圧だ。」
「分かったが、山頂までどうやって行けばいいんだ?」
浩二が質問をした
「大きく迂回する。ちょっと時間がかかるが来てくれ」
「了解」
浩二は頷いて、フライの後ろに付いた
フライはまるで宙に浮いてるかのように飛び、音も立てずに走り出した
浩二も同じように走り、後方に敵がいないか確認しながらガバメントを構えた
「浩二、ここでガバメントをぶっ放したら敵に気付かれて殺られるぞ」
「・・・分かった」
浩二はぎこちない返事をした後、ガバメントをしまい、走ることに集中した
それからしばらく走ると、フライが止まり、茂みの向こうの様子を探り、誰もいないと思ったのか、いきなり飛び出していった
浩二が後を付けると、開けた場所に出た。どうやらここが山頂のようだ
フライは匍匐前進を始めた。浩二もそれにならって匍匐前進をし、崖の近くまで行くと、5メートルほど下に敵兵がいた。
「おい、投げナイフをくれ」
フライが手を出してきた。浩二は首をかしげながらも、太腿のポケットから投げナイフを1本取り出し、渡した
「これで撃て。右の敵の眉間を狙え」
フライはそういうと、バッグの中からサイレンサー付きのグロック17を出して、浩二に渡した
浩二はグロックを受け取ると、狙いを定めて引き金を引いた
右の敵の眉間から赤い血が噴き出た
左の敵が気付き、AK47を構えた
その時、フライは恐ろしいほどの力でナイフを投げ、見事に敵の右胸に刺さった
まるで大木のように倒れ、一瞬で事切れた
それを確認したフライはバッグの中からロープを出した
「これで降りるのか」
浩二はそういうと、近くにあった木にロープをくくりつけた
「仕事が早いな。さぁ、行くぞ」
フライは崖の下へと消えた
浩二も降りると、そこには死体が2つ、そして、機関銃のM2が置かれていた
浩二がバッグからアップルを3つと、ワイヤーを出すと、自分が撃ち殺したほうの体にくくりつけた
フライは苦笑すると、もうひとつの死体をまるで機関銃を操ってるかのように置き、固定して細工をした
アップルをくくり付け終わった浩二は、その死体をあらん限りの力で下に投げると同時に、アップルのピンを全て抜いた
ドォーン!!!
下のトラックとその周辺が一瞬にして火の海になった
生き残った敵が撃ってきた
その時、ブラウニングM2が50BMG弾を吐きだした
その威力は絶大で、弾が当たった瞬間まるで花火のように肉が散った
一番下にいたトラックの中から手を挙げて敵が降りてきた
どうやら下にいた護衛たちが制圧したようだ
浩二は山頂に戻ると、下から登ってきたフライにグロックを渡した
「よくやった。こんな無茶な作戦を成功させられたのはマキラ以来だ!」
「そうか・・・一旦下に行こう。仲間が待ってるんじゃないか?」
「おお、そうだった。思わず興奮したぜ」
フライがそういうと、浩二は山を降り始めた
10分ほど歩いてると、護衛の兵士たちが歓迎してくれた
が、さっきより人数が多い
すると、見知らぬ女が近付いてきた
「あら?あなたが噂の吉樹浩二ね。私は、蒼の将軍のアマテリウス。よろしくね」
「・・・あぁ。よろしく」
浩二は軽く挨拶を済ませた
「それよりアマテリウス、お前、なんでここに?カルマにいたんじゃないのか?」
フライはそういうと、トンネルに向かって歩き始めた
「報告があってここに来たんだけど・・・」
「・・・話を聞こうか」
フライはそういうと、護衛にテントの設立を命令した
「浩二はそこで待っててくれ。すぐ終わる」
そういうと、フライとアマテリウスはテントの中に入って行った

日が沈もうとしている
時刻は午後の5時37分を過ぎようとしていた
内陸部のほうでは、所々に明かりが集まっている。おそらく手前にある光のところがカルマだろう
思ったより近くに見えた
「遅いな・・・まだか」
浩二はかれこれ2時間近くここで景色を見ていたが、さすがに飽きる
しびれを切らして浩二が呼びにいこうとしたとき、テントの中からアマテリウスが出てきた
「おまたせ。待った?」
「いいや、島の景色を楽しませてもらった」
浩二がそういうと、アマテリウスが微笑みながら言った
「話があるから、山頂まで来てくれる?」
戸惑い気味に聞いてきた
「ここじゃだめなのか?」
「ここだと、護衛たちに聞かれてしまうから・・・」
「そうか。じゃあ、行こうか」
そういうと2人は山頂に向かって歩いていった
しばらく無言の世界が続いた
「いきなりだけど、あなたもミラに殺されて、ここに来たの?」
「本当にいきなりだな・・・」
「あ、ごめんね。いきなりこんな変な話しちゃって・・・」
「いや、気にしないでくれ。それは事実だし・・・それに、仲間も殺された」
「え!?」
アマテリウスの足が止まった。
「もう一つ聞かせて。あなたの仲間の一人に、佐藤輝って人いた?」
アマテリウスが質問した瞬間、浩二は驚きのあまり転んでしまった
「大丈夫!?」
アマテリウスが手をさしのべた。浩二はそれにつかまり、何とか立てた
「大丈夫だ。・・・佐藤輝は俺の仲間だ。なんであんたが知ってるんだ」
浩二はアマテリウスの目を見ながら言った。その目には、殺気がこもっているのが分かったらしく、アマテリウスがあわてて説明し始めた
「落ち着いて聞いて。あの人もこの島に来たんだけど、ミラに捕まって、投獄されたらしいわ」
「何!?じゃあ・・・」
「ちょっと待って!!」
浩二の言葉を振り切ってアマテリウスが怒鳴った
「・・・ごめん、言い過ぎたね。あの人は無事よ。さっきカルマで待ってたら、反対派軍の見張りが草原の方で見つけて、収容されたわ。」
「・・・そうか、一人だけなのか?」
浩二はおそるおそる聞いた
「いや、あの人も含めて3人。残りの2人は女だったわよ?」
「そうか・・・良かった。全員無事だったのか」
「で、その人たちから聞いた話を今からここでするってわけ。」
そういった途端、目の前が開けた
「さて、話してもらおうか・・・」
「分かった。佐藤輝っていう人は、牢獄の中に仲間たちと
マキラが一緒に居たんだって。で、話をして打ち解けて、最後の方には脱獄のはなしになって、作戦を立てて、実行した。成功したと思ったら、ミラ軍の待ち伏せ攻撃で、マキラが捕まって、その場で斬られて殺された。その後は、包帯を巻かれて、どっかに連れてかれた・・・そのあと、ずっと歩いてたら、カルマの近くまで来てたって言ってた」
「斬り殺されて、包帯って・・・」
浩二には、全く想像もつかなかった
「マキラは昔からの友人だったの。強くて、格好良かった。いつも憧れてて・・・それで、約束したのに・・・」
アマテリウスは、耐えきれずに、その場で泣き崩れた
「泣いてても何も始まらない。俺たちが、ミラにとどめをさせばいい。そうだろ」
そういうと、浩二がバッグの中から水の入ったペットボトルを取り出しアマテリウスに渡した
アマテリウスは受け取ると、それを一気に飲み干し、大きく息を吐いた
「ごめんね。取り乱しちゃって・・・でも、話を聞いてくれたおかげで少し楽になったよ。ありがとう・・・」
アマテリウスはそういうと、浩二に正面から抱きついた
浩二は、それを受け止めて、抱いた
しかし、次の瞬間、後方の藪の中から、おぞましいほどの殺気を感じ、アマテリウスを抱きかかえたまま地面に伏せた
ビュンッ!と空気を斬り裂くように何かが飛んできた
飛んでいったのを確認すると
、浩二は2本の紅剣を抜いた
アマテリウスも状況を理解したらしく、背中に隠してあった盾を出して構えた
藪の中から、海星型の物体が出てきた
手の部分には、ブーメランが握られていた
ブラッドポイズン・・・いわゆる魔物だった
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by dokkanogunmania | 2012-04-11 19:27 | 小説「Assassin」