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とある軍隊の飛翔弾丸

assassin44.exblog.jp

ここは廃人のブログです(笑)

ダァン!!!!!
凄まじい銃声とマズルフラッシュ
それとともに吐き出される弾丸は当然のごとくデカい
浩二はそれを容易くナイフで切って行く
「・・・銃弾切断、か。そんなんでしか銃弾が防げないならお前は未熟すぎる」
桜木は上から目線
いつものことだが・・・今日は殺気が含まれているため、尋常ではないほどの緊張感
そして、何とも言えない怒りが込み上げる
これが果たしてただの暴走なのか
多分そうであろう
だが、その中に
万が一この学校内に、ミラがいたら?
今はブラッドポイズンが全部逃げて行ったため、襲われる心配がない
体育館は制圧可能だろう
そうすると?
マインドコントロール
出来るわけ・・・
いや、出来る
橘ならやりかねない
生き返らせた時には、浩二は体育館から出ていた
その直後に敵が殲滅され、制圧
橘は反射でなんとか敵を殲滅可能だが
それを封じる
威圧のみでなら、ミラが・・・いや、その上にいる
・・・たしか『ローリング』だったか
そいつがいるのか?
浩二はそんなことを考えながら
無心でナイフを振るう
その度に火花が散る
弾が切れた・・・5発目
浩二はそのまま飛びかかり、止めを刺そうとしたが
迂闊すぎた
やっぱり・・・いた
その後ろに
あの『ミラ』が
その手に見えた、銃口から
一瞬だけ、火が噴く
そこから飛ぶ、数gの金属は
浩二の胸を
バシュッ!
貫通した
何が起きたか分からないまま、浩二が床に伏せた
そこから流れ出た血の量は、尋常ではないほど紅く、床を染めた
その場に伏せた桜木は、銃を捨て、拳を握る
だがそれも、叶わなかったようだ
ミラはその胴体に蹴りを入れ、浩二の上を通過するような感じで、7mほど飛んだ
回転しながら受け身を取った桜木は、ミラを一瞬だけ見た
その手には拳銃。『Five-seveN』
P90のサブアームとして開発された銃なので、貫通力はもちろん凄まじい
そして、その銃口が
今、桜木の頭に向けられる
「使えない駒はすなわち・・・ゴミだ。いらないゴミは捨てる。ただ」
「「それだけの話だ」」
!!!
浩二はまだ生きていた
思わずミラが銃を下した
その隙を逃さない
桜木はナイフを抜き、ミラの首筋に振り下ろした
だが、近距離では最強だった佐藤・・・ミラには勝てない
そのナイフは桜木に向けられる
その時に、一瞬気配がしたのか
ミラが後ろを振り向いたその時に
「時空切断!!!」
その瞬間に
キィィィィィイイイイ!!!という甲高い音
その直後には、世界が静止した
「さて・・・浩二、手当をするぞ」
橘はそういって、手を傷口にかざす
「死神殺し」
そのとたんに、傷口から赤黒い物体が湧き出し、見る見るうちに傷を修復した
最後の・・・胸の銃創が治ると、浩二は立ち上がり、その場でしゃがみこんでいる桜木を抱きかかえた
それを見て、ため息をついた橘は
「時空修復」
また、甲高い音とともに
ミラがナイフを振った
そして、状況を理解できていないのか
目を見開いたミラに
浩二は殺気を向け始めた
「・・・随分と派手にやってくれたじゃねぇか」
それを見たミラは、笑い始めた
「これは傑作だな。まさか生きてるとは・・・」
そこで言葉を止めたミラ
肩が震えてるのを見ると、おそらく怒り
「ッざけんな!!!!!!」
「やっぱりな」
思わず声に出てしまった浩二はにやける
「お前は、仲間を裏切り殺した。その行為は紛れもない敵対・・・俺たちに容赦という言葉はない」
ミラはそれを聞いて、笑う
視線はもちろん、浩二の・・・折れた2本の紅剣
「武器のない雑魚を殺すほど腐っちゃいない。地面でくたばってろ・・・暗殺者」
ミラはそう言い放ち、手を挙げた
銃を向けようとした浩二の手に
桜木の手がそっと乗っかる
「もう・・・やめて。ここでは争わないで」
初めてか。こんなか弱い桜木の声を聞いたのは
浩二は思わず銃を離した

帰還。それはとても重苦しい
負けに負けを重ねた浩二たちは、拠点に戻った直後に、全員寝てしまった
数時間後に最初に目が覚めた浩二は、怒りを抑えるために冷蔵庫から炭酸水を取り出し、飲み始めた
そして、冷静になった浩二の頭の中に
一つの疑問が生まれた
「薙咲は・・・どうしたんだ?」
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# by dokkanogunmania | 2012-05-25 19:10 | 小説「Assassin」
体育館を駆ける浩二
その先には、あの血体が立ちはだかっていた
その血体は、攻撃力が皆無というデマをつかまされて死んだ桜木の仇
浩二の怒りに震え
「この・・野郎がァ!!!!!!!」
ドンッ!!という床を蹴る音とともに浩二は常人では考えられないスピードで突撃する
そして、剣の間合いに入り
振りおろそうとしたときに
血手
こいつが爪を立てて襲いかかる
それを何とかガードでやり過ごすと
視界の隅で脚が床を抉って飛ばすのが見える
なんとか避けきれたが、このままでは持たない
対ブラッドポイズン用の弾薬を用いた特殊部隊も手を出せない
雑魚ばっか相手にしてっからだよ
浩二は半ば呆れた状態でそう思う
覚醒状態から強制的に戻された浩二は、もう戦うことしか出来ない
それが、桜木への弔い
そして、唯一ストレスを発散できるもの
浩二の頭には、その「戦う」コマンドしか無かった
だが
数分でそれは変わる
突如「逃げる」コマンドが出現したのだ
何故そうなったのか
理由は明白だった
『融合』
血足と血手、さらに血体が融合し、一つの『ブラッドポイズン』として生まれ変わった
浩二は剣を収め、体育館の外へ逃げ出す
「おい!!」
橘が騒ぐ
その後を、融合した未知の物体が追いかけてくる
・・・実は浩二の作戦だ
工藤が追いかけたので分かった
あれは『アンブッシュ』
待ち伏せで仕留めるつもりだ
だが、浩二を狙った
予想はしていなかったと見ていい
浩二は逃げたのではない
罠に誘うために走っている
そう思って渡り廊下を疾走する
その後を、すさまじい足音とともに追いかけてくる
そんなやり取りをすること10分
工藤がどこにもいないことに気づく
それに加え、あの特殊部隊の強襲
「裏切りなのか?」
浩二はとりあえず隠れ、敵をやり過ごし、無線をとった
すると、緊迫した声が入ってきた
「こちら裏神・・・暗殺者」
「何があった」
「芽衣が・・・芽衣が・・・暴れ始めた」
!!!
額に汗をかいたのを今でも覚えてる
そんくらい強烈だった事象
桜木が生き返った
そこがまず驚きだった
さらに
暴走を始めた?
こりゃやばいんじゃないのか?
浩二は思わず力が抜けた
「それで?どんな状況だ」
「部隊の兵が半分は殺られた。しかも驚くことに、ミニガンを2挺を構えて・・・くっ!!『絶対反射!!』」
そう唱えた瞬間、遠くから本当に機関銃の爆音が聞こえてきた
それを聞いていたのか、工藤が無線に割り込んできた
「おい!どうなってるんだ?」
「桜木が生き返った。それはいいが、お前が呼んだ部隊がそいつ一人で殲滅させたらしい。今はミニガンをぶっ放してる」
「このままそこに敵が突っ込んでってくれりゃ安泰だな」
「・・・その敵なんだが・・・」
浩二は融合したことなどを話した
工藤の声が少し低くなった
「・・・融合型。おそらく頭はまだ融合してないから、気をつけろ」
「ちなみに聞くが、あいつの名前ってあるのか?」
「あるさ・・・『レイン・フィアー』って名前がな」
そこで通信は終わった
浩二は神経を極限まで研ぎ澄ます
そして、全てを呑む
そこに躊躇いはない
ただ、蒼の光となり、幻想を創造し破壊する
浩二は剣を抜いて、一気に駆けだした
「ウガァァァァァァァァァアアアア!!!!!!」
咆哮とともに剣を振り上げる
そこにいたのは、レイン・フィアー
相手は紙一重でそれを避け
腕を振るった
ギィン!!という音と、火花が交差する
浩二は剣をそのまま滑らせ、空いていた胴体にぶち込む
もちろん、死角はない
そこから出てきたのは、さっき桜木を殺した『血の槍』
「同じ攻撃を・・・」
それを見切り、躱した浩二
「2度も喰らってたまるかァ!!!」
カウンター攻撃。それはかなり深かった
だが
気づいた時には手遅れだった
槍は進行方向を即座に変えて、浩二の脇腹を喰らっていた
さっきとは逆だが、こっちのほうが深い
そこに追い打ちをかけるように、蹴りが飛んできた
しかも、音速で
浩二の剣はそれを受け止めた
そこで予想も出来ない事が起きた
2本の紅剣が『折れた』のだ
しかも根元から
これでは戦えない
とりあえず浩二は隙を見て走り出したが
それを追いかけるレイン・フィアーは速い
だが、捕まるまいと浩二も走る
「こちら暗殺者!!ターゲット発見。だが、剣が折られた!!」
「こちら裏神。落ち着け、今援護に・・・!!浩二伏せて!!」
!?
こんな感じだった
あり得ない光景
非日常でもそうそう。いや、絶対にあり得ない光景
『ガトリング2丁持ち』
そこに、桜木がいるのは分かったが
殺気がとてつもない勢いで浩二を狙っている
いや、この場合は辺り一帯を包んでいると言ったほうがいい
「・・・死ね。雑魚は地面に帰れ」
その瞬間に、双方のガトリングガンから火が噴いた
一瞬で蜂の巣になったレイン・フィアーは
ダン!!という音で
逃げて行った・・・
その時にはもう弾が切れたらしい
浩二はその場で座り込む
「こちら暗殺者。桜木が敵を撃退した」
「了解。体育館集合だ」
橘の意気揚々とした声が全員を癒す
「・・・死ね」
無線ではない
目の前にいる、桜木が放った声
その手にはガトリングはない
代わりと言うばかりに、リボルバーのM500が握られている
「まだ終わってない・・・か」
浩二はそう呟き
胸に隠しておいたタクティカルナイフを取り出した
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# by dokkanogunmania | 2012-05-24 17:24 | 小説「Assassin」
中心都市クラウスト
その中心部にある学校は小中高一貫らしく、広い
所々に薬莢が落ちてるのを見れば
ここで戦ってたというのが分かる
しかも弾幕戦だったのだろう
暗闇でも一目で分かるくらい至るところに薬莢が落ちてる
浩二が率いるブラッドポイズン討伐隊(仮)は、学校を拠点にしたブラッドポイズン
血足、血手、血体の合体阻止も兼ねて倒しに学校に潜入した
広すぎてどこにいるか分からない
浩二は少しため息をつきながら、チェックした場所をクリアリングしていくのであった
浩二と工藤が主戦力
薙咲が敵を引きつけ、攻撃
橘と桜木はバックアップを務める
さっきの工藤の説明で振り分けが幾分楽になった
浩二はとりあえず一番怪しい「体育館」に入ることにした
だがここで
『気配』がする
あいつらの
いかにも気づいてるという感じだ
殺気が膨らみ始めてる
「・・・敵いる可能性が極めて高い。突入準備」
浩二は囁くように命令した
そして、カウントダウンを心の中で済ます
「殺るぞ・・・!!」
ダンッ!!!
ドアを一気に開放し、散開する
そして、異様な光景
驚くことに、3体全てがここに集まっていた
即座に抜刀した浩二と工藤は
まるで長年パートナーとして組んできたような連携を見せる
血手に浩二は目をつけ、左の逆手に持った剣を薙ぐ
バッ!!
一瞬で浩二の視界から外れた血手は
浩二の真後ろに回り込み
その鋭い血にまみれた鉤爪で襲いかかる
だが
シャッ!!
工藤の伸縮紅刀が振り下ろされ
当たった
爪が切り落とされた
血手は急いで扉から逃げて行った
「くそ!逃がしたか!!」
浩二はその時
一瞬と言う刹那の時間
敵から完全に目を逸らした
それは・・・油断
薙咲が駆ける
全力で!!
最後の一歩で
思いっきり踏み込み、浩二を
薙いだ
フォン!という音で浩二は
「斬られた」のではなく、吹き飛ばされた
刀で言う「峰打ち」状態だ
浩二はその行動に目を見開き、言葉が出なくなる
そして
グシャッ!!という生々しい効果音があってもおかしくないほどに
薙咲が吹っ飛ばされた
ダンッ!
床に叩きつけられた薙咲から、鮮血が飛び散る
体中の傷口が開く
それに加え、背中には裂傷
血手の瞬間移動による
囮攻撃だったのか・・・
浩二は
怒りに震える間もなく
頭から血の気が引く感覚に襲われた
「・・・浩二?私は・・・」
薙咲のか弱い声が聞こえる
その顔は血にまみれている。だが
笑顔だった
「大丈夫・・・だからさ。きっと、こういう運命だったんだよ」
その声は
恐ろしく純粋で
逆に浩二の怒りの感情を掻きまわす
「・・・ふざけんな・・・お前はァ!!!!」
!!!
全員の顔が引き攣る
その一喝に込められた思いは
殺気になって
辺りに飛散する
「薙咲。お前は今俺を守った。その報酬を受け取らずにどこに逃げるつもりだよ」
浩二は剣を持ち替える
その眼は鋭く、研ぎ澄まされた閃光・・・
そこから放たれる赤黒い殺気は、血足、血手、血体に向けられる
「雷希は死なせない。絶対に・・・」
浩二はそう囁き、目を閉じる
「橘、雷希を頼む」
そう言って
真剣に向き合った
対する血手たちは感情なんてものはない
「う・・・」
呻き声を上げる浩二の眼はすでに人ではない
「・・・覚醒したか。全員下がってた方がいい」
工藤はそう言って、橘の反射が効く場所まで後退した
桜木も、下がろうとするが
ターゲットを急遽変えたらしい血体が目の前に来た
仕方なく桜木は剣を抜き、倒そうとする
「・・・!!」
それは「死」
死神は突然現れるものだ
それは予想外、油断という穴から出てくる
この場合は『予想外』
血体は基本的に能力の上限を解除するものだけに使われるものかと思っていた
故に攻撃能力は皆無
その予想外という穴から
死神が這い上がってきた
常人では見切れない
これもまた『一瞬』という時間
そこで起きたのは
血体の胸が突如開き
そこから
赤黒い
血の塗装を施した槍が

ザシュッ!!!

桜木の体を貫き通す
その音はあまりにもリアルで
ある一つの単語を連想させる
『即死』
その言葉が浩二のリミッターを外し、さらには
全身の血液の流れが加速するように
暴走を始めた
桜木はそのまま
薙咲と同じように
地面に叩きつけられる
穴が開いた胸からは
血が溢れだしていた
「・・・即死だ。くそったれがッ!」
工藤は床を殴る
橘は・・・その紅い眼から大粒の涙が
こぼれた
「・・・うああああああああああああああああああ!!!!!!!」
浩二は発狂しながら
剣を振う
パァン!!という爆音とともに敵に迫る刃は、音速
それを目の当たりにした血手は
悠々と移動をする
斬撃はそれを追う
だが、近づけない
音速と光速では
意味が違う
そして、この時も
油断が生じていたのかもしれない
バンッ!!という音で
気がつけば
体育館の床が抉れ、破片が
浩二の脇腹を飛ばした
「浩二!!!」
工藤は倒れた浩二を引きずる
今の一撃は血足
浩二は油断をしていた
2度も
そして、1人の女を瀕死に
いや、既に死んでるかもしれない
「・・・ぐ・・・ぁ・・・」
浩二は剣を取ろうとするが
血が噴き出て、そのまま意識を失いかけた
完全に失わなかったのは
多分
この音があったからだろう
バリバリバリバリバリバリバリ!!!!
突然重機関銃が火を噴く
驚きを隠せない橘に
笑顔で
「俺が呼んでおいた。ブラッドポイズン掃討部隊だ」
攻撃ヘリは、昼間見たアパッチだが、色が違う
重機関銃が開けた穴から見える色は・・・漆黒
黒いアパッチから放たれた銃弾は、おそらくブラッドポイズン用
破壊力がすごい
浩二は薄れていく意識の中
それを見届ける
サッ!!
その攻撃力に驚いたのか
3体のブラッドポイズンは逃げ出す
しばらくすると、黒い戦闘服を着て武装した兵士が来た
全員武器はまちまちだが・・・
驚くことに、ミニガンを装備してる兵までいる
まぁ2人がかりで持っているが
そして、浩二はなんとか応急処置をされ、一命を取り留めた
だが
薙咲は既に危篤状態
心肺停止の状態だった
近くの病院で緊急手術を受けることになった
そして
桜木は
既に死んでいた
瞳孔に光はない
見開かれた目をそっと閉じた浩二の手が
震えていた
「くそ・・・ったれが!!何で・・・こいつらが・・・!!!」
浩二を見ていた橘が、少しばかりか
微笑んでいた
「浩二。安心しろ。橘の能力があれば死人を生き返らすことは出来る」
工藤はそう言ってその場を離れようとする
「・・・どこに行く」
浩二は低い声で聞く
「仇打ちだ。すぐに首を持ってここに戻る」
そういって、手を挙げながら
闇の中に消えた工藤を
見送るのであった・・・
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# by dokkanogunmania | 2012-05-20 15:40 | 小説「Assassin」
工藤斬魔
限られた人間に与えられる『スキル』
その中のトップクラスと言われる『暗殺者』のスキルの保持者
地球には15人しかいないらしく、日本には3人いたらしい
「暗殺者は、スキル保持者の中でもトップクラスの攻撃力とスピードを誇る」
工藤はそのまま剣を音もなく抜き浩二の視界から消える
浩二は考えるよりも先に
手が動く
ガキンッ!!
「・・・寸止めのつもりだったんだがすげぇな。あんたは裏のほうでは有名だが、まさかこんな強いとは思ってなかった・・・マキラを思い出す」
「・・・マキラ・・ねぇ」
浩二はその固有名詞に反応する
今では裏切り敵と化した反対派の5大将軍
そのうちの『紅の将』ことマキラは、ミラ軍に捕まり惨殺された
マキラはとてつもない攻撃力を誇り、聞いた話によると、勝率は99%
ほとんど負けていない
浩二はそれだけ強いということだが、いまいち実感がない
「それは・・・あんたの周りにいる人間が全員なんらかのスキルを持ってるからだ」
まるで心を読み取ったように語りかける
「実を言うとな・・・日本にいる暗殺者保有者ってのは、俺とお前。それと、佐藤輝だ」
「・・・!!!」
工藤の発言に、浩二は一瞬息が止まる
「佐藤輝は、あんたのサバゲー仲間だったやつで、お前も知ってると思うが、あいつは元傭兵だ。調べたところ、潜入任務の成功率が100%だった」
「・・・なんで、あいつが」
「待て。あわてるのは早い。そこにいる薙咲雷希と桜木芽衣。さらには橘・・・零火もスキルを保有している」
工藤は橘の名前を出したとたんに少し焦りが見えた
橘のほうは「?」と言う感じだったが
「・・・で、こいつらのスキルって言うのは」
「橘は見ての通り、絶対能力というスキルを持っている。おそらくスキルの中では最強だろう。暗殺者と並ぶ強さだ」
「言えばその通りになるあれか・・・」
「正確にいえば頭の中でイメージしたものがそのまま現実世界で起こるって考えた方がいい」
橘は黙ってはいるが・・・少しずつだが何かを感じ取っているような気がする
そして、浩二もどこからか殺気がするのを感じ取った
「そんで、薙咲は『爆薬使い』。爆薬の扱いが上手くなるほかにも、戦いが派手になる。それに伴って攻撃力が上がる。結構上位のスキルだ」
それを自覚してなかった薙咲は目を見開く
「・・・私は自覚している」
そう言ったのは桜木
「知ってるよ。あんたの経歴はこっちで調べたが全く分からなかった。スキルは言うとヤバいのか?」
工藤は気軽に聞いてるが、冷や汗をかいてる
それが桜木に対してはなく、別の・・・殺気のほうだ
「・・・浩二は私の経歴を知ってるから問題ないが、雷希と零火は知らない。故に言ったらまずい」
「そういうことね・・・」
工藤はさりげなく構えてる
それを感じ取った桜木も構える
・・・桜木は元某国特殊部隊員のスナイパーだ
それだけじゃない。キルトラップを仕掛け方や、近接戦闘においても人間を超越する身体能力の持ち主。それが桜木芽衣
浩二は桜木を一度だけ救ったことがある
それから桜木は浩二を信頼するようになったという過去を持つ
視力も6.0とマサイ族並み
・・・これは聞いた話だが、握力はあの細くて可憐な指からは想像しにくいが
95キロはあるという
にわかには信じ難かったが、これはつい最近の『スラム制圧』の時に嫌というほど証明をされた
首を素手で簡単に握りつぶし、引き裂くのは並みの人間ではまず出来ない
桜木はこのメンバーの中でもトップクラスの攻撃力を保持すると言っても過言ではなかった
工藤が、それの説明をしようと口を開けた瞬間
「吸収」
橘はつぶやく
ガッ!!と目の前が光ったかと思うと、石ころが・・・煙を上げて落ちた
「血足だな。あっちから仕掛けてくるとは予想外。迂闊だったな」
工藤はそんなことを言っているが
「絶対反射。そして光の槍を穿つ」
バババババッ!!
音速で飛んでくる無数の石ころが跳ね返され
そこからさらに
一筋の・・・例えるなら、超電磁砲
あんな感じの光が石が飛んできた方に向かって
突き刺さる
その光は、もう既に暗くなった夜空を明るく照らし
人々が避難した中心都市クラウストを光の槍が駆け巡る
「血手と血体を確認。血足も近くにいるが・・・」
「頭もいる。俺はあいつと1度だけ戦ったことがあるが・・・とにかく強い。頭だけは特に。あれ単体でもランクはA以上だ。気をつけろよ?」
「ランク・・・か。AAAランクと戦った俺がいるさ」
浩二はさりげなくそういうと、工藤と橘は目を見開く
「公式では、Aランク以上のブラッドポイズンと対等に戦えるのはあの5大将軍の中でもマキラくらいだ。AAAランクって・・・そんなの進化形の龍族か最下級の神ノ族くらいしかいない・・・それと戦って今ここにいること自体が奇跡だが」
工藤はそんなことを言いながら
遠くを観察する
「たまたま逃げ切れただけだ」
浩二はそう言って時計を確認する
黒い軍用腕時計は、7時57分を指した
「戦えってことか」
浩二はそんなことをつぶやき、笑う
「祝杯がてら、あいつらに俺たちの強さを見せつけてやる。突撃準備!!」
浩二はそう言って全員の顔を見る
笑っている
それ以外の感情をもつものは一人もいない
戦闘準備が整ったということだ
午後8時。星の明かりに照らされた中心都市クラウストに
号砲代わりの銃声が鳴り響いた
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# by dokkanogunmania | 2012-05-20 15:40 | 小説「Assassin」
ダダダッ!!
路地裏に銃声が立て続けに響く
敵は2人。メイン武器はAK47
ミラ軍の残党だが、それももう反対派の部隊や橘が片づけてしまったせいで
ほとんどいない
おそらくこの2人が最後と見ていいだろう
建物の陰から必死に銃口を向け、撃ってくるが
焦っているため、当たらない
まるで自分の体を避けるように飛んでいくと笑うのは
黒い戦闘服の上に、IH製の防弾コートを着ている浩二
紅剣は背中に隠し、いつでも抜刀出来る状態にしてる
こちらのメイン武器は、P90
AK47と決定的に違うのは、貫通力と殺傷能力。そして弾数が圧倒的に多いこと
弾はFN社が銃の開発と共に独自に制作された5.7×28mm弾を使用する
その貫通力は、200メートル先のケブラー製ヘルメットを貫通させるほど
それと、人体などの軟体に当たっても弾の比重により貫通するのではなく周囲の組織を押し広げるように破壊していくために、殺傷能力も極めて高い
そして何よりも
弾数が多い
その独特なマガジンの装弾数は50発
銃の取り回しも良いこの銃は
正に脅威だ
「おい・・・何こそこそと隠れてるんだ?」
浩二は笑いながら
引き金を引く
900発/分で発射された弾は
容赦なく敵が隠れているコンクリの壁を貫き
敵の体に着弾する
短い悲鳴が2つ
浩二は銃を弾が切れるまで撃ち、マガジンを交換しながら
敵の安否を確認するが
案の定頭がバラバラになっていた
「こちら暗殺者。ターゲットの撃破に成功した。裏神、応答せよ」
「・・・こちら、裏神。どうかしたか?」
「敵が弱すぎる。これは俺の勘だが・・・おとりじゃないのか?」
「何?」
橘は一瞬戸惑う
「もしこれが本当だったとしたら・・・そろそろ何かが来るはず・・・?」
浩二は話を途中でやめ、近づいてくる音を確認してから
「今すぐ合流する。拠点に戻れ」
と、全員に指示を送った
爆音は
確実に近づいてくる
それも、かなりの『数』
拠点に合流した3人もそれに気づいてたらしく
少し緊張していた
もちろん橘は問題ないが・・・
「とりあえず・・・雷希と芽衣はこれで撃て」
そう言って取りだしたのは
地対空ミサイルの『FIM-92スティンガー』
そう
爆音と言うのは
攻撃ヘリの事だ
「・・・浩二は?」
薙咲が不安そうに見てきたので
「俺は問題ない」
そう言って取りだしたのが
『M47ドラゴン』
こちらは対戦車用の誘導型のミサイルなので、射程距離が1kmほどとなる
まぁ頑張ればヘリの1機や2機くらいは撃ち落とせるだろう
浩二は真顔で作戦を話し始めた
「これから、ヘリを撃ち落とす。目標は全機破壊だ。最終的には橘がいるから問題ないが、出来るだけこっちで攻撃しよう」
「分かったわ・・・!!」
いきなり薙咲が会話を止めて、目を見開く
そして、生唾を呑んだ
その透き通った瞳には
恐ろしいものが映ってる
浩二も冷や汗をかいている
恐る恐る・・・後ろを振り返った浩二は
「・・・ッ!!」
思わず腰が抜けそうになる
鮮血に染まった『脚』だけが
歩いてる・・・!!
こちらに気付いた様子はないが、見つかれば間違いなくヤバい
とりあえず浩二はそいつをやり過ごすと
・・・その場に座り込んでしまった
「橘。今のはなんだ」
「あ・・・あれは・・・『血足』と呼ばれる融合可能のブラッドポイズンだ」
「融合・・・ってことは、まだ別の部位がどこかにいて、合体すると」
「恐ろしい攻撃力を持つブラッドポイズンに生まれ変わる。だが、まさかここに現れるとは思わなかった」
橘はそのまま周りの様子を窺い、近くにあった高いビルに入る
浩二たちもそこに入ると
住人が怯えながら座っている
浩二は武器を下し、手を挙げる
「俺たちは敵じゃない。大丈夫だ」
そういうと、そこにいた住民たちは静かに頷く
浩二は橘と薙咲をその場に残し、最上階へ
ここのビルは40階まである
周りにもそれ以上高いビルはそんなにない
エレベーターで最上階にたどり着くと
「・・・!?」
サイレンサーのついたAK74を持った敵がいた
浩二はその場にM47ドラゴンを置き、素早くガバメントを抜く
敵がそれに気付き、銃を構えたが
それより早く、桜木が何故か持っていたナイフを投げる
短い悲鳴と共に一番左にいた兵士が倒れる
それに気を取られた隙に、浩二はガバメントを連射する
1発撃つごとに敵が1人ずつ倒れていく
あと1人!
だがここで
カチッ!カチッ!
・・・ジャムを起こした
要するに弾詰まりを起こしたガバメント
浩二は焦る
それに気づいて我に返った敵兵は
構わず撃ってきた
(もう・・・無理かッ!!)
浩二は目をつぶり、死を覚悟する
だがここで
「反射」
そう頭の中で聞こえた
その声はとてつもなく冷たい。感情の籠ってない声
それが恐怖に変わろうとした瞬間
ぐあッ!!
敵が倒れた
「・・・何が起きた?」
浩二は敵の死体を見る
心臓部には銃創がある
即死だ
「裏神、応答せよ」
「こちら裏神・・・どうかしたか?」
「お前の仕業か?」
「いや・・・何もしてないぞ?」
その返答に息が止まる
じゃあ誰が?
浩二はその場で立ち止まる
音がシャットアウトされ、無音の世界に足を踏み入れる
考えてることはただ一つ
誰の仕業か
あれは俺が?
まさか。そんなわけがない
「・・・おい!伏せろ!!」
無音の世界に桜木の緊迫した声が入る
それで我に返る浩二が後ろを振り向こうとした時
バリバリバリバリバリバリッ!!!!!!!
重機関砲が火を噴く
窓が粉々に砕け、弾が飛び交う
浩二は咄嗟に壁に隠れる
「こちら暗殺者。全員大丈夫か」
「殺人蜂。異常なしだ・・・攻撃ヘリのAH-64が1機こちらを攻撃してきた。さっき目視で確認したのは8機だ」
「・・・『アパッチ』が8機?どこの部隊だ?」
「こちら裏神。多分ニアの特殊掃討軍のヘリ部隊だろう。あいつらを撃ち落とせば特殊部隊軍と後々戦わなくていい。今からそっちに応戦・・・?!」
「どうした裏神」
「・・・奴が・・・いる!」
橘の声は、震えている
「あの血足ってやつか?」
「うん・・・でも、攻撃対象は私たちじゃない」
そう言った途端に
ドォーーーーン!!!!
外で大規模な爆発が起きた
爆風が浩二たちを襲う
「ヘリが爆破されたぞ!どういうことだ!」
「これが血足の特殊能力『加速砲弾爆撃』だ」
その言葉通り、音速を超えた何かがヘリにぶつかり、爆発
それを繰り返し、数分後にはヘリが全滅した
「こいつを止めないとヤバいことになりそうだな。裏神と爆弾狼、聞こえるか?」
「聞こえてるわよ。あの血足っていうのと戦うつもりなの?」
「もちろんだ。あれがブラッドポイズンなら戦わない理由はない。あの化け物を倒していかないとあとあと困りそうだしな・・・」
浩二はそういうと、M47ドラゴンを外に向かって撃つ
弾頭は橙色に輝く太陽のほうに向かい、爆発する
その時
遠くの地面が一瞬光る
「・・・伏せろ」
浩二が察した通り、血足のターゲットが浩二たちに向いた
その証拠に、浩二の真後ろで爆発が起きた
光った場所は約1.2km先
学校のような場所から何かが射出された
おそらくそこに『あいつら』がいる
浩二はそう確信して、無事だったらしいエレベーターに乗った
「・・・総員に告ぐ。今から標的を変更する」
浩二はにやける
その隣にいる桜木も・・・笑っていた
下に降りると
橘が真剣な顔で待っていた
その手には、恐ろしいくらいに研ぎ澄まされた紅剣
属性が含まれているのか、群青色の粉が剣を這うように舞っている
「あいつは『巣』から攻撃してきた。こちら側から行かないと出てこない」
「その『巣』ってのは・・・」
「ここから1.2km先の廃校だ。だが嫌な予感がする」
「まさか・・・他の奴がいるとか?」
「あぁ。瞬間移動を能力とする血手と、合体することでそいつらの能力を飛躍的に高める血体と・・・」
「頭がいるのか?」
「非公式だ。こっから先の情報は未確認だが・・・透明の血頭って言うのがいるらしい・・・能力はステルスと、破滅波を繰り出すことが出来る」
「破滅波?いかにもヤバそうな感じの能力だ」
「破滅波を最低ランクとして、その上に2つの技がある。『死滅波』と『滅亡波』だ。技によって半径は違うが・・・その半径内にいるものなら確実に死に至る技だ。ちなみに私も禁じ手ではあるが、一応全て繰り出せる」
「・・・もうヤバいな。対処法とかはあるのか?」
「私の反射で繰り出した奴が即死だ」
そう言って橘は笑う
すっかり忘れてた。こいつの「言葉にしたことを全て現実に適応する能力」を。とてつもなく戦いが混沌化してるのは気のせいだろうか
浩二はいろんな意味で泣けてくるが
ここでくじけるわけにはいかない
「突撃は今から2時間後の午後8時ジャスト。その時間はあいつらの活動が活発化するけど・・・攻撃力が半減する」
シャッ!と
剣を収めた橘はそのままビルを出る
所々地面が抉れているのを見ると
どうやら血足が音速で飛ばしたのはただの石らしい
石ころで攻撃ヘリを一撃で破壊するほどの脚力
それがもし合体して完全体になった場合
おそらくこの街は
「破滅するだろうよ・・」
!?
その声は、目の前のビルの・・・上
夕日に照らされる、スキンヘッドの男は
TシャツにGパンというラフな格好だ
背中には小さい剣が2本収まっている
そのスキンヘッドの男は
およそ5m上の屋上から軽々と飛び降り、浩二たちの前に立ちはだかる
その顔には殺気は含まれておらず、笑顔だ
「あんたらって・・・日本人だろ。最近来て活躍中の騙された新入りさんってとこか?」
男はそのまま膝をはたくと、警戒心もなく浩二に近づく
「何者だ」
浩二は相手の腰についてるホルスターに収められてる銃を見る
コルトのSAA・・・通称『ピースメーカー』
迷彩塗装された銃身が露になっている
「あんたは見る目がいいな。この銃が気になったのか」
「早撃ちでもするつもりか?」
浩二は笑いながら聞くが
警戒はしている
早撃ちされればひとたまりもない
まぁ橘が動けば別だが・・・
「元々早撃ちが好きだったんだが・・・この弾は最近開発された対ブラッドポイズン用の弾丸の試作品でな。俺は身軽さ命でこの仕事をやってるからな」
そこに、聞いたことのない単語が
対ブラッドポイズン用の弾丸?
試作品ということはまだ実戦配備されてないということか?
浩二の頭の中で行き交う言葉をまるで理解したように
「この国ではかなり前から研究されてた。まぁそういうのはとにかく後回しってとこだ。また落ちついたら説明する」
「・・・ならまず名前を名乗れ」
浩二はナイフを抜こうとするが
それに気づいた男は笑う
「まぁまぁ落ちつけ。俺は敵ではない。血足を狙ってた同業者がいたからついでに手伝ってもらおうとしただけだ。名乗ればいいんだろ?」
男はそのまま剣を取り出す
それを振った瞬間に
ガッ!!
50センチほどだった短刀が、1メートル以上に伸びた
「伸縮紅刀の使い手の工藤斬魔。それと、お前は自覚がないが、俺はスキル『暗殺者』を持つ人間の1人だ」
剣を横に伸ばし
何かを斬った
工藤はそのまま宙に舞い、剣を振り下ろす
グシャッ!!という音と共に血が降り注ぐ
そこに落ちたのは
最初に見たブラッドポイズン・・・
『ホロイ』だった
「こんな腕で仲間になれってのは少々無理があるが・・・協力させてくれ」
そういうと工藤は刀を収め、握手を求める
浩二はそれに応えるように、その手を強く握りしめた・・・
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# by dokkanogunmania | 2012-05-18 22:19 | 小説「Assassin」