ブログトップ

とある軍隊の飛翔弾丸

assassin44.exblog.jp

ここは廃人のブログです(笑)

・・・ふと目が覚めた
腕時計を見ると、午前3時を過ぎたとこだった
昨日は激しい戦闘の末、敵を全滅させ、山頂から脱出した
しかし、自分たちが引き連れた護衛15人は全員死亡した
「痛っ!!」
よく見ると、腹部には包帯が巻いてある
浩二は、昨日突如出現したブラッドポイズンの「幼竜」と無謀にも戦い、腹部に強烈な尻尾攻撃を喰らったことを思い出した
周りには、フライを始めアマテリウス、ラムサレアス、フォモレスが寝ている
それを起こさないように歩き、自分のバッグと紅剣をとると、他の兵士のバッグからアップルを5つとレーション2つを取り、トンネルを抜けて内陸部の方に向かって歩きだした
しばらく道なりに歩いて山を下りていくと、トラックが止まっていた
(これはいい)
そう思った浩二は、おもむろにバッグからMP7A1を取り出して構え、トラックの荷台に入った
「動くな!」
中には、ミラ軍らしき人が3人寝ていた
「わ、分かったから、撃たないでくれ!!」
一人の兵士が手を挙げて懇願した
他の兵士は疲れているのか、大声を上げてもいびきをかいて寝ている
「俺の指示に従えば殺しはしない」
浩二は銃口をその敵兵に向けながら笑みを浮かべた
「分かった!分かった・・・何をすればいいんだ?」
敵兵は、浩二の顔色を窺いながら答えた
「仲間になれ」
「それだけか?」
「そうだ。だが、裏切ればなぶり殺しにするから覚悟しろ」
「分かった。私はソルだ。あんたは、ここいらで噂の吉樹浩二か?」
「何故知っている」
浩二はにらみつけるようにソルを見た
「な・・・何故って、それは、あんたを討つように命令されたからさ」
ソルは、浩二の睨むような目に恐れながら答えた
「ということは、上にいたミラ軍の残党っていうわけか」
「その通り、包囲されそうだったから俺たち3人は必死に逃げたんだ。で、疲れたのもあってここで寝てたって訳だ」
「で・・・そこを俺が襲ったというわけだ」
「その通りだ」
浩二とソルは腹を抱えて笑った
ふと視線をやった先には、明かりが高速で下っていくのが見えた
おそらくフライたちだろう
浩二は、近くにおいてあった双眼鏡を覗いてみた
案の定、M4A1を装備した反対派軍がライトを照らしながら追ってくるのが見えた。
「あいつらか。カルマまで移動できるか?」
浩二がそういうと、ソルが笑顔で頷いた
「いけるさ。着いたらこいつらにも自己紹介をさせよう」
そういうとソルは、運転席に行った
「そうそう、もし攻撃されたらそこにあるRPGー7とAK47を使ってくれ。弾薬はそこの箱の中に入ってる」
「分かった」
その会話が終わったとたんに、トラックは急発進した

しばらく後ろを見ていると、山の向こうから光が漏れてくのを見た
時計を見ると、4時を過ぎていた
浩二はため息をつくと、双眼鏡を取ろうと手を伸ばしそうとしたそのとき、腹部に激痛が走った
「くっ!」
なんとか双眼鏡を取り、覗いてみた
追ってきてはいるが距離がかなり開いている
双眼鏡を置いて、服を脱いだ
包帯に血がにじんでいた
どうやら傷が開いたようだ
試しに包帯を取って傷口の状態を調べた
(化膿はしてない・・・か。それにしても、けっこう裂けてるな)
浩二は包帯を巻き直そうとすると、目の前で寝ていた髭を生やした男が目を覚ました
「あんた・・・ずいぶんひどい傷だな。大丈夫か?」
「いや、出来れば消毒薬とガーゼと包帯が欲しい」
浩二がそう言うと、男が薬箱を持ってきて開けた
「私はベス、軍医だ。あんたは・・・吉樹浩二か」
「全員知ってるのか」
「そりゃ、さっきのソルの話を聞いてたからな」
ベスは、笑いながら消毒薬とタオルをもって消毒を始めた
「ぐっ・・・!!」
浩二は痛みに耐えながら何とか消毒を終わらせた
「包帯は自分で巻けるな?」
「あぁ・・・」
浩二は包帯を受け取ると、巻き始めた
「それにしても・・・いい紅剣だ。ここまで出来のいい紅剣は久しぶりに見たよ」
ベスは頷いて見せた
「そう言えば、こいつは誰なんだ?」
浩二は寝ているもう一人の男を指さした
「あぁ、こいつか。おい、起きろ」
笑いながらそるはその男を起こした
「やれやれ・・・話は聞かせてもらった。俺はバイだ。よろしく」
そういうとバイは握手を求めてきた
浩二が握手を終えようとしたそのとき、銃撃音とともに壁に穴が開いた
「バカが来たぜ・・・自己紹介もろくにやらせてくれないのか。これは傑作だな」
バイはRPGー7を取ると、トラックから身を乗り出して引き金を引いた
すさまじいバックブラストとともにロケット弾が吐き出され、待ち伏せしていたトラックに当たった
「バカが!!」
そういうと、バイはRPGー7を置き、AKを取り出して、乱射した
浩二も近くに置いてあったAKを借りて応戦した
とたんに相手からの銃撃が止んだ
どうやら待ち伏せしていた相手は戦闘不能になったようだ
「あいつらはどこの軍なんだ?」
「おそらくミラ軍の残党だろう・・・全く、反吐がでる」
バイはそういうと、AKを置いてため息をついた
「裏切ったのか」
浩二がそういうと、バイは小さく頷いた
それからしばらく、会話が全くなかった
ふと前を見てみると、大きな街が見えた
その動作を見ていたバイが口を開いた
「あれが、第二都市のカルマだ。門をくぐるぞ」
「大丈夫なのか?」
「大丈夫だ。あそこには俺たちの知り合いもいる。それに、あんたの仲間が待機してるんじゃないのか?」
「そうだったな・・・」
浩二はベスとの会話で、仲間の大佐たちのことを思い出していた
急に車が止まった
10秒ほどすると、トラックはまた走り出した
3分ほど走ると、またトラックは止まった
どうやら目的地に着いたようだ
「着いたぞ」
ソルがそういうと、トラックから降りるように指示された
浩二はバッグと紅剣を持つと、トラックからおりた
しかし、そこはまるで紛争地帯のような有り様だった
[PR]
# by dokkanogunmania | 2012-04-11 19:44 | 小説「Assassin」
「な・・・あれは、まさか!!」
剣を構えた浩二は驚きの声を上げた
「まさかこんなところにホロイが出るなんて・・・聞いてないわ」
アマテリウスも動揺していた
「もう始まったことは今更止められない。殺るぞ!!」
そういうと、浩二は、左手の剣を逆手に持ち変えて、構えた
その時、ホロイがブーメランを投げてきた
恐ろしい速さで飛んできた
それを紙一重でかわすと、一気に近づき、右上から下に紅剣を振りおろした
胴体が斬れた
血が吹き出たが、すぐに固まって元に戻った
「な・・・こいつ!!」
浩二は体勢を立て直して左手に持ってる剣を右から薙ぐようにして斬った
今度は胴体が両断された
頭部の方が宙に舞い、赤い血が地面を染めた。さっきとは比べものにならないくらい多かった
「うわっ!!」
浩二が後ずさりした
目の前には、事切れた魔物が一体。胴から上が、3メートルほど先に落ちていた
「・・・魔物が、こんなあっさりやられたの初めて見た・・・すごいのね」
アマテリウスは、目が点になっていた
「終わったのか・・・」
浩二も、目の前にある現状を理解してないらしく、言葉が出なかった
その時、後ろに気配がした
今までの人とは比べものにならないくらいの、特別な気配だった
思わずホルスターから、ガバメントを抜いて、後ろの気配がする方に向けようとしたとき、前から男の声が聞こえた
「こんなあっさり真っ二つになったホロイを初めて見たよ・・・これをやったのは、そこの」
「動くな!!」
浩二はガバメントを前にいた男に向けた
しかし、後ろから、殺気が津波のように押し寄せてきたのに気づいた浩二は、とっさに伏せた
「私の剣をよけた奴は、ここにいる反対派軍の将軍以外では、君が初めてだ。だが、次にここにいる誰かに銃口を向ければ、たとえ仲間であろうと容赦はしない」
そういわれると、浩二はガバメントをホルスターにしまい、手を挙げた
「あんたたちは、誰だ」
浩二が質問をすると、目の前の男の後ろから、見覚えのある顔が見えた
フライだった
「これで将軍が全員揃った。紹介しよう。この陽気な男こそ、翠の将軍、ラムサ・レアスだ。そして、この」
「私は紫の将軍、フォモレスだ、よろしく」
「・・・だそうだ」
フライは苦笑しながそう言った
「これから、テントに戻る。さっきもあったが、何故かこの近辺でブラッドポイズンが彷徨いている。警戒しながら進むぞ」
そういうとフライを先頭に下り始めようとした
浩二は一番後ろにいたが、何か胸騒ぎがした
「なぁ、さっきから聞こえるこの音は何だ?」
浩二は前にいるラムサレアスに聞いた
「音?・・・やばいな」
ラムサレアスはそう言うと山頂に戻った
それを見たフライたちも急いで山頂に戻った
浩二が山頂に着いたときには、全員紅剣を構えて内陸の方を見ていた
浩二も状況を理解したらしく、紅剣を構えた
そのとき、下から爆発音が聞こえた
その直後に、銃声がした
「何!?」
一番最初に驚いたのはフライだった
「・・・もう下の護衛軍は全滅したな」
ラムサレアスがつぶやくように言った
そう言った矢先に、一人の敵兵が目の前の藪から出てきた
浩二はホルスターからガバメントを抜き、撃った
弾は敵兵の眉間に大きな穴を開けた
「くそっ!!」
浩二は銃をしまった
その直後、下で大きな爆発音がした
「これは・・・?」
浩二が銃を抜こうとしたその時、崖の下から龍が現れた
「運が悪すぎるな・・・逃げろ!」
フライが叫んだ途端、それに呼応するかのように火球が飛んで爆発した
「クソ野郎がっ!」
浩二が斬りかかった
「やめろ!!」
その声も届かないまま、浩二は尻尾でなぎ払われた
「幼竜・・・はは、まさか復活したのか」
ラムサレアスは苦笑しながら言った
「ま、俺たちが相手できるレベルじゃない。なんせ、AAAランクの龍族、進化系魔物だからな・・・浩二、大丈夫か?」
「大丈夫だ。それより、さっきからあの幼竜の様子が変な気がする」
浩二は、怪我をした腹部を押さえながらじっと幼竜の口元を見て言った
その口の中から、怪しく緑色に光る気体があふれ出ていた
「全員伏せろ!!」
フォモレスが叫んで伏せた
フライたちも、反射的にその場に伏せた
次の瞬間、幼竜の口から緑色の球が飛んでいった
ぎゃあぁぁぁ!!!
森の中からだ。どうやら、潜んでいた敵に当たったらしい
幼竜は興味が失せたとばかりに、どっかへ飛んで消えた
「浩二!大丈夫?」
アマテリウスが応急手当をしてくれた
予想以上に腹が裂けていた
浩二は、応急手当が終わると、紅剣を構え始めた
「浩二、分かったか。これが、ブラッドポイズンの恐ろしいところだよ」
フライは、前の藪から出てきた10体の魔物を指した
「上等だ。殺るぞ」
浩二は、一気に走った
先頭にいた魔物は、手に持っている鉈を浩二に向かって投げた。浩二は難なくそれを避けると、左の剣を振り上げ、先頭の1体を倒した
次に、真ん中の5体を剣を回して片づけると、フライたちが応戦してきた
「俺たちにも少し分けてくれ。出番無くなっちまうとこだったじゃねぇか」
そう言ったフライは、残りの4体を、剣を振りおろした瞬間に全部しとめた
「・・・次は、下にいるゼルモーアのミラ第一軍をしとめに行くとしましょうか」
ラムサレアスはそう言うと、無線機を取り出し、誰かと連絡を取った
そして数分後、銃声はすべて消えた
「何が起きたんだ?」
浩二は下をのぞき込んで聞いた
「あれは、俺たちの部隊だ。一応カルマに駐屯させておいた第1軍1000人を持ってきただけだ」
「な・・・!!そんなに?」
「驚くのはまだ早い。反対派の軍だけで10万人はいる」
浩二は言葉が出なかった
「とにかく、一件落着というとこか」
フォモレスが口を開いた
「そうだな・・・」
浩二が夜空を見上げた。漆黒の闇の中から照らす綺麗な月が見えた
「帰るぞ」
フライはそういうと、山の中に消えた
その後を追っていって20分ほどすると、テントがあったトンネルについた。テントは、無数の銃弾によってボロボロになっていた
「・・・野宿だ」
苦笑しながらフライ言った
それにつられてみんなが笑った
そうして、トンネルの中で夜を明かすことになった・・・
[PR]
# by dokkanogunmania | 2012-04-11 19:28 | 小説「Assassin」
山の中腹からまた登り始めておおよそ3時間。腕の時計は、2時21分を示している
その時、一番前にいたフライが止まった
バッグの中から軍用の双眼鏡を出し、前方を確認すると後方を振り返り、集合するように言った
全員がフライのいる場所に集まると、銃を置いて、話し始めた
「敵は確認したところ、トンネル前に10人。トラックの陰にまだいる可能性がある。そして、山頂の崖の近くの出っ張りの部分にも2人。こいつらの近くに機関銃を確認。おそらくブラウニングM2だろう・・・この2人は俺と浩二で崖の上から何とかする。こいつらを仕留めたら突入、制圧だ。」
「分かったが、山頂までどうやって行けばいいんだ?」
浩二が質問をした
「大きく迂回する。ちょっと時間がかかるが来てくれ」
「了解」
浩二は頷いて、フライの後ろに付いた
フライはまるで宙に浮いてるかのように飛び、音も立てずに走り出した
浩二も同じように走り、後方に敵がいないか確認しながらガバメントを構えた
「浩二、ここでガバメントをぶっ放したら敵に気付かれて殺られるぞ」
「・・・分かった」
浩二はぎこちない返事をした後、ガバメントをしまい、走ることに集中した
それからしばらく走ると、フライが止まり、茂みの向こうの様子を探り、誰もいないと思ったのか、いきなり飛び出していった
浩二が後を付けると、開けた場所に出た。どうやらここが山頂のようだ
フライは匍匐前進を始めた。浩二もそれにならって匍匐前進をし、崖の近くまで行くと、5メートルほど下に敵兵がいた。
「おい、投げナイフをくれ」
フライが手を出してきた。浩二は首をかしげながらも、太腿のポケットから投げナイフを1本取り出し、渡した
「これで撃て。右の敵の眉間を狙え」
フライはそういうと、バッグの中からサイレンサー付きのグロック17を出して、浩二に渡した
浩二はグロックを受け取ると、狙いを定めて引き金を引いた
右の敵の眉間から赤い血が噴き出た
左の敵が気付き、AK47を構えた
その時、フライは恐ろしいほどの力でナイフを投げ、見事に敵の右胸に刺さった
まるで大木のように倒れ、一瞬で事切れた
それを確認したフライはバッグの中からロープを出した
「これで降りるのか」
浩二はそういうと、近くにあった木にロープをくくりつけた
「仕事が早いな。さぁ、行くぞ」
フライは崖の下へと消えた
浩二も降りると、そこには死体が2つ、そして、機関銃のM2が置かれていた
浩二がバッグからアップルを3つと、ワイヤーを出すと、自分が撃ち殺したほうの体にくくりつけた
フライは苦笑すると、もうひとつの死体をまるで機関銃を操ってるかのように置き、固定して細工をした
アップルをくくり付け終わった浩二は、その死体をあらん限りの力で下に投げると同時に、アップルのピンを全て抜いた
ドォーン!!!
下のトラックとその周辺が一瞬にして火の海になった
生き残った敵が撃ってきた
その時、ブラウニングM2が50BMG弾を吐きだした
その威力は絶大で、弾が当たった瞬間まるで花火のように肉が散った
一番下にいたトラックの中から手を挙げて敵が降りてきた
どうやら下にいた護衛たちが制圧したようだ
浩二は山頂に戻ると、下から登ってきたフライにグロックを渡した
「よくやった。こんな無茶な作戦を成功させられたのはマキラ以来だ!」
「そうか・・・一旦下に行こう。仲間が待ってるんじゃないか?」
「おお、そうだった。思わず興奮したぜ」
フライがそういうと、浩二は山を降り始めた
10分ほど歩いてると、護衛の兵士たちが歓迎してくれた
が、さっきより人数が多い
すると、見知らぬ女が近付いてきた
「あら?あなたが噂の吉樹浩二ね。私は、蒼の将軍のアマテリウス。よろしくね」
「・・・あぁ。よろしく」
浩二は軽く挨拶を済ませた
「それよりアマテリウス、お前、なんでここに?カルマにいたんじゃないのか?」
フライはそういうと、トンネルに向かって歩き始めた
「報告があってここに来たんだけど・・・」
「・・・話を聞こうか」
フライはそういうと、護衛にテントの設立を命令した
「浩二はそこで待っててくれ。すぐ終わる」
そういうと、フライとアマテリウスはテントの中に入って行った

日が沈もうとしている
時刻は午後の5時37分を過ぎようとしていた
内陸部のほうでは、所々に明かりが集まっている。おそらく手前にある光のところがカルマだろう
思ったより近くに見えた
「遅いな・・・まだか」
浩二はかれこれ2時間近くここで景色を見ていたが、さすがに飽きる
しびれを切らして浩二が呼びにいこうとしたとき、テントの中からアマテリウスが出てきた
「おまたせ。待った?」
「いいや、島の景色を楽しませてもらった」
浩二がそういうと、アマテリウスが微笑みながら言った
「話があるから、山頂まで来てくれる?」
戸惑い気味に聞いてきた
「ここじゃだめなのか?」
「ここだと、護衛たちに聞かれてしまうから・・・」
「そうか。じゃあ、行こうか」
そういうと2人は山頂に向かって歩いていった
しばらく無言の世界が続いた
「いきなりだけど、あなたもミラに殺されて、ここに来たの?」
「本当にいきなりだな・・・」
「あ、ごめんね。いきなりこんな変な話しちゃって・・・」
「いや、気にしないでくれ。それは事実だし・・・それに、仲間も殺された」
「え!?」
アマテリウスの足が止まった。
「もう一つ聞かせて。あなたの仲間の一人に、佐藤輝って人いた?」
アマテリウスが質問した瞬間、浩二は驚きのあまり転んでしまった
「大丈夫!?」
アマテリウスが手をさしのべた。浩二はそれにつかまり、何とか立てた
「大丈夫だ。・・・佐藤輝は俺の仲間だ。なんであんたが知ってるんだ」
浩二はアマテリウスの目を見ながら言った。その目には、殺気がこもっているのが分かったらしく、アマテリウスがあわてて説明し始めた
「落ち着いて聞いて。あの人もこの島に来たんだけど、ミラに捕まって、投獄されたらしいわ」
「何!?じゃあ・・・」
「ちょっと待って!!」
浩二の言葉を振り切ってアマテリウスが怒鳴った
「・・・ごめん、言い過ぎたね。あの人は無事よ。さっきカルマで待ってたら、反対派軍の見張りが草原の方で見つけて、収容されたわ。」
「・・・そうか、一人だけなのか?」
浩二はおそるおそる聞いた
「いや、あの人も含めて3人。残りの2人は女だったわよ?」
「そうか・・・良かった。全員無事だったのか」
「で、その人たちから聞いた話を今からここでするってわけ。」
そういった途端、目の前が開けた
「さて、話してもらおうか・・・」
「分かった。佐藤輝っていう人は、牢獄の中に仲間たちと
マキラが一緒に居たんだって。で、話をして打ち解けて、最後の方には脱獄のはなしになって、作戦を立てて、実行した。成功したと思ったら、ミラ軍の待ち伏せ攻撃で、マキラが捕まって、その場で斬られて殺された。その後は、包帯を巻かれて、どっかに連れてかれた・・・そのあと、ずっと歩いてたら、カルマの近くまで来てたって言ってた」
「斬り殺されて、包帯って・・・」
浩二には、全く想像もつかなかった
「マキラは昔からの友人だったの。強くて、格好良かった。いつも憧れてて・・・それで、約束したのに・・・」
アマテリウスは、耐えきれずに、その場で泣き崩れた
「泣いてても何も始まらない。俺たちが、ミラにとどめをさせばいい。そうだろ」
そういうと、浩二がバッグの中から水の入ったペットボトルを取り出しアマテリウスに渡した
アマテリウスは受け取ると、それを一気に飲み干し、大きく息を吐いた
「ごめんね。取り乱しちゃって・・・でも、話を聞いてくれたおかげで少し楽になったよ。ありがとう・・・」
アマテリウスはそういうと、浩二に正面から抱きついた
浩二は、それを受け止めて、抱いた
しかし、次の瞬間、後方の藪の中から、おぞましいほどの殺気を感じ、アマテリウスを抱きかかえたまま地面に伏せた
ビュンッ!と空気を斬り裂くように何かが飛んできた
飛んでいったのを確認すると
、浩二は2本の紅剣を抜いた
アマテリウスも状況を理解したらしく、背中に隠してあった盾を出して構えた
藪の中から、海星型の物体が出てきた
手の部分には、ブーメランが握られていた
ブラッドポイズン・・・いわゆる魔物だった
[PR]
# by dokkanogunmania | 2012-04-11 19:27 | 小説「Assassin」
「よし、これだけ訓練すれば問題ないだろう。」
フライのたくましい声だ
浩二はフライに紅剣の訓練を受けていた
「そろそろ出発するから準備をしてくれ」
「分かった」
そう言って浩二が村の正門近くの倉庫に行こうとしたとき、一人の男が走ってやってきた
おそらく使者であろう、その男はフライの前まで行って跪き、震えながら口を開いた
「く・・紅の将軍、マキラが・・・う、討ちとられました!!」
「な、何?それは本当か!!」
フライの顔が青ざめた
「マキラって、誰なんですか?」
「そうか、説明していなかったな。ヴェルタイト反対派軍には役割に応じて5人の将軍がいる。紅の将軍が特攻でマキラ、黄の将軍が攻撃カバーで俺、翠の将軍が守備カバーでラムサレアス、蒼の将軍が鉄壁でアマテリウス、紫の将軍が特殊遊軍でフォモレス。この5人はそれぞれ重要な役割を担っている。だが、特攻のマキラが討たれたっていうことは・・・事実上ミラは討てなくなる」
「そんな・・・」
浩二も現状を理解したらしく、項垂れた
「浩二、準備を続けろ。俺とお前は第2都市カルマまで先に行く。落ち込むな!まだ終わっていない」
フライの言葉は、とても心強かった
浩二は早速倉庫に向かうと、MP7と、予備のマガジン5本をバッグの中にしまい、腰の帯に紅剣を差すと、後ろに気配を感じた。振り返ると、そこにはフライが箱を持って立っていた
「受け取れ」
そういうとフライはその箱を投げ、去って行った
浩二は受け取り、箱を開けて中身を確認した
中にはレーション(野戦食)、アップル(M67破片手榴弾)5個、そしてワイヤーが入っていた
素早くバッグの中にしまって最後にコルトガバメントを上着の中に隠しているホルスターの中に収めると、浩二は村の裏門にまわった
10分ほど待っていると、10人の護衛とともにフライが現れた
護衛は黒い戦闘服にM4A1で武装している。そのうち4人はテントを持っていた
「出発準備!」
フライがそういうと、護衛は5人ずつに分かれ、整列した
「浩二、この村からカルマまではおよそ1日で着く。途中ミラ軍がアンブッシュ(待ち伏せ攻撃)してくるかも知れない。まだ相手が人間なら護衛がいるから問題ないが、もし魔物が出てきたら・・・分かるよな?もしそうなったら俺らしか戦えないんだ。その時は、落ち着いて戦え!間違っても死ぬような真似はするなよ!!!」
「分かってる」
浩二は自分に何度も言い聞かせた
(絶対ミラをこの手で殺す・・・!!)
「・・・さて、夜も明けてきたな」
フライは光が差し込む空を見て言った
「あ・・・そうだ、渡し忘れた!ちょっと待っててくれ」
そういうと、フライが村の中に消えた
3分後、フライが戻ってきた
「投げナイフと、腕時計だ」
手に持っていたのは、投げナイフ5本と、ミリタリーウォッチだった
「ありがたく受け取っておこう」
浩二は投げナイフを太腿のポケットにねじ込み、MTM社製のミリタリーウォッチ、ブラックフォークを腕に巻いた。ブラックフォークは4時半を指している
「出発!」
浩二とフライ、護衛10人は、第2都市“カルマ”まで、平原の1本道をただ黙々と歩いて行った・・・


・・・村を出てから1時間半、辺りはすっかり明るくなっている
すると、だんだん木が多くなり、ついに目の前に山が現れた
フライは苦笑しながら言った
「ここはミル山だ」
「そうなんですか・・・まさか、この山を登るんですか?」
「そのまさかだ。だけど、頂上まで行く必要はない。頂上の30m下にトンネルがある。何もなければそのトンネルで夜を明かす」
「そんなにこの山登りにくいのかよ」
浩二は思わず悪態をついた
「いや、ここまでは敵の姿も見えなかった。が、ここは非常に危険だ。だから、斥候を出して三分後に、山の中腹の川まで行く。そこで休憩して、斥候と合流する」
「分かった」
浩二は理解して、頷いた
「よし、行け」
そういうと、護衛の中から4人が山の中に消えた
そして、3分後
「行くぞ」
フライはそういうと、山の道を走り抜けていった
浩二と護衛も走って付いて行った
しばらく走っていると、フライが道から外れ、山の急斜面を登り始めた
「あの・・・道から外れてますよ?」
浩二は急ぐフライに疑問を投げかけた
しかし、フライはそれを無視して、登って行った
目の前にツタが現れた
しかし、それは一瞬にしてバラバラになった
「向こうは危険だ」
フライが吐き捨てるように言うと、光が漏れた
「着いたぞ・・・」
目の前には、斥候に出した4人の護衛が座って休憩していた
「状況を報告せよ」
そういうと、斥候に出た護衛の一人が、素早く立ち敬礼をした
「はっ!異常はありませんでした・・・しかし・・・」
「しかし?なんだ、早く言え」
「さ・・・山頂にトラックを数台確認しました!」
「何!?」
フライの顔が急に真顔になった
浩二はよく分からなかったが、確実に事態が悪化しているのは分かった
その時
ドォーン!!という音が山頂のほうから聞こえた
「伏せろぉ!!!」
フライはそういうと、全員が一斉にその場に伏せた
とてつもない爆風と爆音に、一瞬意識が飛んだ
しかし、そのあとダダダッ!という銃声が聞こえた
浩二は咄嗟に近くの茂みに身を潜めた
フライたちも浩二と同じ場所に身を潜めると、さっき爆発があった場所に、AK47を持った兵士が3人出てきた
距離は、だいたい60m。浩二はバッグからMP7を出してセレクターをフルオートにすると、AKを持った男が茂みに向かって銃撃し始めた。どうやら、浩二たちを捜索しているようだ
「愚かだ・・・」
そういうと浩二は、トリガーを絞った
激しい銃声が浩二の耳を貫いた
しかし、ほんの数秒でそれは終わった
マガジン1本分を撃ち終えた浩二は、茂みから出て敵がいないか確認した
AKを持った男たちは、肉片へと化していた
どうやら全弾命中したそうだ
「浩二・・・お前」
フライは驚きのあまり、言葉が続かなかった
そして、フライは頂上のほうを見て言った
「これより、山頂の敵を殲滅する。全員アンブッシュに注意しながら、頂上付近一帯を制圧する」
「はっ!」
護衛たちは敬礼をすると、浩二たちを囲んだ
「行くぞ!」
午前11時25分、再び山を登り始めた・・・
[PR]
# by dokkanogunmania | 2012-04-06 16:53 | 小説「Assassin」
「着いた」
フライは建物の前で止まるとそう呟いた
一見なんの変哲もない建物だが、扉を開けると地下に続く階段が見えた
よく入り口を観察すると、武器屋と書いてあった
浩二はびっくりして言ってしまった
「あ、あの・・・武器なら持ってます」
そういうと、フライは笑って答えた
「何を持っている?」
「コルトガバメント、M1911A1です」
「そうか、それは対人用として使うんだ。今から作ってもらうのは、対魔物用だ」
浩二は魔物という言葉を聞いて動揺した
「え・・・ここって、魔物がいるんですか?」
「もちろん。いる」
「え・・・」
浩二の顔が青ざめた、フライは笑って答えた
「つい最近の話だ、しかもまだこの近辺には魔物、モンスターが出たという報告はない」
「はぁ・・・」
浩二は納得しなかった
すると、フライがそうだと言わんばかりに手をたたいた
「店主が留守みたいだ、帰ってくるまで色々説明しよう。この国の平民は、色んな危機にさらされている。モンスターや魔物の脅威・ミラ軍の進軍・天災、細かいものを挙げていったらきりがない。そこで、この国ヴェルタイトでは、大きく三つの派に分かれている」
「派?」
「そうだ、一つ目は俺たち平民派、ちなみに平民派の中でも、武装して軍を立ち上げてゼルモーアのミラを倒そうとしている俺たち反対派と、闇雲に特攻していく過激派の2種類がある。二つ目はゼルモーア、謎の軍事組織と言われている。ちなみにミラ軍もそこに入ってる。最後にブラッドポイズン、モンスターや魔物の総称だ。」
「ブラッドポイズン・・・随分危険そうな名前だな」
浩二は冗談と捕えたようだ、しかしフライは真面目な顔をして言った
「こいつらを馬鹿にするな。ヴェルタイトに生息するモンスターなどは、雑魚はともかく、ボス・・・つまり親玉とか守護神とか、そういう奴には人間の血を一瞬で溶かすほどの猛毒が仕込まれている。そいつの何処に仕込まれているかは分からないが、とにかく体内に入ったらアウト。即死だ。」
「そうか、因みに聞くが、魔物ってなんで銃弾が効かないんだ?」
「それは・・・インフィニティットハニカムに守られてるからだ」
「インフィニティットハニカム?」
浩二はよく分からなかったので質問してみた
「インフィニティットハニカムとは、まぁ外殻みたいなものだ。これを断ち切らない限り、一番雑魚の魔物でも倒せない。そこで、インフィニティットハニカムを唯一断ち切れる武器「紅剣」だ。因みに、紅剣を作っているのは、ヴェルタイトではここ1件だけだ。なんせ将軍用に開発された剣だからな」
紅剣の説明が終わって次の説明に入ろうとしたその時、後ろから声をかけられた
「おい、俺の店の前で何をやっている」
どうやらこの店の店主のようだ
すると、フライは声を張り上げた
「将軍を泥棒扱いするとは、貴様、待たせておきながら何様のつもりか!!」
店主の男は、フライの服装を見て敬礼をした
「申し訳ございませんでした、フライ将軍。して、ご用件は・・・」
「俺の横にいる奴に紅剣を、双刀型1対と、ナイフ型2本。代金は後払い。今すぐ作れ」
「了解しましたが・・・横の人、見かけない方ですね。いったいどこから来たんですか?」
いきなり話しかけてきたのでびっくりした浩二は言葉が続かなかった
「あ・・・日本です、」
すると、店主の男が血相を変えた
「に・・・日本から!!・・・分かりました、すぐ作ります。中に入ってください」
事の重大さが分かったようだ、すんなりと店に入れてくれた
しかし、疲れが溜まっていた浩二は、床に倒れてしまった・・・

「・・・起きろ!!」
浩二はフライの声を聞いて目を覚ました、どうやら眠気には勝てなかったようだ
目をこすりながら起き上り、ふと扉のほうを見ると、ガラッと扉が開いた。店主だった
「たった今、紅剣が完成しました」
店主がそういうと、店の奥から刀の入った黒いケースと、黒いバッグを取り出した
そして、それを持って浩二の前に行くと、敬礼をして差しだした
「あとは、よろしくお願いします」
浩二はうなずき、早速刀が入っている黒いケースを開けた。
1メートルくらいの立派な刀が2本入っていた、下のほうには、ナイフが2本入っていた。浩二は疑問に思った、てっきり黒いバッグのほうにナイフが入っているものかと思っていたからだ。
「あの・・・こっちには何が入ってるんですか?」
すると、フライが笑って答えた
「開けてみればわかる」
言われた通り、バッグを開けた
「・・・これは、MP7A1か!」
浩二が受け取ったのは、ドイツ陸軍にも配備されているヘッケラー&コッホ社製のMP7A1だった
4,6mm×30弾という、この銃独特の弾は、100メートル先にある防弾チョッキも貫通するという恐ろしい貫通力を持つ。
しかも、浩二はサバゲーのとき、この銃をよく使っていた。扱いは慣れていた
「頭が上がんなくなっちまうな・・・」
「これは、サービスというか・・・お守りみたいなものです。もしミラ軍にアンブッシュされた時、これがあるだけでも心の支えになればいいと思っています。」
店主は笑顔で言った
フライと浩二が店の入り口まで行くと、辺りは星の光に照らされていた
「武運を祈ります」
店主がそういうと、フライと浩二は敬礼をした
そして、フライが口を開いた
「今から明日の夜中の行軍まで特訓だぞ!」
「はい!!」
浩二はいつしかの青春というものを思い出した
友の仇を討つ。絶望が、静かに燃える怒りへと変わった瞬間だった
ミラを討てという言葉に、希望が見えた・・・
[PR]
# by dokkanogunmania | 2012-04-06 16:30 | 小説「Assassin」